浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦

浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_839967.jpg

いちサッカーファンとしての欲求を抑えきれず、さいたまスタジアムまで行ってきた。
ACLセミファイナル第2戦、浦和×城南
何もここまでドラマチックにしてくれなくてもよかったんだが、最高のエンターテインメント、最高のサッカーを堪能させてもらった。

浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8413641.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8414551.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8415511.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_842797.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8421981.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_842287.jpg

クラブの大一番に、平日夜にも関わらず5万人以上が集結した浦和のサポーターは、もちろんいつも以上に強力なサポート。
スタジアム全体に士気を高めるコリオグラフ、圧倒的にホームの雰囲気をつくりあげる威圧的なブーイングの連続、どれもが力強く、胸に迫るものがあった。

後押しを受けた浦和の選手たちだったが、城南も含め、立ち上がりは静か。
過密日程の影響が否定できない、精度の低いプレーも散見された。

そんななか、ワシントンの一発!
完璧すぎるももトラップから右足を振りぬくまで、すべてが美しい。
あれがストライカーのプレーだ。
あの一発だけでチケ代のもとは取れた、なんて思ったもんだ。
田中達也もポンテも出来は悪くなかったが、城南の激しいプレスに浦和全体がてこずってる中での1点、こういう選手がいるチームは強い。

堅い試合になると、浦和は強い。
全員の守備意識がハンパじゃない。
達也はチェイシングの第一波だが、達也、ワシントン、ポンテの3人こそ攻撃意識を前に出しているが、あとの7人は間違いなく守備ありき。
平川は運動量を生かし何度かオーバーラップかけてたが、両翼も抑え目。
ボランチもとにかく守備から入る。
長谷部があんなに守備する選手だなんて、浦和中心に見なきゃ気付かない発見だった。

そして闘莉王の凄まじい存在感。
高さ、強さを生かした壁的役割よりも、攻守に一枚余ったリベロとしてのプレーが異様。
特に見なければいけない選手を与えられず、自分で定めた取りどころで猛然と奪取。
オフェンスでは、前3人の次にゴールの可能性を感じさせた。
3バックの後方で余る、スイーパー的存在というよりは、ストッパー2人と鈴木啓太、両ウイングバックまでが彼次第で動く4バックで余ってるようにも見える。
鈴木啓太との蜜月がなければ実現しない、「闘莉王」システム。
味方を鼓舞し、縦横無尽に動く闘莉王の存在感が際立った。

浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8541618.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8543158.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8544265.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8545372.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_855244.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_8551543.jpg

プレスの強さは目をひいたが、特に攻撃面での脅威は感じられず、このままいけるかなあと思って向かえた後半の45分が凄かった。
10分すぎくらいから、前半の拮抗したプレス合戦が嘘のように中盤がなくなる。
両軍の縦に速い攻撃で局面がめまぐるしく変化する展開で目が話せなかった。

城南は3トップを最前線に貼り付けたアジア版キック&ラッシュで攻勢に。
カウンターからの個人技で同点、マークがルーズになったとこで逆転弾につながるミドルと、高い能力を見せつけた10番のイタカレ。
後半投入され、その体躯と体力を前面に出したいかにも韓国らしいスタイルで元気のなかった山田を完全に押し込んだキム・ドンヒョン。
この2人の登場で試合は一気に緊迫した。

長谷部の同点弾が大きかったねえ。
逆転されてお先真っ暗になりそうなところ、スタンドもそうだけど誰も沈まなかった。
勝者のメンタリティーってやつかな。

その後も一進一退が続くが、どちらの守備陣も集中力が高い高い。
失点に絡んだ坪井より、闘莉王に代わって入るもチームを落ち着けた堀之内のが良さそうなんだが、まあどちらにしろよく耐えた。
追記:耐えたといえば阿部!
キャプテンじゃなくても男らしさはキャプテン級でしたわ。

浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_915124.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_9151495.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_9152590.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_9153533.jpg
浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_9154562.jpg

延長線はもう、消耗戦の極みだった。
足をつる選手、怪我をする選手……。
ここまできたら、気力がものをいうんだろうな。
もう戦術どうこうではなく、どちらも必死に攻め、必死で守り、よく戦った。

PK戦。
浦和のゴールを守る都築のうしろに幾重もの旗がうごめく姿、そして城南の選手がボールをセットするのを見計らってこだまする、耳をつんざかんばかりのブーイング。
これで負けるわけはない、と思った。
浦和と城南、実力は五分、タレントでいえば浦和のが若干上くらいかな、と思ったが、サポーターの後押しが浦和を決勝に進ませたんじゃないかな。

浦和レッズ×城南一和 アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦_c0025217_9195026.jpg

苦しんだけど、よくやった。
マジで心の底から喜んだよ。
とりあえず悔しい気持ちはしばらく置いとく。
なんとしてもアジアを制し、そしてクラブW杯でボカだろうがミランだろうがぶっ飛ばしてよ。
海外サッカーだけしかみないくせに、Jリーグを馬鹿にするやつらに言ってやりたいんだ。
Jリーグ、なめんなよって。

絶対に勝て、レッズ。
by blue-red-cherry | 2007-10-25 09:22 | サッカー(FC東京以外)
<< 麺屋 梵天 スモークサーモンとしいたけのガ... >>