SERIE A BEST OF 90'S <前>

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体育の日の連休を、地元の友人の結婚式もあり、久々に実家で過ごした。
結婚式以外はまったくもって暇で、いろいろ物色してたら出てきた「SERIE A BEST OF 90'S GOALS」を見て、ネ申DVDであることを知ったわけだ。

今作は'89-'90シーズンから'99-'00シーズンまで、11シーズンの充実したダイジェスト映像と、スーパーゴールの数々が納められた180分に及ぶ大作。
特にシーズンレビューは秀逸。
優勝争いを中心に、その年代に活躍したチーム、選手を散りばめて紹介しており、見終えた感想は、90年代のセリエAこそ世界最強リーグ、だという思い。
しきりにリーガを世界最強とうたうメディアが多いが、この頃のセリエには叶わんのでは。

濃すぎるので、前後半にわけて。
おそらく後半より面白い前半はミランの時代。

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'89-'90をマラドーナのナポリ、'90-'91をマンチーニ、ビアリ、そして前鹿島アントラーズ監督の髭ことトニーニョ・セレーゾらを擁したサンプドリア(翌年のチャンピオンズカップ決勝進出)が制したのを最後にミランの黄金時代が幕を開ける。
当然、主役は写真のオランダトリオだ。
多くの人が未だにサッカー史で最高のストライカーと評すファンバステン、ポジションという概念を持たないアタッカー・フリット、そしてスーパーなボランチだったライカールト。
彼らに象徴されるスペクタクルなサッカーは、ダイナミックなゴールシーンの連続。
そんな派手な印象ながら、'91-'92より1シーズン半も無敗が続いた事実も見逃せない。
豪華なアタッカーの裏に、バレージ、コスタクルタを中心にした堅固なディフェンス陣が控えていたからこそ、成り立った偉大な記録だ。
なんと言っても監督はカペッロだ。
締めるところは締めていたわけだ。
で、このときのミランの何がすごいって、オランダトリオが抜けた'93-'94シーズンだ。
あれだけの実績と存在感を残した選手が去ったにも関わらずの優勝。
フロントの動きと、それを統率した現場のスタッフ陣に感服する。
サビチェビッチ、ボバン、パパン、デサイーら新加入の選手が大活躍。
そしてその後のミランを支える選手となっていったんだから言うことなし。
この間、常に活躍しつづけたマッサーロや、ドナドーニといったベテラン勢も忘れがたい。
とにかく、穴のない、無敵のチームだったと思う。

ミランの長期覇権を奪い、かつミランがいなければ彼らが一時代を築いてたであろうと思われる好チームが、バッジョとビアリのユベントス。

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'94-'95シーズンにようやくスクデットを獲得するが、それ以前もいい戦いをしている。
上記の2人が点を重ねる一方、それを支えたコラーとメラーのドイツコンビや、コンテ、ディリービオらのいぶし銀、さらに優勝したシーズンではラバネッリの活躍とデルピエーロの台頭があった。
'92-'93シーズンのUEFAカップ獲得、バッジョのバロンドール獲得、とミランが黄金時代を築く一方で、ユーべも充実したシーズンを送れていたことを思い出させられた。

ほかにも個性あるチーム、選手が多数。
個人的には一番思い入れのある、ゾラ&アスプリージャが躍動したミラクル・パルマ。
並み居るストライカーを押しのけ、2年連続得点王になったシニョーリとボクシッチが爆発的な2トップを形成したラツィオ。
芸術の都・フィレンツェの名コンビ、バティとルイコスタ。
サンプドリアの攻撃陣を活性化させまくってた、ハゲ頭のロンバルドもいい選手。
そうそう、カズがジェノアでゴールを記録したのもこの時代。
インテルはクリンスマン、マテウス、ブレーメのドイツトリオや、ベルカンプ・ヨンク・ヴィンターのオランダ路線など、当時から迷走の末、低迷してたんだなぁ。

とまあ、懐かしい懐かしい。
当時オヤジに頼んでWOWOWに入りたてだった我が家では、毎週くぎづけ。
この時期がなかったら、今ほどサッカー好きにはなってなかった。
このDVD、誰かにもらったんだけど、マジ重宝します。

<後半につづく、予定>
by blue-red-cherry | 2006-10-10 14:31 | サッカー(FC東京以外)
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