FC東京×名古屋グランパス ナビスコカップ準々決勝

c0025217_10324878.jpgc0025217_10325441.jpg
c0025217_10331167.jpgc0025217_1033203.jpg

ミッドウィークにコパ・ナビスコのクォーターファイナル、1stレグのホーム名古屋戦
同じ相手と中2日、同じピッチで戦うこと、それとホーム&アウェーの初戦を、失点すなわち2倍の価値を提供するホームで向かえることはネガティブな連鎖を生みやすく、難しい条件がそろったと感じていたが、杞憂に終わった。
次回、アウェーでの対決を前に大きなアドバンテージを獲得し、一方では課題もあちこちで噴出し、っと得るものの多い試合だった。
しかし、先日のリーグ戦、名古屋との3連戦初日を前にしてグラサポ相手に、この3試合で名古屋にトラウマを植え付けます、みたいな冗談言ってたんだけど、まさかこんなことになるとは。

c0025217_10334532.jpgc0025217_10335328.jpg
c0025217_1034751.jpgc0025217_1034166.jpg
c0025217_1034265.jpgc0025217_10343261.jpg
c0025217_10344160.jpgc0025217_10344773.jpg
c0025217_1035064.jpgc0025217_1035581.jpg
c0025217_10351479.jpgc0025217_10352113.jpg
c0025217_10352985.jpgc0025217_10353567.jpg
c0025217_10354491.jpgc0025217_10355029.jpg
c0025217_1036149.jpgc0025217_1036838.jpg
c0025217_10361672.jpgc0025217_10362298.jpg
c0025217_10363513.jpgc0025217_1036434.jpg
c0025217_1037081.jpgc0025217_1037764.jpg
c0025217_10372030.jpgc0025217_10372746.jpg
c0025217_10373629.jpgc0025217_10374363.jpg
c0025217_1037531.jpgc0025217_10375958.jpg
c0025217_10381089.jpgc0025217_10381748.jpg

差がついたリーグでの対戦を終え、試合に入りやすかったのはやはり、リベンジを期す名古屋のほうだったと思う。
傍目にも、ダヴィと玉田の並びは船頭多くして、の印象でどうにも有機的な絡みが見られなかったが、玉田を杉本に代え、シンプルに速さを活かした攻撃はしばしばブルーノに苦戦を強いた。
中村直志が入ったことで中盤のボール回しにも落ち着きと厚みが出、開始早々からダヴィに決定機、ディフェンスの武内がオーバーラップからシュートチャンスを得るなど、難しい戦いを予感させた。
わずか3分だけだったけど。

またしても東京のスーパーフィジカルなトライアングルが機先を制す。
プレス、ボール回しと集中して入れていたかに見えた名古屋の選手の一瞬の隙を見逃さず、石川の素早く正確なスペースへのスローインにカボレが猛然と、マーカーを置き去りにして抜け出してマイナスのクロス、その緩急に中のディフェンスがついていけず、フリーで走りこんだ平山がインサイドで冷静に流し込んで、先制。
ファーストシュートだった。
本当にそれまで、まったくいいところがなかっただけに大きい先制点だった。
カボレのスピードがかなえた得点ではあったが、ここは石川のスローインに尽きる。
これまで東京のスローインといえば、受け手がいつまでも現れず、時間がかかった末に相手にプレゼントしてしまう、ため息を誘うシーンの連続だった。
それが今年、特にここ最近の好調時にいたっては、判断速く、ロングスローも交えつつしっかりチャンスの礎にできている。
フリーキックやコーナーキックのクイックスタートにも同じことがいえるが、こういう「意識改革」にこそ、このチームの成長の本質がある。
細かい差異ではあるが、こういったサッカーというゲームの中での小さな駆け引きの積み重ね、この部分が鹿島や磐田、勝ちつづけて時代を作ったチームとの差だと感じていた分、非常に嬉しい変化のひとつだ。

さすがに気合いを入れなおしてきた名古屋も1失点では下を向いてくれず、東京の先制後、厳しいプレスをかけてきた。
特に最終ラインへのプレスは強烈で、ダヴィと杉本を先頭に、運動量豊富な小川や中村直志が迫力充分で寄せてくる。
前半、東京があまりよくなかったと感じている要因のひとつだが、このハイプレッシャーを前に、いくつかのミスでピンチを招いている。
自陣かなり低い位置で、今野から長友への近距離のパスを掻っ攫われたシーンがあった。
あそこは今野が自作自演かと思わせるほど見事な寄せなおしでダヴィのシュートを防ぎ、事なきを得たが、最終ラインのビルドアップを身上に掲げるチームにおいて、これだけはしてはいけない、という類のミスだった。
あの場面然り、うまくボールが回っていたとはいえ、高い位置でも低い位置でも狭くなりすぎることがある。
貫き通してかわせれば拍手、何の問題もないし、狭いところで繋いだがゆえの大きな展開だったりするんだが、今ブルに加えヨネや梶山のところも明らかに狙われていて、本当に危ないときはメリハリをつける必要もあるかな、と感じた。

まあ贅沢な注文かもしれない。
過密日程の中、暑さ極まる中、名古屋のチャージに戦う気持ちを感じたが、東京のハードワークのほうが普通にそれを上回っていた。
2トップ以下、中盤の4枚が常に動きを止めずにプレスをかけることで、体が先に動くイメージで連動した守備が実現されていた。
前からの圧力でセカンドボールを拾い、例によって平山のキープが少しずつ、東京の時間を長くする。
ボールが小気味よく回りだすと、名古屋のディフェンスがウォッチャーになる時間が増える。
そこからのギアチェンジ、東京のギアはカボレや石川、平山に羽生と反則で段飛ばしのギアチェンジなので、ついてこれるはずがない。
相手のポゼッションとプレスをやり過ごした10分、石川のスルーパスでカボレが再び右サイドを抜け出し、平山に合わせたクロスは弾かれるものの、詰めていた羽生が冷静にキープ、落としたボールをヨネが地を這う弾道のミドルシュートで突き刺した。
某先輩いわく、「浅利に気を遣ってるので初ゴールはサリのあと」なんてのもあったが、あっさり浅利越え。
このチームでボランチが点取り出したらいよいよ凄み、出てくるなー、なんて個人的に思ってたので、チームの成長が自分の想定よりはるかに速いことを改めて知らされた。
さらに1分後には上がってきた徳永が見事なサイドチェンジを逆サイドの羽生へ、羽生のクロスはファーに流れるもののカボレが追いつき、たまに見せるワイルドな右アウトのキックで中央バイタルに戻すと、その瞬間猛然とエリアに走り出した石川の元へ迷いなく、梶山のヘディングでのパスが通り、あとは「イメージどおり」の石川のダイレクトシュートが逆サイドネットに流し込まれた。
電光石火。
縦への速さだけじゃない。
縦への速さを活かす、横の大きな揺さぶりをベースに、最後は戻して上げて、縦でも揺さぶってのゴール。
先制点を除けば、名古屋のディフェンス枚数は大方、そろっていた。
しかしそのそろったディフェンスラインを前に、迷いのなさ、確かな技術で繰り広げられるボールの動きは確信に満ちた崩しだった。
相当練習してきてるな。

それにしても前線の充実振りは凄まじい。
バテてもいいテンションでやり切れてる前半のカボレのスピードは、誰にも止められない。
去年の3トップ左からのアタックも魅力的だったが、平山をセンターに置くことで軸がブレない中、適度な距離感を保ちつつ、この試合では右のスペースを蹂躙した。
抱える膝の爆弾のことも考慮してか前半でお役ご免だったが、何気にあのスピードと、ひとりでできる能力は、後半リフレッシュしてきた相手を受ける時間帯、若干間延びする後半の開始から25分の間にこそ、助けてくれるような気がするんだけどね。
平山のキレもハンパじゃない。
体を使って足元のボールをコントロールするのは今年序盤から見られたが、最近は空中戦で負けるシーンをほとんど見ていない。
おまけにカボレのコンディションが上がり、彼が潰れてくれることも増え、後半の赤嶺とのコンビでもそうだが、前を向いてのプレー時間が増えてきたんだが、そこでの迫力がすごい。
この試合でも数度あったが、ディフェンス数枚を引きちぎる、引きずってのドリブルの迫力には目を瞠る。
ストライドが大きい分、初速のタイミングで前に入れれば意外とかけっこでも負けない。
先制点以外でもバーに当てたエリア内での左、ディフェンスされながらエリア外から放った後半の強烈な左ミドル。
彼がゴールに迫るプレーを見せれば見せるほど、懐の広いキープや、センス抜群のパスが活きてくるだろう。
そしていい加減褒めるところもなくなってきた石川。
速かったねえ、4点目のアシストのシーン。
DQNっぽいところも含め、この試合はノってる感じだった田中隼磨だが、このシーンは完全にお手上げ。
プレッシャーを受けながらのブルーノのフィードの正確さも特筆ものだが、あのスピードで石川が収めてくれるからの速攻だ。
落としを受けた長友の、デルピエロゾーンからのデルピエロばりの巻いて狙ったシュートもテラお見事だったけど。
マジで反則だね。

さらにやっぱりというべきか、この3人を支えていたのが羽生さんだということが判明。
動きの量も質も群を抜いていた。
所謂空走りでスペースを作る動きよりも、最近は好調な3枚やボランチの動きを見て、フォローする仕事が効いている。
カボレや平山、石川が自在に動くのを自身も動きながら目に入れ、空いたスペース、いてほしいところに確実に顔を出す。
受けては、失礼だが意外に高いスキルを存分に発揮し、ワンタッチツータッチで流れを加速させる。
潤滑油というよりはブースター、ターボエンジンに着火するスイッチみたいだな。
自分が動いてチームを動かす、というよりはチームの動きに合わせて、さらにその動きをスムースにする段階。
羽生こそ、いや、羽生だけが城福イズムを体現できていた時期を脱したひとつの証拠かもね。
だからこそ、低い位置におりてきても気の効きっぷりは変わらない。
全体の動きは元々誰よりも分かっていたわけだし、さらに周りの動きもよくなっているので、後半ポジションをひとつ下げてからの無理のないボール回しの選択も非常に理に適っていた。
まさに縁の下の力持ち。
不調時、未熟な時期にその動きでチームを引っ張り、チームのリズムがよくなれば黒子に徹する、頼もしすぎるキャプテンだ。

c0025217_1039427.jpgc0025217_10391179.jpg
c0025217_1039214.jpgc0025217_10392786.jpg
c0025217_10393647.jpgc0025217_10394418.jpg
c0025217_10395398.jpgc0025217_10395986.jpg
c0025217_1040857.jpgc0025217_10401426.jpg
c0025217_10402565.jpgc0025217_10403165.jpg
c0025217_1040412.jpgc0025217_10404860.jpg
c0025217_10405613.jpgc0025217_1041423.jpg
c0025217_1041249.jpgc0025217_10413173.jpg
c0025217_10414034.jpgc0025217_10414786.jpg
c0025217_10415968.jpgc0025217_1042715.jpg
c0025217_10422054.jpgc0025217_10422737.jpg

c0025217_10434554.jpgc0025217_10435332.jpg
c0025217_1044730.jpgc0025217_10441419.jpg

2トップに当てるか、サイド高い位置まで運んだら単純クロス。
単調な名古屋の攻撃に助けられた感は否めないが、4バックとセンターハーフによるブロック形成は見事だった。
常に穴はなく、逆にあのブロックが敷けていたからこそ、サイドからのクロスか、縦ポンに頼らざるを得なかったという見方もできる。
4バックはゾーンで守りつつ、1対1への自信と責任感を感じさせる力強い守りを見せ、どっしりと構える形がベースになりつつある。
そこに運動量豊富なヨネと梶山が、前線の助けも借りつつ、交互に詰める。
空いたほうはスペースを埋めながらセカンドボールへの対応と、役割分担も瞬時にされていて、前半はパスミスで招いたピンチを除けばまったく危なげない出来だった。
では連勝中も必ずといっていいほど耐える時間となっている、後半の序盤から中盤の出来はどうだろう。
これも東京が先制、リードして後半、というパターンが続いているからのことではあるんだが、スイッチを入れ替えてきた相手の攻撃をまずは受ける、耐えるという流れが定番化している。
このとき気になるのが、梶山とヨネが最終ラインに吸収される、吸収されないまでも2人して位置取りが深く、低くなりがちなこと。
跳ね返す力は増すんだけど、当たり前のように中盤にスペースを作ってしまい、守備時も、また、カウンターを仕掛けたとしてもセカンドが拾えず、なかなかマイボールの時間が増やせない。
そう、跳ね返すことに頭が回ってしまっているのか、梶山とヨネが横並びになってしまうことが多いんだよね。
こうなると相手のプレッシャーもかかりやすいし、横パス横パスから縦への切り替えがどうしても距離が空くのでミスが出てしまう。
ここを踏ん張って、今のバランスでいけば梶山が最終ラインと調整しながら動かないディフェンスを優先し、ヨネは下がらずに前で守る。
それができればセカンドをもっと拾えるようになるだろうし、前とのパス交換で押し上げることもできるだろう。
今は耐える、という選択でも守りきれてるからいいけど(ってこの試合ではさすがに揺さぶられすぎたか、小川に決められてしまっている)、攻めつづける、マイボールの時間をひたすら増やして機先を制する戦い方も追い求めていきたい。

城福さんが言っていた「休ませる」「試す」の選手交代でロスがあった(大竹かな?)のは残念だったが、結果は最高だし、中身もしっかり伴った。
久々に45分とまとまった出場機会を得た赤嶺だったが、受けに回り、間延びした時間が長い中での出場は少しかわいそうだった。
駄目押しかつ相手の最後の踏ん張りをへし折った増川(東京!)のオウンゴールの場面で見せた、クロスへの入り方を見てやはり、このチームでサイドアタック、エリアでの仕事を一番こなせるのは赤嶺だと再確認。
前半のように両サイドを速い攻撃で使えていたら、もっとチャンスはあっただろう。
とはいえカボレがチャンスメークしていたのも事実だし、逆に赤嶺が飛び込み以外のプレーでも努力していたのは伝わった。
絶対に、必要な選手。
ナイス残留。
今回は休ませるかなと思った達也だけど、あの時間、後半の差し込まれながら失点したリズムを失っていた時間の投入でこれまた見事な仕事っぷり。
選手間の距離が開き、連動した守備がかないずらい状況下で、運動量とスピード、回数でその不足を補った。
盛り返せたのは彼の動きに拠るところが大きい。
さらに動く進化論、草民がまた沸かしてくれた。
意図して鍛え、実践してきたプレーと、余裕が出てきて試せるようになってきた持ち味がうまく絡み合ってきた。
仕掛けの意欲が高まり、ドリブルで勝負をかけ、失敗と成功の比率が近くなってきたこの段階で、周りを使ってリズムを生み出してきたパスの選択が輝いている。
やりながら鍛えているといった印象を受けるボディコンタクトに関しても、積極性が交代出場という役割とリンクして相乗効果、期待以上のものを見せてくれている。
ヨネに先を越されてしまったが、じっくり煮詰めて生まれるであろう初ゴールはきっと、本人にとってもオレたちにとっても、かけがえのないものになるだろう。
いくつかの決定機を防ぎ、数多く放り込まれたクロスを冷静に捌いた権田の安定感、成長ぶりも見逃せない。

c0025217_10443121.jpgc0025217_104439100.jpg
c0025217_10444936.jpgc0025217_10445682.jpg
c0025217_1045858.jpgc0025217_1045154.jpg
c0025217_10452516.jpgc0025217_10453237.jpg

録画やハイライト、ニュースや掲示板の論評を見てると、その凄惨なスコアも相俟って、名古屋どうした、名古屋の凋落、そんなイメージが拭えない。
実際、ダヴィ問題はさておき、ほかの選手のパフォーマンスもいまひとつ、ゴラッソだらけの失点シーンではウォッチャーも多く、球際も弱い。
キックオフ間際のスタジアム着だったので、楢崎じゃなかったのも、家帰ってから気付いた。
でもひょっとしたらこれ、東京の良さがそう見せてるんじゃないか、って一瞬思っちゃったんだけど。
慢心?危険思想?
いや、そうともいえないんじゃないかなー。
名古屋の入り方は全然悪くなかったと思う。
この勢い、というよりはこの力強さがホンモノなのか、毎試合、それを確認しながらのシーズン。
果てにたどり着く場所は一体、どこなんだろう。
by blue-red-cherry | 2009-07-16 10:46 | FC東京
<< 節骨麺たいぞう 恵比寿店 弁当 >>