FC東京×横浜F・マリノス 2010 J1第1節

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あけましておめでとうございます。
長かったようで短かったような冬が明け、今季もJリーグ、いよいよ開幕。
開幕カードは横浜F・マリノス戦
青赤煌めく京王線、多幸感に満ちた味スタのスタンド、再開を告げるユルネバの響き。
見るもの聞くものすべてに昂ぶった試合前だったが、いざゲームが始まると、ピッチから伝わってくる集中力に一気に引き込まれた。

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今オフ、東京は昨季まで積み重ねてきたパスサッカーの仕上げを志し、アタッキングサード以降の仕掛けを磨いてきたと聞いている。
この開幕戦、少なからずそれを期待するファン、それに応えようとするチームという画が想像されるが、米本の離脱、梶山、石川が時間限定という現実を前に、この日東京が見せた現実路線の戦い方は、今季真の優勝争いを掲げるチームの決意表明と感じた。

羽生と徳永で形成したセントラルハーフ、ビルドアップの心臓部はまさに急造。
ここに多くを求めることは難しく、そんな中、チームはまず守ること、失点しないことでリズムを掴んだ。
チームの姿勢は基本、受け。
最終ラインと、その前の中盤4枚もフラットに並び、ワイドのスペースを埋める。
この受けの形はしばしば、ラインが下がりすぎる嫌いがあり、マリノスに多くの時間ポゼッションを許し、特に前半はアーリークロスやミドルシュートを浴びることになった。
しかし受けてはいたものの、その守備意識の高さは徹底されていて、縦横から放り込まれるボールへの対処、接近する人へのプレス、どれも厳しくできていた。

その筆頭は今野と森重の新センターバックコンビだろう。
それぞれに空中戦、地上戦、寄せの速さと奪取する能力を見せながら、連携面でも長年組んできたかのようなプレーぶり。
多くの場合、楔やクロスの対象になった渡邉千真へは今野が当たり、そのこぼれを森重が着実にカバーする。
能力的に問題なく、逆のパターンも難なくこなしていたこのコンビの安定感は90分、終始乱れることはなかった。
森重のプレーをじっくり見たのはほぼ初めてだったが、ここまでいい選手、東京のピースにハマる選手だとは想定外だった。
その体躯からは力強さを想像させるが、攻守に視野の広さを感じさせる。
カバーリング能力に長け、その攻撃性からか、前に出てのインターセプトもたびたび見せた。
そして噂のフィード。
好機に繋がったロングパスこそ少なかったが、その弾道やセンスは確かなものを感じさせ、また、ドリブルで自ら持ち上がる姿勢も見られた。
もちろん今野自身の攻撃性の高さも健在で、バランスを取りながら、さらにボランチとの連携が整えばこのセンターバックコンビは、ゼロに抑えるだけではなく攻撃面での寄与も高まってくると思う。
セットプレーに合わせてきたシーンを見る限り、森重の移籍後初ゴールもそう遠くないように思う。
バックアップ含め今オフの補強で充実したセンターバック勢だが、この2人がファーストチョイスなのは間違いない。
城福さんが徳永ボランチを強行してまでこの2人のセンターバックを保った理由、しかと見させてもらった。

守備の安定感でいえば、ユース上がりの2人の頼もしすぎる成長ぶりも嬉しい限り。
ヨネの負傷からの配置替えで右サイドバック、開幕スタメンに名を連ねた椋原は、実力でその座を掴んだとしてもおかしくない出来。
マリノスは山瀬が左サイドに張り、山瀬のカットインのドリブルをひとつの武器にしていたが、飛び込まずコースを消す、粘り強いディフェンスが光った。
中盤や前線に溜めが作れない中、余裕ある上がりこそ少なかったが、その分チャンスと見るや長い距離を上下動した攻撃参加への意欲も目立つ。
徳永、長友の牙城に立ち向かう準備は万全だ。
最後尾を支えた権田の充実ぶりにも目を瞠った。
ハイボール、ミドルシュート、引き気味のディフェンスラインゆえにエリアにボールが飛んでくる回数は少なくなかったが、抜群の安定感を誇った。
ポジショニングの良さを感じさせ、シュートにしろクロスにしろ、無理な体勢で処理することがほとんどなかった。
特筆すべきは足元の巧さだろう。
これまたセントラルハーフのところで、最終ラインからの引き出しが満足に出来ない中、バックパスの頻度はかなり高かった。
しかし11人目のフィールドプレーヤー足る、堂々とした足捌きで窮地を脱するキックを続けた。
守備面の処理での成長もさることながら、この足元のスキルで今、塩田との争いでアドバンテージを保っているのではないだろうか。

さっきから窮状の槍玉に挙げてしまっているセントラルハーフのコンビ、羽生と徳永だが、よくやっていたと思う。
確かに後方からの引き出し、マイボール時の時間の作り方、展開力とどれも厳しかった。
だが最低限、自分たちの持ち味を出してできることをこなしていた。
徳永は対人の強さ、中盤でも1対1では負けないという球際の厳しさが見て取れたし、羽生はあの位置でいつもそうするように、運動量を生かしてバランスを維持。
ともに失点しないこと、守備を第一義にしていたゆえにおのずとポジションが低くなり、前線との絡みはおろか、中盤を空けてしまっていたのは大きな反省材料だが、このスクランブル状態で多くは求められない。
しばらくこのコンビでいくことは考えられるし、今日の出来をベースに積み重ねていってほしい。

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物足りなさとできること、両面を見せてもらったといえば、オフェンシブハーフの2人もそう。
期待の新戦力、松下はそつなく開幕戦の舞台を戦った。
開始1分の頭にどんぴしゃで合わせたフリーキックを始め、セットプレーの過去にない期待感を抱かせてくれる右足は確かなものを感じる。
運動量も多く、守勢に回る時間も多かった中、左サイドで上下動を厭わない姿勢は好感が持てた。
マイボールの処理として、長友とのコンビネーションが良くなってきているのは好材料だが、メンバー構成もありつつ、少し縦に急ぎすぎるシーンが目立った。
梶山が入ってくるとまた違うんだろうけど、もう少し落ち着いたボール回しの中からあの右足でワイドな展開、アーリークロスなんかが出せるようになると、その存在感も増してきそう。
右サイドの北斗はコンディション、モチベーションともにノっている印象を受けた。
中盤を省略せざるを得ない、難しいゲームだったと思うが、マイボール時の仕掛けはチーム一、アグレッシブだった。
中央をドリブルで崩し、右に開いた達也とのコンビネーションでエリアに入ったシーン、単騎ドリブルでこれまたエリアに侵入したシーン、そして上に書いた松下のフリーキックに合わせたシーン。
何気に数少ないハイライトのほとんどに彼の姿があった。
持ち味であるパンチの効いたミドルレンジのシュート、そしてサイドからのクロスが少なかっただけにまだまだやれることはあるはず。
サイド攻撃が数、質ともに足りなかったこの試合を見ると、北斗はもっとワイドに開き、松下は絞り気味で長友使うなど、ポジショニングで解決できる部分もありそうだ。

こう、チームが高い守備意識を保ち、ポゼッションから圧をかけてきたマリノスの攻勢をしのいだ後半戦、チームに勢いを与えたのは怪我から待望の復活を果たした2人だった。
羽生に代わり梶山、北斗に代わり石川。
できれば使わずに勝ちたかったところだが、彼ら2人が入って、チーム全体が押しあがって見えたのは気のせいではないはず。
やはりセンターでの梶山の存在は大きい。
それまでなかった預けどころが出来、彼の懐深く落ち着いたキープが時間を生み、大きなドリブルが相手守備陣に穴を空けた。
まだまだ連携面、コンディションを上げていく段階だけに片鱗程度でしかなかったとは思うが、あわやというシュートを放ったり、短時間ながら10番の絶大な存在感を見せつけた。
そして石川。
大怪我からの復帰という事実を忘れてしまいそうになるくらい、軽やかにピッチを駆けていた。
仕掛けるチャンスは多くなかったものの、いやそれだけに、最後のドリブル、パスの精度は凄かった。
ここぞ、というところで仕事をしたあのプレー、いかに自分がピッチに戻ったときのことをイメージしていたかが証明されたプレーだったと思う。
まだまだ東京は成長途上のチームであり、目指すところのアタッキングサッカーを実現するために、彼ら2人の存在は欠かせない。
改めてそれに気付かされる試合でもあった。

最後のカードとしてピッチに送られた赤嶺のプレーにも触れておきたい。
出場時間短く、プレー機会も少なかった赤嶺だが、最後、平山のゴールに繋がるセンターライン付近でのポストプレー、あれは2、3回目だったような気がする。
相太へのマークが集中する中、この試合、前線で溜めなり楔が作れてなかったのは明白で、恐らくベンチで見ていた赤嶺はそこを意識的にこなしていたと思う。
中盤にも問題があったが、達也をトップで使うならば、裏への走り、サイドのスペースを作ったり使ったりと、動きの良さを活かしたいところ。
それがこの試合、達也はいたってフォワード然としたプレーに終始していたというか、最終ラインを背負わされたり、勝ち目の薄い空中戦にチャレンジしたりといったシーンが多かった。
こういった、フォワード2枚を並べるような使い方であれば当然、本職の赤嶺のほうが活きる。
平山が絶対エースとして外せないところで、達也と赤嶺に求められるもの、使い方はそれぞれ長短あって面白いと思った。

テレビで解説の金田さんも絶賛してたが、90分強、あの時間できっちり決めてきた、その準備をしてきた平山相太の集中力は賞賛に値する。
厳しいマークに遭い、また、中盤からもあまり効果的なパスが出てこない中、ぶれずに、切れずにゴールへの渇望を研ぎ澄ましてきた。
最後の値千金のゴールの前にも、松下のアーリーにド迫力の飛び込みからヘッドで合わせたり、エリア左深くに侵入しディフェンス2枚をドリブルで剥がしての右足、最終盤にきてのゴールへの意欲は際立つものがあった。
昨年のナビスコ決勝を思い出させる、長い距離をディフェンスを引き離す速さでのラン、そこからの落ち着いたフィニッシュ。
ポゼッションサッカーの貴重なターゲットマンは、高速カウンターの旗手としても大いに活躍が期待される。
爆発の予感、というよりは当たり前に、コンスタントな活躍を期待させてくれる90分だった。

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開幕戦、オフに何も書いてなかったこともあり、全体的な雑感を余さず挙げてみた。
ほとんど名前が出てこなかった長友に関しては、上がれないチーム状況も加味しつつ、まだまだこれからってところか。
とにかく梶山、米本という心臓部にトラブルが発生した中で、守備から入る戦い方は、勝ち点3を取るためにもっとも有効な手段だったし、真の優勝争いをしたい、というその言葉を現実のものとして実感させてくれる内容だった。
ともすれば開幕戦、自分たちの積み上げてきたものをお客さんに見せようじゃないか、そうやってもおかしくないし、そういうチョイスでこの2年間、失った勝ち点があったかと思う。
そういう意味でも今年は違う、城福さんと歩んできたこの2年があっての今年のチャレンジなんだということを強く感じた。

歩むべく道筋は険しく果てしなく、決して灯りに照らされているわけではない。
それでもその航海に向け、最高の船出が出来た開幕戦だったのではないだろうか。
by blue-red-cherry | 2010-03-08 08:26 | FC東京
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