フィオレンティーナ×バイエルン UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 2ndレグ

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遮断して見ようと思ってたんだが、国内のサッカーニュースをチェックするついでに結果を知ってしまったフィオレンティーナ×バイエルンを見た。
結果を知ってまで見ようと思ったのは、朝イチでハラヒロミが「朝からいいもん見た」とtwitterでポストしてたから。
結果としては大正解。
やっぱ原さんはサッカー楽しんでるな。

2試合合計、アウェーゴールでバイエルンが勝ち抜けたわけなんだが、この試合に限っては、明確な意図を持って臨み、それを遂行したフィオの勝利に値するゲームだったと思う。
ポゼッションはバイエルンに軍配が上がったが、フィオはロッベン、リベリーというバイエルンの攻撃の生命線に厳しいマーク。
ロッベン対策で本職はセンターバックのフェリペを左サイドバックで使ってくるほどの力の入れようで、多くの時間、彼らの自由を奪った。
中盤の運動量と集中力も凄まじく、配給役のファン・ボメル、シュバインシュタイガーの2枚にも、モントリーヴォ、ザネッティ、ヨベティッチと素早く寄せる。
とにかく守備時に数的優位を作るという約束事が徹底されていて、エリア付近はもちろん、サイドや高めの位置でも幾度となく囲い込む。
1stレグのアドバンテージをゆっくり使っていくような立ち上がりだったバイエルンに、この勢い、さらにはフィオのホーム、アルテミオ・フランキの異様なまでの熱気が後押しし、効果覿面。
少しずつ、奪ってからの攻撃が冴えだした28分に、中央でぽっかり空いたマルキオンニが強烈なミドル、弾いたところ、巨漢ディフェンダーのファン・ブイテンの外側から走りこんだバルガスが粘り強く足を伸ばし、かつ強烈に振りぬいて先制する。
ここまで崩す場面はなかったが、フィオの積極性が実った瞬間だった。
特に左サイドは充実著しく、守備ではロッベンを抑えたフェリペ、攻撃ではチェイスに抜け出し、ドリブルに勢いを見せたバルガス、このコンビの存在感は際立った。
33分にラインコントロールの隙からロッベンに決定的なシュートシーンが訪れるが、この唯一にして最大の決定機もフレイがセーブ。
フィオの狙い通りの前半だったといえる。

後半は出だしからフィオが攻勢。
左サイドに加え、右サイドのマルキオンニが、対面の若干17歳、アラバを執拗に攻め立てる。
トータルで見ればアラバは奮闘していたと思うが、球際の争い、間合いのとり方ともにマルキオンニに一日の長。
この立ち上がりはマルキオンニから何本も好クロスが入る。
49分にはジラルディーノ、足元深くに入りすぎるも粘ってシュート、これはブットの好セーブに阻まれるものの、54分に再びマルキオンニから同じようなグラウンダーのクロスが入ると、これをヒールで落とし、走りこんだヨベティッチが左隅に流し込んで2-0。
1-0の時点でアウェーゴールで上回っていたフィオだが、攻め続け、そして素晴らしいゴールで追加点を奪う。

ゲームはこのゴールを皮切りに、わずか10分の間にスペクタクルの連続。
2点のリードということを考えれば、フィオが失点しないことに重きを置くことも考えられた。
この2点のリードを得たフィオがやり方を変えなかったことに批判も巻き起こっているが、うまくいってたやり方を55分の段階で変えるというのはそれなりにリスクを伴うことだと思う。
奪いに行く守備の裏を突かれた60分、それまで消えていたリベリーが一瞬のスピードで抜け出し、3人のディフェンダーに囲まれたものの、切り返しから冷静に中央に送り、3列目から走りこんだファン・ボメルが針穴を通すようなグラウンダーのミドルを突き刺す。
これでトータルスコアはまったくのタイ。
どちらも点が必要になり、どちらも縦に早く、オープンな打ち合いになった60分台。
64分には中央で受けたバルガスから速く鋭い、素晴らしいグラウンダーのパスが開いたヨベティッチに入り、ヨベティッチはそのままカットイン。
中央で一旦クリアされかけるが、エリア内に向かったルーズボールをジラルディーノが競り勝って絶妙な落とし、狙っていたヨベティッチがファン・ブイテンの寄せを弾き返して左足で冷静に流して再びリード。
今度こそ守りに入る、そういうアイデアはあっただろうけど、そんな準備もする間もない、次のバイエルンのキックオフから、右サイドのロッベンにボールが渡ると、真横にドリブルしながらコースを見つけたロッベンは30メートル級の距離を一瞬で縮めるワールドクラスのミドルを突き刺して3-2。
アウェーゴールでバイエルンがリードを奪う。
なんという激しい攻防。
それもゴラッソばかり。
これはもう、チームとしてのやり方がどうこうという問題ではなく、瞬間瞬間、勝負を決める個の力が爆発し合った印象だ。

残りの時間は意地のぶつかり合い。
中央は潰しあい。
活路はサイド。
これは両チーム共通していて、マルキオンニ+バルガスのフィオ、リベリー+ロッベンのバイエルン、どちらも苦しみながらも持ち味は出した。
中央ではジラルディーノの楔、マリオ・ゴメスのアクシデントで入ったクローゼの飛び出しと、これまた見せ場は作った。
ファン・ボメルとシュバインシュタイガーのところでゲームを作らせなかった分、フィオの積極性、速い寄せや速い縦への攻撃がやや押し込んでいたか。
ホームの大声援を受け、見事に3-2でブンデス首位チームを退けたフィオだったが、あと一歩及ばず、ベスト16での敗退となった。

大きく動いたのはフィオの2点目からの10分強での4ゴールだったが、それ以外の場面でも、互いの狙いが見える組織同士の攻防、技術と気合いがぶつかり合った局面での争い、見所十分だった。
当事者や応援者は疑惑のゴールの件、頭から拭えないだろうし、次のラウンドに進めないという事実は重くのしかかっていると思う。
それでも、フィオの今季のCLでのチャレンジは、リバプールを敗退に追いやったグループリーグから始まり、実に清々しいチャレンジだった。
素晴らしいインパクトを残して大会を去ることに、胸を張ってほしい。
ロッベンのインパクトは強烈で、2メートル以上彼の前にスペースを空けてしまうと、誰が相手でも手がつけられないほど。
ワールドカップで対戦する日本は、90分、スッポンさせたほうがいいかもしれない。
それでも恐らく、ここから先の対戦では、ロッベン頼みじゃキツイはず。
紙一重で勝ちあがったバイエルンには、フィオの分まで頑張ってもらわないと困る。
by blue-red-cherry | 2010-03-11 14:12 | サッカー(FC東京以外)
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