京都サンガF.C.×FC東京 J1第25節

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ナビスコ決勝進出を掴み取ったかと思えば、エースの電撃移籍による離脱。
見るほうには決勝のチケット争奪戦なんかもあり、慌しく迎えたアウェー、鹿児島は鴨池での京都戦
もちろんテレビでの観戦となったわけだが、試合前、レポーターの方がこんなことを伝えていた。

「(ナビスコの連戦やカボレの離脱、代表組の疲労度など)我々は言い訳できる試合だが、だからこそ言い訳をしない戦いをしたい」

その言葉どおり前線は体を張り、今野と長友は疲労を感じさせないプレーを90分続けた。
しかし、迎えた状況ではなく立ち上がりの失点がゲームプランを難しくし、勝負をかけた交代カードが反撃ムードを澱ませてしまった。
9月2週に早くも13時キックオフというキツイ条件下での消耗戦、最後の踏ん張りも効かず、悔しい敗戦となってしまった。

まさかの出会い頭、0分の失点。
蹴りあい、にすらなってない段階で、セカンドボール争いを制した角田が米本を吹き飛ばし、追い越してきたディエゴの足元へ。
足元の扱い巧く抜けたディエゴはブルーノを置き去りにして、寄せてくる今野の足が届く前にコースに流し込んだ。
この1点が重くのしかかる。

多少とはいえチームを離れたゆえか、今野、ブルーノのところが落ち着かず、15分くらいまではバタバタと。
先制した京都はリードを守るという明確な指針を得、頭から整っていた守備組織が一層引き締められ、さらにはリードしたことで思い切りが良くなり、積極守備を見せ始める。
東京は後手に回り、林のトップは実質ゼロトップなので、ディエゴ、安藤、角田の飛び出しに対するマーキングができるまで、ディフェンスラインからのビルドアップが出来なかった。
後ろが安定しないため、ヨネと梶山も守備重視、最終ラインの前で横並びの時間が続いた。
この2人が横並びの状態は、前と後ろを繋ぐリンクマンを欠く状態と限りなく近しいので、チーム状態が良くないことを示している。
最終ラインは混乱を修正しようと整えている段階で、羽生や石川から始まるプレスは連動性を欠き、これもいなされる。
ヨネや梶山のところでパスミス、ドリブルで孤立して囲まれる場面が続くなど、15分まではかなり厳しい時間帯だった。

しかしここから先は20分までの5分で持ち直し、さらに20分からは完全に東京のターン。
徐々に繋ぐ時間が増え、それでも単純な楔やサイドアタックが跳ね返されると、梶山やヨネのところから大きな展開が出だし、細かい繋ぎとワイドな展開、バランス良く攻められるようになる。
ナビスコのときのように、左で作って右、好調の石川を使う、という形こそ少なかったが、清水戦での決勝点の場面のように、羽生が左サイド高い位置で受ける場面が多く見られ、そこに梶山やヨネからミドルパスが収まるようになった。
揺さぶりができるようになると、空けるまでとはいかずとも、京都のマークも少しずつ距離が開き、平山から石川、石川がエリア入ったところから左足、そのあとも平山が中央で潰れたところに石川が走りこみ、ダイレで振り抜いたシュートはバー直撃、と惜しい場面が続く。
ゴールに近づいているのは明らかで、ただし一方ではギリギリのところで踏ん張られている、守られているというのも同義。
解説の名波氏も、京都が回させている体だったのが、東京のワイド展開でクロスが入りだして京都も厳しかったはず、と前半を締めている。

それだけに、赤嶺を後半開始から下げるとは、城福さん思い切ったなと。
赤嶺に代わって送り出したのは達也。
中央を固められている相手に対しサイド攻撃の強度を、もしくはマーカーの掴みづらい動きによる崩しを狙ったんだろう。
サイドの強化も動きを増やすのも同意。
しかし、案の定、中央が足りない。
足りたとしても、中にいるのは達也か石川。
元々、組み立てに加わることが多く、前線からは離れがちな平山だが、京都のディフェンスとしては平山をエリアから追い出してしまえば危険はほとんどなくなる。
これはある程度予想されるべき、事項。
梶山の位置が高くなったのは、ひとつ、これに対する答えだったかもしれない。
怪我、連戦の影響を感じさせず、タッチ数多く、長短のパスばかりでなく、2.5列目の位置にて基点となりつづけた梶山だが、後半はさらに2列目までポジションを上げ、エリア付近、さらにはエリア内での仕事を増やした。
両サイドからクロスは入るものの、競る選手がいない中、梶山が高い位置でセカンドを拾うなり、クロスではなく中へ繋ぐ形でチャンスを増やし、迎えた60分にはバイタルで混戦の中を粘って左サイドの石川へ、石川が冷静かつ思い切りよく逆サイドネットに流し込んで同点弾を生んだ。
梶山はその後もドリブルで右サイドエリア深くに侵入し平山の決定機をお膳立て、そこで得たコーナーの流れからキーパーをかわしてのシュートを放つも枠外、結果こそ出なかったものの、奮迅の活躍を見せた。
梶山2列目に得点の香りは確かに漂っていたし、あのような形で使える目処が立ったのは好材料。
しかし、それを差し引いても、サイドを厚くして中を薄くしてたら意味ないだろう、という疑念は拭えない。
目立った梶山の充実振りに比べれば劣るが、羽生やヨネも運動量多く、さらには高いラインを保った最終ラインから、今野の積極的なディフェンスはわずかながらの京都のカウンターの芽を多く摘み、東京の押し込む時間を長くした。
そこからは当然、人材を多くしたサイドに広げるんだが、何度やっても中が少ないのは明白だ。
平山はきつくマークにあってるし、石川や達也にエリアでクロスにあわせる仕事を求めるのは適正でない。
赤嶺が不憫で仕方ない。
前半の出来が良かったかと問われれば、良かったとするのは難しいかもしれないが、あんなもんだろ。
むしろサイドからクロスが上がりまくる環境が整ったときに限って彼がピッチに立てない。
こういうこと、多いよね。
サイドから攻める、サイドの裏を突くのは分かるし、正しかったし、出来ていた。
だが、そのあとの手詰まりが予想できなかったのか、そんなことはないと思うが、中が薄くなることの対処が出来なかったのが非常にもったいないと思う。
サイドを厚くするならば、赤嶺を残した形でやるべきだったと思う。

押し込んで、放り込んでは跳ね返される。
梶山と石川の奮闘で同点ゴールまでは奪えたが、その後はチャンスを作れないまま、時間だけが過ぎていく。
これは見た人みなの総意に近いと思うが、北斗の消えっぷりったらなかった。
何をさせたかったんだろう。
少なからず効いていた羽生の動きをなぞらせるでもなく、かといって別の明確な役割が与えられたわけでもない。
石川の反対サイドで邪魔にならないように位置取り、ゾーンを空けないようにディレイしながら、ピッチの真ん中辺りを行ったり来たり、そんな感じ。
いやさすがに時折、エリアに顔を出したりすることもあったが、大袈裟じゃなく、消えていた。
北斗が悪いのか、指示が悪いのか分からないが、この交代はほとんど、一人ハンデを背負ったのと同じくらい痛かった。
赤嶺にああやって45分で見切りをつけられるのであれば、80分に大竹を入れる際、疲れがあるとはいえ殊勲の同点弾を決め、チームいちの決定力を誇る石川ではなく、北斗と交代させることも出来ただろう。
石川に代わって入った大竹も、意欲は感じられたがボールが足につかず、状況は好転しない。
折からの暑さ、強風が体力を奪う消耗戦の中、交代選手が機能しないのは致命的だ。
逆に後半頭からの出場でカウンターの強度をじわじわ上げていた柳沢も効いていたし、さらにシジクレイのアクシデントで入ったとはいえ、前線で汗をかいた金成勇、彼が途中出場の一番の武器、運動量と動きのキレでヨネを振り切り、ブルーノの軽いディフェンスを弾いての突進で決勝点。
好対照な交代選手の活躍が、ゲームの雌雄を決した感はある。

いつもどおり、あくまで結果論でしかないが、この試合もまた、交代のカードを切るごとに劣勢に回った。
使うほう、使われるほう、どちらにも課題がありそうだが、根は深い。
ウイイレ脳が何を言う、だが、せっかくユーティリティな選手がそろってるんだから、もっとチャレンジしてもいいと思うんだよな。
カボレの穴が小さくないのは分かっていたことで、後半の中央の迫力不足は明らかに、前線の人材不足を示していた。
祐介が遠征メンバーから外れたことに関しても大きな疑問が残るが、やっていく中で前に人を掛けたかったら、せっかくモニに目処が立ったわけだし、今野をボランチなりもっと前で使うなり、ちょっと不安定だったブルーノを上げてもいいだろう。
梶山をもっと明確な前での仕事に専念させ、前線に基点を作り、平山には点を取る仕事に力を入れてもらうことだって出来たと思う。
いつか見せた長友を前に上げてのサイドアタック強化だって、例えば達也はそれでフォワード専念、それで中の人材増やせるんだったら試す価値があったと思う。
うん、恥ずかしいほどのウイイレ脳。
でもそれくらい、勝ちにこだわりたい試合だった。
難しい状況、だからこそ。
これでは「カボレの穴が…」と言いたい向きに絶好の結果になってしまった。
赤嶺には充分な時間が与えられなかったし、祐介はそもそもチャンスはなかったし、それでいて2トップ以外の選択肢を示せたわけでもない。
不安が現実のものになってしまった。

細かい繋ぎに大きな展開が混ざったビルドアップに関しては、間違ってないし、良くなってきている。
変わらず伸びてきている部分に手応えがあっただけに、失われたエースの存在がクローズアップされる皮肉な結果に。
先発も途中出場も関係ない。
迷ったり試行錯誤したり下を向いてる暇もない。
カップ決勝も大事だけど、目の前のことひとつひとつ、必死に取り組んでいかないと明日はない。
より明確になった課題をひとつひとつ、潰していくしかない。

この敗戦を気を引き締める絶好の機会だったと捉え、あとは上だけを目指して進んでいってほしい。
by blue-red-cherry | 2009-09-12 23:53 | FC東京
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