円鋭

最初に興味を持ったのは今から……そうだな、5年は経つかな。
池袋bedの近くにあったクラブ、確か「GAME」って名前だったと思うけど、後輩のラッパーのライブを見に行ったイベントに出てて、アグレッシブだけど地に足ついてて、サグでもギャングでもないけど迫力があったのを覚えてる。
その後、「白い三日月」は買ってて、キライじゃないけどちょっとメランコリックすぎるかなあなんて、きっとその頃やさぐれてたんだと思うけど、そこまでのめりこむことはなかったステルス「円鋭」をずーっと聴いてる。

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ライブで迫力があったって感じたのはきっと、メッセージを伝えようという思い。
「白い三日月」ではもっとそうだったと思うんだけど、ときにスポークンワードライクに詰め込んで畳み掛けてくるフロウは、流れてるんだけど伝えよう、伝えようとしてるからめちゃくちゃ一語一語が聴き取りやすくって、耳に入ってきては胸に刺さる。
低音で粘りっこいラップがめちゃくちゃ耳に残る(「円鋭」でいえば「exit breath」のビズの行のリフレイン!「優しいやつほど壊れる」って……)crime6、馬鹿高いわけじゃないけどcrime6に比べればだいぶ高音でめちゃくちゃハキハキして明瞭なBELAMA2、ときにヘッドバンギンに、ときにメロウにジャジーにスインギンなトラックを作るDJ KAZZ-K。
誰が弁護士で誰が先生かも分からない、その程度しか知らないんだけど、たぶんタメなんだよなー。
もうビシバシ、リリックもトラックも刺さる刺さる。
しかしこんな柔らかい、というか優しい雰囲気のアルバムってあったっけなあ。
「TRI angle」「回想列車」のプリモ直系、Nas Is Likeならぬステルスイズライクな2曲を除けばトラックもジャズネタ、ボッサネタ、柔らかくて耳障りがいいものが並んでるのもあるけど、何よりもゆっくり穏やかに照らす太陽みたいな歌詞。
ポジもネガも超えた前向き感。
SEEDAの「HEAVEN」聴いて感じた、明日が来るから生きるんだ的ポジティブとはまた違うっていうか。
感謝、労わり、思いやり、愛、勇気、友情、ああ、なんかそんな言葉が浮かんでくる。

自分の発するため息が温暖化を助長してないか心配になるくらいため息を吐くオレにとって「exit breath」はヤバすぎる。
バースのグルーヴィーなベースのうねり、フックの扇情的なホーンが生み出す奥行きのあるトラックもいい。
でも、このフック!!!

ため息は重たすぎるから
吐き出したらまた浮かべるかな?
下を向くなら顔を上げたら?
上を向けとは言わないから


(´;ω;`)ブワッ
自分だけしか分からない、自分でしか解決できない悩みをみんな同じように自分だけ思ってて、オレも心配だけどそんなお前も心配……(´;ω;`)ブワッ
やべーよー、大体「ため息→exit breath」ってセンス、ステキすぎる。

同世代のヘッズなら反応せずにはいられない、DIAMONDの「THE HIATUS」と同ネタの「連なる夜」のフックもクる。

一粒の雨が乾かぬように
時には曇りもいい
その裏にある光を感じ
さあ前に 進もう
過去のトンネルをくぐろう
何かを捨ててまた何かを得る
そのたびに苦しみを乗り越える
その先を見せたい そして見たい
あなたとともに写した未来


(´;ω;`)ブワッ
なんかすげー、生きよう、生きたい、生きるって気持ちになる。

ほかの曲も含めてフックだけじゃなくて、全部の言葉が響く、刺さる、泣ける。
キリない、全部歌詞起こすことになる。

ソラノウタ
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さっきのプリモライクな曲でカチっとパフォームするとことか、その「回想列車」だったり「大時計のダンス」(マッチョの「Rollin'045」とは違う景色だけど、どっちも横浜の絵が浮かぶ傑作だと思う)だったり、フッドをレペゼンするリリックもそう、メロウでストレートなリリックや佇まいは日本語ラップの世界から生まれた日本語でしかなし得なかった世界観をもつグループだと思うけど、もちろん同じようにヒップホップを聴いて吸収してきたヘッズなんだなってところも強く感じる。
そういうのも嬉しい。
イカシタJAZZとイカレタHIPHOPでフュージョンする「尖」は、ごたく抜きでカラダが反応して、そしてそれが正しい。

聴けば聴くほど、ちゃんと向き合えば向き合うほど。
いいところが見えてきて、共感するところが増えてきて……。
大切な一枚になったな。
いい音楽をありがとう。
彼らを知った原点はライブだったことだし、ウルトラレアな感じですが、ライブ見に行ってみますかな。
その前に、「白い三日月」、どこに閉まったっけ……。
by blue-red-cherry | 2008-03-04 22:02 | 音楽
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