ユベントス×バイエルン・ミュンヘン UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ

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CLグループリーグ最終節は、名門同士が生き残りをかけた一戦、ユベントス×バイエルンを見た。
ユーベのホーム、デッレ・アルピは序盤こそ攻め合い、拮抗したスリリングなゲームを展開したが、終わってみればバイエルンの完勝。
シーズン前のAudiカップで期待を抱かせた、パス&ムーブに優れたサッカーを見せてくれたバイエルン。
そして落日の様相深まってきたユベントス。
明暗くっきりな名門対決と相成った。

勝ったほうが決勝トーナメント進出、ユーベは引き分けでも良かっただけに、意外にもオープンな攻め合いとなった序盤戦。
それでもファン・ボメルのコンダクトを中心としたバイエルンのパスサッカー、カンナバーロ、フェリペ・メロを中心に守り、トレゼゲ目掛けた速攻で対抗するユーベの形は出来上がっていた。
6:4くらいで優劣があったポゼッションを交互に受け渡しながら迎えた19分、バイエルンのCB、デミチェリスの不用意なボールキープを奪ったマルキージオがアーリークロス、走りこんだトレゼゲが鮮やかなダイレクトボレーで先制弾を叩き込んだ。
斜め後ろから来たボールを利き足まで引き込んでの弓引きボレー、実に見事。
しかし、この互角の流れから生まれたゴールを最後、ユーベのアタックが輝くことはなかった。

下を向かないバイエルンは、そこまでうまくいきつつあったパスワークを曲げることなく続け、主導権を握る。
ユーベは1点のリードが仇となったか、ハードに寄せていたプレスの位置が下がり、最終ラインのカンナバーロ、バイタルを埋めるフェリペ・メロの負担が見るからに増大した。
ファン・ボメルがバランス良く散らすことで、右サイドはミュラーとラーム、左サイドはプラニッチとバシュトゥルバーのコンビが再三崩し、クロスを上げる。
ワイドが使えれば中央が空き、この日攻守に精力的だったシュバインシュタイガーが強烈なミドルを幾度となく放った。
そして前線、マリオ・ゴメスとオリッチのコンビは脅威。
ゴメスの高さ、強さは楔、空中戦ともに大いに発揮され、さらにそれを上回るインパクトを残したのがオリッチの運動量とスピードだ。
サイドに流れても、中央、裏狙っても躍動し、30分の同点PKを誘った飛び出しも、一連の何度か繰り返された動きからのものだった。
この同点弾に関していえば、右サイドから左サイド、横断的にショートパスが繋がったところでプラニッチから縦へギアを変えたスルーパス、オリッチもそれに呼応する形で横の動きから90度、縦に向きを変えての飛び出しだった。
バイエルンのパスサッカーが繋ぎからフィニッシュまで、見事に理想をピッチに描いたシーンだったといえる。

前半こそ同点に追いつくに留まったバイエルンだが、後半も変わらずペースを握った。
序盤の落ち着かない時間をやり過ごすと再び攻勢、セットプレーが続く展開に持ち込み、52分、コーナーキックが跳ね返された攻めなおし、右サイドからファン・ボメルが高精度のクロスを入れ、ゴメスがドンピシャで合わせる。
一度はブッフォンが弾いたものの、オリッチが押し込んで勝ち越し。
幾度となくチャンスを作り、チャンスに顔を出したオリッチが、その貢献度に見合ったゴールでバイエルンが勝ち越し。

これで余裕が出たバイエルン、攻めるしかなくなったユーベだが、大勢は変わらない。
バイエルンの勝利が妥当だったところに、やはりチーム全体で個、組織両面でバイエルンが上回ってたことを認めなければならない。
まず攻守の切り替えのスピードが著しく速い。
ポゼッションしながら縦にワイドに、ラストはきっちりリスクをかけて勝負してきただけに、ユーベもカウンターに光明を見出すしかなかったが、プラニッチとミュラーの守備意識も高く、どっしり構えるファン・ボメルと動き回るシュバインシュタイガー、この中盤のブロックすら、ユーベが突破するシーンは稀だった。
特にジエゴに対するマークはタイトで、ブンデスでの対戦経験もあるわけだし、ユーベの生命線だった彼がボールを持つと、即座に包囲網が敷かれた。
この中盤での守備意識の高さは出色、さらに充実していたオリッチの激しいチェイスも加わり、この高い切り替え意識がバイエルンの優勢を生み、ユーベを窮屈なサッカーに押し込んだ。

さらにユーベの、フェッラーラ監督の迷走とも言える選手交代が火に油、だった。
後半頭からデルピエーロに変えてポウルセンを投入。
デルピエーロはチャンス少なく、ただ、ひとたびボールを持てばハイレベルなプレーを見せていただけに残念だったが、まああれだけ回されれば中盤を強化したい気持ちはわかる。
しかし1トップのトレゼゲ、ジエゴが激しいマークに遭いながら、カモラネージとマルキージオはワイド、メロとポウルセンは守備よりと、前線の孤立が増しただけ。
先制されると今度はジエゴを下げてアマウリを入れて2トップに戻している。
アマウリは前線で力強さを発揮し、一定のプレッシャーをかけることに成功していたと思うが、いかんせん前線と中盤に絡みが少ない。
挙句80分にメロを下げ、ジョビンコを投入している。
後半早々に勝ち越されて後手を踏まざるを得なくなったとは思うが、順番と配置次第ではもっとプラスになったであろう、交代のカードのかませ方がバラバラで、大きな効果を生めなかったのは事実だと思う。
この采配は、さすがに70分過ぎあたりからペースダウンしたバイエルンを大いに助けた。

対して72分にプラニッチをロッベン、77分にオリッチをティモシュクと前線にフレッシュな選手を入れ、後ろを引き締めるという常套かつ効果的な交代を行ったバイエルン。
アマウリをターゲットにしたパワープレーに多少苦しむも、やり過ごした83分、コーナーキックからファン・ブイテンがヘッド、これまたブッフォンが好セーブを見せるもゴメスが押し込む。
アディショナルタイムにはロッベンがドリブルで引きつけ、落としたボールをティモシュクがどっかん、強烈なミドルで突き刺してダメ押し。
4-1というスコアは両者の力関係、このゲームの趨勢を示すに妥当な結果であり、いや、今のユーベとバイエルンの差を考え、90分の内容を見れば、スコア以上に差があったといわざるを得ない。

なかなか結果が出ずに苦しんでいるバイエルンだが、ファン・ボメルがしっかり働けばやれるチームだ。
攻守にハードワークし、前線にサイドに、要所でテクやスピードで秀でた選手を配置することで、ファン・ボメルのコンダクトが冴える。
このサッカーができればリーグの覇権奪回はそう難しくないと思うし、CLノックアウトラウンドでも台風の目になる可能性がある。
一方のユーベは前節のボルドー戦に続き、ハイレベルなパスワークを追い掛け回すことを強いられ、能動的な攻撃を見せるシーンは皆無。
落日を強く思わせる連敗だった。
タレントはそろっているだけに、建て直すことは可能だと思うんだが…。

いよいよノックアウトラウンド。
まずは組み合わせ抽選を楽しみに待ちたい。
by blue-red-cherry | 2009-12-13 13:51 | サッカー(FC東京以外)
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