マンチェスター・ユナイテッド×トッテナム・ホットスパー イングランドプレミアリーグ08-09 第31週

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週末のプレミアは、スパーズのビッグ4キラーぶりに期待して、マンU×スパーズを視聴。
結果としてはマンUの底力をまざまざと見せ付けられた格好だが、きっちりスパーズの良さを消してきたファーギーに対し、対抗策が打ち出せなかったハリー無念ってとこか。

前半大善戦、後半フルボッコ、スコア上ではそんな感じだが、試合は開始早々からユナイテッドが支配した。
ロナウド、ナニ、ルーニーと前からのチェックは惜しみないし、キャリックとフレッチャーのセントラルも行くときは2人してプレスかけちゃう勢い。
攻めの圧力はもっと分厚くって、ロナウドやナニのドリブルはスパーズのディフェンスラインをずるずると押し下げ、ベルバトフの気の利いた動きはトップにバイタルにディフェンダーを引きつれて次々にギャップを作る。
動と静が棲み分けられずに混在する、オートマチックな動きは切れ間がなく、絶えず耐えるという厳しい展開。

それでも徐々に持ち直したスパーズはやはり、今の順位に落ち着くに相応しくない実力がある。
ベントを前線に残してキーンがトップ下の位置でボールを引き出し、ストロングポイントであるレノンとモドリッチの両サイドに可能な限り1対1の形を作るという約束事を繰り返す。
チャンスの数は少ないものの、キーンのキープ力でポゼッションの時間を増やし、次のステップではサイドを横断するボール回しを実現する。
より良い形でワイドを使えるようになってきた28分、レノンのマイナスのショートパスをチョルルカがダイレクトでセンタリング、ベントのヘッドはヒットしないものの、こぼれ球を再びベントが押し込み、先制。
序盤の攻勢を退け、ボール支配を盛り返す中でのゴール、まさしくいい時間帯。
どうみても特攻野郎Aチームなベントはルックスも最高だが、なかなか雰囲気のある選手で気になる存在。
さらに畳み掛けるスパーズ。
ユナイテッドに混乱があったか、レノンがあっさりエブラと1対1のチャンスを迎え、それをあっさりかわしてクロス、これがファーに流れて待ち構えていたモドリッチが胸トラから鮮やかなボレーで追加点!
レノンのクロスに対しユナイテッドは中にリオ、ビディッチ、ラファエルがなぜかウォッチャーに。
思い返せばこの時間だけだね、乱れてたの。
スパーズのチャンスもこれが最後だったかも。
自分たちの強みをわかってるし、それを実行するだけの経験値がある。
スパーズは最高の戦い方をしてたと思う。
チョルルカが厚くフォローすることでレノンは自分の仕事に専念できるし、モドリッチのテクニックはカウンターを加速させた。
ジーナスとパラシオスが守備での仕事に追われることが多かったのに対し、キーンが引いてボールを散らすことでリズムも悪くなかった。
何より守備陣はギリギリのところで踏ん張れてた。
2点目のあとはロナウドのボレーやルーニーの至近距離からのシュートなど、ゴメスのファインセーブに救われた部分もあったが、前半2-0は完璧な出来だった。
できるだけのことはやっていたと思う。
惜しむらくは、容易に予想できたであろうユナイテッドの猛反撃に打ち手がなすぎたこと。
2点のリードで慢心したとは思えないが、攻めきるにしろ守りきるにしろ、積極的に動いてきたユナイテッドに比べると策が見えなかったのは明らかだ。
序盤の猛攻にしても前半終了間際の鋭い攻めにしても、ガチでぶつかりあってもユナイテッドの圧力を90分耐えるのは至難の業だった。

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後半開始に投入されたテベスと、その投入に込められたメッセージがユナイテッドのゲーム支配を決定付ける。
前半も支配率やシュート、セットプレーの数でいえば圧倒的にユナイテッドだったわけだが、唯一恐れていたカウンター、サイドからの速い攻撃でリードを許していた。
後半、ユナイテッドはこのスパーズの持ち味にして唯一の対抗策を徹底して潰してきた。
テベスを最前線で走らせ、相手ラインへの圧力をかけ続ける。
もちろんテベスの動きを単発で終わらせることはなく、これに連動する形でルーニー、キャリック、フレッチャーが猛烈なプレスをかけ、最終ラインも位置取りを高くする。
スパーズのトップ(+キーンのトップ下)と両翼は、最終ラインにボランチが吸収されることで完全に分断され、そこを繋ぐパスは難易度が上がり、精度を欠く。
苦し紛れのロングボールでは大きな効果は得られず、かといって鬼のようなハイプレッシャーの中、低い位置からのビルドアップで崩せるメンバー、パワーバランスではない。
ナニ(なんかいつもいまひとつなんですが…)→テベスで明らかに守備面での圧力は増したが、攻撃面でもラッシュがかかる。
奪ったボールはベルバトフに預けられ、彼を信じてテベス、ルーニー、ロナウドが猛然と攻め上がり、それにベルバトフが見事に応え、絶妙のタイミングで彼らが使われる。
縦軸、横軸ともに厚みのある攻撃はまさに雪崩攻撃。
これをなんとか20分、攻め疲れも出てきそうな時間まで踏ん張れれば…どうだったかな?
ちょっと厳しめな判定だっただけに悔しさが残るが、まず1点、あれがもう少し遅ければかのようにずるずると下がってしまうこともなかっただろうに。

ベルバトフ、テベス、ルーニーと押しあげながらの斜めのパスが美しく繋り、フィニッシュもまたチョルルカの股を抜く美しいグラウンダーだったルーニーの同点弾からはもう。
15分で4得点。
ルーニーのクロスからのロナウドのダイビングヘッド(イエロー覚悟の咆哮、裸になって何が悪い!)、お返しとばかりなロナウドからのクロスを流し込んだルーニー、トドメはまたしてもルーニーのクロスからベルバトフがダメ押し。
確かにスパーズピヨっちゃってたけど、容赦ないコンボ。
ロナウドにもルーニーにも穴という穴が見えまくってたね。
ピンポイントでそこをついてくるっていう。
しかしルーニーの貢献度はハンパじゃない。
サイドに位置すれば自陣深くまで戻って守備するし、サイドハーフとしても充分やれる運動量。
それでいて攻撃時のスピードも精度も落とさないし、実質ユナイテッドのキングでしょう。
ロナウドのここ一番での決定力、決定的な仕事もさすがだし、終盤になって存在感増してきてるのがすごい。
テベスにしてもそうだけど、ドル箱スターがそれぞれハンパなくフォア・ザ・チームなこと、ここがユナイテッドの最大の強みだ。

タラレバでいくと、どうだろね。
ハドルストーンを入れて中盤厚くしてベルバトフ潰すか、セカンド拾える体制を作るか。
ゾコラもいたな。
パブリュチェンコとかいれば、前でキープしてなんとか押し上げるっていうアイデアもあったかも。
どちらにしろなんとか傷の浅いうちに策を打ちたかったところだが、まああれよあれよという展開だったし、つかタラレバだ。
モチベーションの差もあるだろうけど、スパーズにももうちょっと、最後までシーズン、頑張ってほしいな。
そしてユナイテッドは強かった。
それだけは間違いない。
こりゃあ、そうそう負けないよ。
CLも、リーグも、いっちゃうんじゃないかなあ…いやだけど。
by blue-red-cherry | 2009-04-27 19:49 | サッカー(FC東京以外)
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