Junkiesの耳の救世主、D mothafuckin' L save ear!!!

c0025217_0214949.jpg


はじめてデヴラージのソロアルバムが出る、と報じられたのはいつだろう。
とにかく、結構な時間、いや年月が経ってるのは確かだ。
恐らく、ブッダのアルバムが出るころにはもう、囁かれてたはずだから、10年くらいか。

待たされただけのことはあった。
デブラージことD.Lが放ったソロアルバム「THE ALBUM」は、この先どんなクラシックが出るかわからないが、MICROPHONE PAGERとNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDがそれぞれ、自分たちのクルーの名を冠したアルバムとともに、オレの一生の宝物になることは、間違いない。

c0025217_0304691.jpg


オレは日本語ラップと、アメリカのラップをあまり区別せずに聴く。
最初に向こうのドップリからスタートしたのもあるかも知れんが。
つまり、聴くときの判断基準はリリック<トラックだったりする。
もちろん、歌詞がわかる、歌えるってのは凄くいい。
日本語でライミングする、その技術と言葉選びの面白さに膝を打ったりもしたもんだが、結局上に書いたPAGERやNITROがオレの中の色あせないカッコよさの基準でいるのは、トラックもそうだが、そのスタイリッシュな言葉選びとか。
今だったら、SCARSとかSEEDAとか、SWANKY SWIPEとか。
歌詞はもちろん聞いてるけど、そのパンチラインだったり、フロウだったりが好きで聴いてたり、所謂昨今の日本語ラップ傾倒な系統とはちょっと違うと、自分では思ってる。

前置きとはあまり関係ないんだが、DLのこのアルバムが凄く、ホントにいいと思ってるところは、当然の如く、DJであり、プロデューサーであり、最高のヒップホッパーでありミュージシャンであることを証明する、ドス黒いプロダクション、それだけではなく、メッセージが凄く刺さってくるところ。

というか、アルバム全体でとにかく隙がない。
時間をかけていいものってホントに作れるんだって思った。

今のヒップホップと比べたら、比較的BPM速めな曲がそろったトラック群は、もちろん、サンプリングミュージック=ヒップホップの最高峰の水準。
相も変わらず、ネタのことは詳しくわからないが、硬質なスネアと、重みのあるドラムス、情感たっぷりの上ネタが、それぞれ、自分たちが生み出されたときの輝きを競い合うように放つ。
捨て曲が、見つけられない。

そしてラップ。
ブッダの頃を彷彿とさせる、マイクにツバかかりまくってるであろう、文字通りのスピットから、落ち着いたトラックに染み込ませるような易しいフロウまで変幻自在。
曲によって姿を変えるDLのMCだが、歌詞には首尾一貫、己の信念が筋一本、通ってる。
ブッダの頃を思い出し熱くなるマイクもの、K-BOMBとILLさ具合を競い合う曲など、作りこめばまだまだ一線級のMCであることを感じられるのも嬉しいが、過去にもの凄い栄光を持つ人が、その栄光にまったくすがる気配を見せずに、自分をひたすら戒め、常に危機感を持ち続け、でも、誰にも負けない自信を持ち、ひたすら前を見つめ発する、最終的にとてもポジティブなメッセージの数々が、胸の奥の奥のほうまで、ささった。
「Life Check」「Manifest(粉骨砕身)」「盲目時代~Blind Age 2006~」。
このアルバムには、小説や論語と同じく、人の人生に訴えかける強い何かがある。
オレにはそこまで思えた。

時間がかかったのも納得だ。
ダサいところが少しもない。
どこがカッコいいとか、曲ごとに書く必要がない。
あのころ、高校生だったオレらをグイグイ引っ張ってってくれたのが、ブッダが最初に出したあの「FUNKY METHODIST」の12inchだとしたら、それから10年、30歳を目の前に控え、社会の荒波に揉まれてる、オレたちの背中を押してくれるのが「THE ALBUM」じゃないか。


「BACK TO BURN」でのCQ、「鋼鉄のBLACK」でのNIPPS。
どちらもらしくない男前っぷり。
ブッダの旦那のソロが出たんだ。
ブッダの2ndが出るのも夢物語ではないかもしれない。
このアルバムまだまだ氷山の一角、まだまだ大作奥に眠ってる。
そう信じて、待ってみる。
その頃のオレは、どんなオレで、その頃のブッダのアルバムを、どう聴くんだろう。
by blue-red-cherry | 2007-01-15 01:08 | 音楽
<< キューピーあえるパスタソース たらこ チャーリーとチョコレート工場 >>