マンチェスター・ユナイテッド×FCポルト UEFAチャンピオンズリーグ 1/8ファイナル 1stレグ

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CL準々決勝、一発目はマンチェスター・ユナイテッド×ポルトを生観戦。
結果として1stレグはこの試合しか生で見れなかったな…悔しいです!

注目はプレミアでの劇的な勝利から中一日のマンUがいつものハイプレッシャー、効率性の高いサッカーをどこまでやれんのか。
対してポルトはフッキに目が行くのは当然として、世界最高峰の攻撃陣をどれだけ耐えられるか、耐えて破壊力十分の3トップによるカウンターにて一刺し、やれんのか。
解説はハラヒロミ、実況は八塚浩のナイスなコンビ。

そのヒロミも言っていたが、この試合、ポルトに勢いをつけた彼らの最初のプレーは重要だった。
バイタル手前で鋭いターンを見せたリサンドロ・ロペスがそのまま持ち上がり、エリア手前から強烈なミドル。
ファン・デル・サールにゴール上方に弾きだされたものの、このワンプレーで「やれる!」という気持ちになったのは間違いない(つか最初からやる気、やれる気満々だったかも)。
序盤から出足のいいポルトはこのプレーのすぐあと、開始わずか4分にはマンU陣内でロナウドとルーニーのパス交換をルチョ・ゴンザレスがカット。
ルチョからの前線へのフィードはエバンスにクリアされるがそのクリアが中途半端で、苦もなく正面で受け取ったクリスティアン・ロドリゲスがリズムよくワンフェイク、態勢を崩しながらもゴール左隅へ巻いて入る美しい弾道のシュートを流し込む。
最終ラインもその前に敷いた3枚のセントラルハーフも、ポルトの守備網は出足早くマンUに落ち着く機会を与えなかったが、ロナウドはヴィラ戦でもそうだったが、危険な位置であっさりボールを奪われすぎる。
試合の中で反省して修正はしてくるんだけど、2試合連続で失点の起点になってるボーンヘッドぶりは、攻撃での輝きを帳消しにしてしまわないか?

でもまあ、ロナウドの非をつつくより、ポルトの出来を褒めたい。
攻撃に重きを置く3トップも最低限のチェイシングを欠かさなかったが、高い位置から脅威を与えた3枚のセントラルハーフがまず、良かった。
アンカーを務めたフェルナンドは終始質も量も落とさずにプレー。
彼に関してはまたあとで書くとして、攻守・守攻、両面の切り替えの速さが効いていたのがルチョ・ゴンザレス。
ポジショニングがいいのかなー。
1対1の強さもあるんだけど、セカンドの拾いっぷりが目立ったし、いい位置、いい状況でボールを持ててたから幾度となくいいクロスを供給していた。
先制点を挙げたクリスティアン・ロドリゲスと、ドリブル、シュートに切れ味鋭かったリサンドロ・ロペスの圧力もたたえたい。
フォアチェックの勢いはルーニーやパクのそれに勝るとも劣らないし、マイボールを持ってからの迷いのないドリブル、必ずフィニッシュで終わる姿勢がマンUの勢いを削いだのは明らか。
シュート精度も悪くないし、ある程度の質を保ちながらくり返されるカウンター、実効性のある戦い方を実現した。

あとはフッキだ。
ハラヒロミが嬉々としてJ時代と比較する解説にもニヤけたが、確かにJ卒業者として嬉しくなる活躍ぶり。
後半は徹底マークでほとんど何もできなかったが、前半の活躍がマンUにそこまでさせたと見る。
シュートこそ少なかったが(という事実がまず意外。とりあえず打っとけ、じゃなかったっけ?フッキって)、さらに締まった感のある体躯を活かしたドリブル、ボールキープは迫力十分、そして相手を寄せ付けない力強さ。
周りを使えるようになったとはいえ、まずは自身とゴールを結んだコースに意識を持っていくのがフッキのスタンスなようで、その道筋に相手ディフェンスが2、3人いようがとりあえずは前に動き出す。
ただし無為に突っ込んでおしまい、という場面は少ない。
ひきつけるだけひきつけて、無理そうだったら周りに預ける。
これ、結果として一人接近→展開、というか、これのおかげでリサンドロ・ロペスやクリスティアン・ロドリゲスが前向いて仕掛けるチャンスが増えてるんだよねー。
意図的に自分に集中させてフリーの選手作ってる、なんて殊勝な動きには見えないんだけど(笑)、「チッ、ダメか。仕方ねえ」みたいな感じのパスでチャンス作ってる。
周りも端っからリターン期待して出してる感じはしない。
とりあえずやってみろ、こっちもフリーで待ってるぜ、みたいな。
フッキとチームメイト、まさかの信頼感。
今思えば日本で語られるフッキのイメージって、ピッチの中、実力だけを測ったものではなかった気がする。
それが日本の良さでもあるんだけど、最初は自己中って批判されてたという彼がポルトガルの名門に力で受け入れられた事実、すごいと思う。
これからはこの試合の後半のようにキツイマークにさらされる機会も増えるだろう。
ビッグクラブへのステップアップやセレソン入りも囁かれる。
また、サッカーを見る楽しみが増えた。

さて試合。
後半10分くらいまでだったな、五分の均衡を保てたのは。
ポルトはとにかく前半からエンジン全開だったし、無理もない。
均衡を保てていた間は、マンUとポルト、互いのセントラルハーフがゲームを支配する鍵を握った。
フェルナンドがアンカーの位置で的確かつ奪いどころを狙う中、ラウル・メイレレス、ルチョが激しくプレッシャーをかけるポルト。
運動量では劣るものの局面に力強さを見せ、何より緩急、長短を使い分けるパスワークでリズムを奪ったスコールズ、キャリック、フレッチャーのマンU。
互いに攻守に持ち味があり、ここのぶつかり合いは見所のひとつだった。

徐々にポルトの足が止まり、中盤が最終ラインに吸収し始めるとあとは、攻め続けるマンUと耐えるポルトの構図が続く。
マンUの攻撃は上の3人に下がってきたルーニーが加わると変化が出る。
ルーニーのゲームコントロールは秀逸で、ワイドに視点を持てているのでゲームに勢いが生まれる。
また、キャリックに代表されるミドルパスのスピード、正確さも見逃せない。
さすがのマンUも連戦の影響があるし、攻め疲れが隠せない中、狭いところを人の動きで崩すのではなく、引いた相手をワイドに揺さぶる攻撃は有効だった。
ここにテベス、ギグス、ネヴィルと畳み掛けるカードに切り方は非常に理に適っていた。
サイドの揺さぶりは機能している。
2列化した相手を前にアタッキングサードまでボールを運ぶこともできている。
あとは最後、崩しのチャレンジの繰り返しで鍵をこじ開けるのみ。
それでもギリギリのところでポルトが踏ん張るかなーって思ってたんだけど、ルーニーからテベス、あそこできっちり勝ち越せるあたりは本当に勝負強いなと、思わされた。
わずか4分だけ。

それまでギリギリのところで踏ん張ってきたけどついに破られ、ほうほうの体のポルト。
振り絞るものも残ってないかと思われたのに、やるもんだねえ。
高い位置取りを続けたリサンドロ・ロペスのクロスがオシェイの頭をかすめ、なぜか逆サイド、ドフリーだったマリアーノ・ゴンザレスが落ち着いてネットを揺らす。
オールドトラフォードでアウェーゴール2点を奪ってのドローって、勝ちに等しいでしょ。
さすが、ベスト8に残ってるだけのことはあるよ、ポルト。

うわあ…てのが正直な感想。
不安定さを指摘されているエウトンの神がかったセーブをはじめ、ドラマを動かすだけの実力以上のものが発揮された感はあるけど、どちらも互いの魅力を存分に見せてくれた好ゲームだった。
2ndレグでの注目はこの試合でもひとつのキーだった試合の入り方と先制点。
ここが勝負の分かれ目になるんじゃないかな。
受身にならなければポルトのベスト4、十分にあると思います。
by blue-red-cherry | 2009-04-09 14:58 | サッカー(FC東京以外)
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