2005年 01月 12日 ( 1 )

第16回ファンタジーノベル大賞

c0025217_648122.jpg第16回ファンタジーノベル大賞にて大賞を受賞した「ラス・マンチャス通信」なる書を読んだ。

受賞者・平山瑞穂の作品は、選考委員の「リング」シリーズで名高い鈴木光司氏によれば

「選考委員になってもっとも面白かった」

らしい。
また、氏は

「カフカ+マルケス+?=正体不明の肌触り」

とも評していた。
カフカもマルケスもようわからんDQNの私ですが、正体不明の肌触りではあった罠。
基本線として、主人公「僕」の半生?を追うという流れはあるのだが、5つの章で組まれたユニットの切れ目切れ目がやや唐突で、その各ユニットで起こる奇奇怪怪な事象に明確な回答を出さないまま進む展開。
その奇奇怪怪な事象が面白不気味で、その実態を激しく知りたい衝動に駆られるのだが、寸止めされたまま終わってしまうのです。
小説を読むようになったのはここ半年くらいのことなのだが、私論としては、漫画と違い、小説は想像力を読者に働かす余地を残しておくくらいがよい塩梅だと。
音楽でいえば、いい作曲家は、ヴォーカルが乗って初めて完成する楽曲を提供するって感じ。
なので、この状況としてはすごく健全ではあるのだが、いかんせん意味不明なことが起きまくっているのでどうにもこうにも…
でも、その分頭の中では相当にビジュアル化したな。
カバーのデザインまんまでアニメ化とかしたら、意外とカルトな人気を誇りそうな希ガス(って有名な人なのね)。

…と、すっかりかき回された風ですが、最後の章ではきっちり落とし前をつけており、それなりにすっきりもします。
暗澹とした空気が占めておりますが、楽しめる作品だと思いますた。
by blue-red-cherry | 2005-01-12 06:51 |