2008年に食べたラーメンを私的に振り返る。
流行モノ好きなので確かに08年のトレンド・新店もあったりするが、一方で何をいまさらなお店もある。 あくまで私的に、オレが食べたラーメンのまとめ。 まずは店単位で印象が強かった編から。 まずは雪が谷大塚の地の名を一躍全国区に押し上げた(?)、和風らあめんの「葉月」でしょ。 もうこれは鶏そばのインパクトが強すぎ。 写真は鶏三昧、鶏エキスがこれでもかって出まくったスープにこんがり焼かれた鶏もも肉も入ったスペシャル版だが、あの鶏スープの衝撃は忘れられない。 鶏そばにも入ってるがノーマル、つけ麺ともに共通する具として、炙りチャーシューの存在も欠かせない。 赤耳八角系の香ばしさと薫り高さがあるチャーシューは食感、肉の旨味ともに絶品。 鶏の衝撃は忘れられないが、ラーメン、つけ麺ともにレベルが高い。 ここもベースは鶏、それに濃厚な魚介のエキスが加わり、昨今流行のダブルだが完成度もパンチも高いしオリジナル。 冬場対策のあつもり、だし入りのだしあつの心遣いはたまらなかったなあ。 なんといってもパスタでおなじみのテュラム・モセリナ使いの麺、この見た目に頼らない力強さは筆舌に尽くしがたい。 もうかなり知れ渡ったと思うけど、今の家からは幸福なことに徒歩圏内(15~20分だけどww)。 今年は引っ越し予定があるのであとわずかだが、通いたい。 次にハマったのが「らーめんダイニング ど・みそ」。 幸運なことに京橋近辺に仕事で通うことが叶い、幾度かありつけた。 08年は味噌再評価なムーブメントを感じたが、濃厚な味噌、といえば「くるり」なんだろうけど、オレの濃厚味噌といえば「ど・みそ」。 味に深みのある味噌がしっかり香るスープは背脂で表面を覆い、コクが極限にまで増している。 それでいて飲み口はスッキリ、ごくごく飲めるってんだからたまらない。 つけ麺でのつけ汁も同様だね。 味噌系は味噌系でまとめるけど、その中でもダントツお気に。 コシと粘りのある太麺もいい。 辛味が増したオロチョン、スパイシーなカレーもベースの味噌が生かされてて美味しかった。 これは08年っぽい。 無化調どころか無調で名を馳せた「ラーメンゼロ」。 ワンショットの企画モノならともかく、あの手間と素材を使ったラーメンを出しつづけているのは素直にすごい。 薄いだのなんだの、評判はまちまちだけどオレはかなり好き。 ラーメンにしてもつけ麺にしても素材の味出まくりだし、やっぱり時間をかけて作ることの大切さを教えてくれるというか、素材の旨味に勝るものはない。 お次は「ラーメン二郎」。 店、というかジャンルだね、これは。 写真を順に追ってくと(順番に意味ナシ、今後の書き方も同様に写真を追ってく)、年末に食べた神田神保町店、二郎に似つかわぬ丁寧さが巧。 武蔵小杉店は記事参照だが、ジロリアンにも語り草の存在感が笑える。 等々力観戦時はマストです。 いちばん近場なのがメグジこと目黒店。 ここは開店前の並びがいちばん有効かな。 柔らかマックスな豚バラととんがった醤油味、これでもかの脂に、栄養不足を補うかのような山盛りの野菜。 どれもクセになるなあ。 インスパイア系からは大岡山の「凌駕」をチョイス。 ローストポークだったり、具やらスープやらに工夫が見える。 これまたジャンルを確立している「中本」。 オリジナル本店近隣出身者だけど、今もっとも近いのは目黒で、08年の訪問も目黒のみ。 年末には冷やし醤油と冷やし味噌のニコセット。 これで念願の冷やし味噌デビューを果たした。 冷やし蒙古タンメンも食べた。 この辺で、中本の辛さにようやく慣れてきたかも。 結局↑のニコセットで再び食べれたんだけど、夏限定とされていた冷やし醤油、中本ながら辛さゼロだけどしょうが全開のスパイシーな風味は甘くない。 辛さゼロのときも定食をセットにすれば問題ない。 辛いの苦手で通ってるんだけど、どうも中本はやめられない。 その辛さを超えた旨味が中毒にさせるんだよねえ。 もう10年以上に渡って食べつづけている、別格の「喜楽」。 変わらない味が、何かあったときに心を癒してくれる。 醤油、もやしの定番をずーっと食べつづけてきたんだけど、08年は違うメニューにもチャレンジした。 五目はうーん、いまひとつ。 炒麺、チャーメンこと焼きそばは、もやしに載せられる風味豊かな野菜炒めと平打ち麺のコラボで美味い。 これからはチャーメンもローテーションに入ってきそう。 店編は以上。 思ったよりはるかに時間かけて書いてるが、正月休み最終盤にきて風邪っぴき、床に伏せりながらなのでまあ仕方ない。 こっから先は醤油・塩などのジャンルと、冷やしや混ぜなどの異端児を。 かなーり長いエントリーになるけど、2つに分けるほどの内容ではないので一気に書きます。 やっぱり好きなだけあって圧倒的に醤油を食べてる量が多いわ。 鶏の旨味をたっぷり引き出しつつ、あっさり飲みやすいスープが売りの「愛宕」。 つけ麺も美味そうだし、鶏でこのクオリティを出す店が豚を提供する夜営業の「ATAGO」は今年絶対いっときたい。 目黒線めぐりで出会った鰹レペゼンの「ボニート・ボニート」。 とろみのある濃厚さとは一線を画す魚介使いで、ストレートな鰹だしのとがり方は異質であり強烈。 何気にしらすごはんも絶品。 久々に訪ねた護国寺の「ちゃぶ屋」本店は。相変わらず透き通った繊細な醤油ラーメンを味わえた。 亜流や自店舗の展開でも変化球が多い中、この本店の変わらぬ味は貴重。 池袋に移転した「元祖一条流 がんこ総本家」は、ネックの脂がたっぷり乗ったこってりがいい。 「つけめん TETSU」のセカンドブランド、「はじめ」は煮干し全開のシンプルなラーメン。 最後の一滴まで味わいたくなるスープ。 渋谷でダブルスープといえばここ、「はやし」でしょ。 チャーシュー、卵と乗せたルックスが最高だけど、温かみのあるダブルスープは濃厚さよりまろやかさが立った温かい味。 蛤だしで人気の「不如帰」にも08年、初訪問。 門外不出の蛤だしのインパクトが強いが、醤油と合わさることで甘味を帯びたスープが舌に残る。 何気に数は多い自由が丘のラーメン屋で圧倒的にいちばん美味しい「いちばんや」。 無化調を前面に打ち出してるが、本当に混じり気のない、シンプルな醤油が味わえる。 「はじめ」の煮干しもたいしたもんだが、煮干しといえばここ、「伊藤」。 立地の悪さも忘れがたいが、そばともラーメンとも似つかない無二の存在感で、煮干し一本、強烈な思い出。 「我流旨味ソバ 地雷原」といえばファンキーな店内やらいかつい名前やらなんだけど、ここの醤油ラーメンも素材を大切にした丁寧な無化調なんだよな。 これまた目黒線めぐり、夜営業のみでハードルが高かった「じらい屋」。 黒ずんだというよりは黒く澄んだ醤油スープ、鶏挽き肉のトッピングも欠かせない。 「神名備」はどでかいチャーシューや散りばめられたねぎもいいけど、「ちゃぶ屋」系を思い起こす透き通った醤油スープに尽きる。 ラヲタ支持がかなり高い「七重の味 めじろ」も行ったなあ。 確かに次々といろんな素材の味が押し寄せるスープに面食らいました。 大岡山の老舗、「むらもと」は永福大勝軒をベースにした懐かしく、優しい味。 新宿の外れにある「旬麺しろ八」、ここも素材にこだわった醤油ラーメンが楽しめる。 限定メニューも豊富だし、ぜひ再訪したいお店のひとつ。 荏原中延徒歩25秒wwの「多賀野」の醤油は、古き良きを感じさせる店の佇まいそのままに柔らかあったか。 高田馬場の武蔵、「麺屋武蔵 鷹虎」の醤油、最近食べたばかりだけど、武蔵らしからぬ濃厚さが際立つパンチのあるダブルスープがかなり好み。 どこかの百貨店の催事で食べた会津白河の名店、「とら食堂」。 独特のチャーシューに縮れ麺、08年食べたご当地ではいちばん印象に残ってる。 ノスタルジックラーメンもひとつ、ムーブメントになりそうだけど、浅草の「よろゐ屋」では土地柄含め、安心できる懐かしい味を堪能した。 塩もなかなか印象深い。 つけ麺で名高い「べんてん」の限定メニュー、塩ラーメンは所謂あっさり系の塩とは違う。 うまく言い表せないが荒々しいまでにいろんな塩気を吸い上げた感じのする塩で、量多く力強い麺とともに破壊力充分。 神奈川端麗系だったか、そんな呼び名すらある神奈川の名店の塩もよかった。 中でも人気の高い「本丸亭」では鶏塩をあえてチョイスしたが、鶏エキスと純度の高い塩が混ざって味わい深かった。 ひとつ飛ばして(写真)、最後の「麺屋維新」も同じく神奈川端麗の名に相応しい透き通った塩で、これらに共通するがその美しさとは裏腹にしっかりとした塩味を味わえるところが味噌(塩だけど)。 飛ばされたラス前(写真)は「不如帰」の塩。 蛤だしは雑味のない塩でさらに際立ち、存分に味わうことができる。 味噌は「ど・みそ」が圧倒的に好きなんだけど、08年はブーム再燃なんていう扱いもあったくらいで、結構いろんな店で食べれた。 行列最長な「麺処くるり」は噂に違わぬ本格的な味噌で、「ど・みそ」に似た(世間的には逆か)背脂たっぷりの濃厚どろりな味噌スープが素晴らしい。 通った回数では恐らくナンバーワンな「瞠」からはにぼ味噌つけ麺。 味噌をつけ麺にアレンジしたお店も多かったけど、ここのは背脂がアクセントになりつつ、かつトレードマークの濃厚魚介も香る良い出来だった。 北海道旅行からは唯一、「彩未」を残しとこう。 「すみれ」直系ながら、しょうがを散らしたりと細かい工夫が支持を得て、地元の人も並ぶ行列店。 08年に限ったことではないが、やっぱり美味しい「すずらん」の味噌つけ。 オリジナルが食べれなかったので今年はなんとか行きたい「めん徳二代目 つじ田」も味噌つけ麺出してたね。 ここのもオリジナルの良さを生かした味噌で、好感度高い。 番外編で、まぜそば。 まぜそばはあまり好きじゃないから多くは食べてないんだけど、あまり好きじゃないというのも食わず嫌いというか、つけとかラーメンのが好きなだけであって、食べてみたら美味かった、というのが多い。 近場ながらあまり変化がないと行かないので縁薄かった「AFURI」だけど、このゆずボナーラは美味しかった。 つけ麺やラーメンでも柚子を上手に使ってる店であり、ラーメン屋らしからぬ丁寧な作りをする店なので、ゆずはもちろんクリーミーなカルボナーラソースもバッチリ。 珍しいスモークサーモンにマッシュルームっていう具のチョイスも良かったな。 同じく恵比寿から、「瞠」はまぜそばに力入れてたよね。 二郎ライクなにんにくや粗みじんの玉ねぎが踊るガツンと男のまぜそば、一方ラーメンっぽさからは離れたほたてを使った塩バターのまぜそばもクリーミーでナイス。 「AFURI」のもそうだけど、まぜそばはラーメン以外のジャンルとのコラボに向いてるかも。 また違った文脈で存在するのが「背脂醤油のあ」の脂そば。 もうまんま、背脂てんこもりのルックスに狂喜乱舞なんだけど、以外にもたれない、さらにはコラーゲン吸収ってことで女性人気が高かったのが印象的。 あまり数は食べなかったけど、熱帯化が進む東京において、これから需要がどんどん高まりそうな冷やしラーメン。 「坂内」の冷やしラーメンはまんま、いつもの醤油ラーメンを冷やした感じで、そのざっくり感がたまらない。 方や「ちゃぶとん」の冷やしは鶏エキスが冷やされることによって煮凝りのように味が固まった、作りこまれた一杯。 温暖化は深刻だし、今年はもっと食べそうだな、冷やしラーメン。 番外編ラストはチャーシューがすごかった店。 中目黒の「あいうえお」は色々と創作意欲が強くって革新的なお店だけど、このチャーシューはすごい。 肉食ってる感満載。 喜多方といえば、チャーシューってことで「坂内」。 リーズナブルだし、それでいて脂も乗っててばっちり。 「かづ屋」も「八雲」も確か、浜田山にある店からの派生なんだよな。 八角香る系の赤耳チャーシューはどちらも柔らかく、香り豊か。 わんたんも美味いんだよね。 浜田山のも行ってみたいな。 ラスト!つけ麺!駆け足で! 「ajito」、さすがにマスターがソースと自ら呼ぶだけあって、つけ汁は汁でもスープでもなくってソースがしっくりくるどろりとした濃厚さ。 奥深い味わいで、もっと知るためにほかのメニューも、少なくともロッソは食べたいところ。 「べんてん」のつけメンマ、説明不要の迫力。 川沿いの並びももう、慣れたもんです。 鰹エキスがつけ麺になっても全開の「ボニート・ボニート」、つけのほうが濃い目でより鰹を楽しめるかも。 醤油・味噌・塩と3種味わったけど、「づゅる麺 池田」のつけ麺は塩がいちばんかな。 でも汁の種類より、づゅるっといっちゃう喉越しの良さ、麺が美味いな。 遠く勝田の地で出会った「地雷原」のセカンドブランド、「FRIDAY」。 動物が強く、フェス疲れの体に染み込んだのをよく覚えてる。 埼玉・川越の王者、「頑者」。 強力に男前なルックスもさることながら、ガツンとくるつけ汁に麺、力強さナンバーワンかな。 「ひるがお」からも塩つけ麺をチョイス。 薄めで平打ち、この麺がやんわりとろみがかったスープをよく絡め取るんだ。 「六厘舎」系の最新化、「仁鍛」も記憶に新しい。 やっぱりコシの強い麺の印象が強い。 目黒の「丸長」はもはやレジェンド。 つけチャーシューで味わえるめくるめく旨味、酸味、辛味のイリュージョンは魔法のよう。 「瞠」は最多訪問なのであらゆる部門で登場するが、つけ麺はデフォルトの濃厚魚介を差し置いて、じっくりことことなんとやら、と長いネーミングは忘れたが、鶏がらと魚介が美しいハーモニーを奏でた限定麺で。 これ、マジで復活キボン。 年一はいっときたいつけ麺界のトップ、「六厘舎」はあいもかわらずの大行列だったが、不動のトップに位置するだけの味を維持。 六厘舎系は08年、かなり攻めたが、オリジナルはやっぱりトップなような気がする。 08年締めの一杯となった東十条の「燦燦斗」。 看板の自家製麺が美味しいんだけど、素材のエキスが立ったスープや、手の込んだ具も素晴らしく、ラーメンを食べにぜひ再訪したい。 「勢得」は六厘舎系の流れで語られるんだろうけど、どこか正統派な東池袋大勝軒の匂いを感じる。 中華そば、と呼んでもしっくりきそうな懐かしさすら覚えた。 東十条ともども北区を侮れないエリアにしている赤羽からは「高はし」。 店主ひとりでこだわりの味を提供しているのもあって難関な店ではあるが、じっくり作られたパンチのあるつけ汁は記憶に残る。 「多賀野」の豚鴨つけそばは、そばならば鴨南蛮、なオレにはピッタリのつけ麺。 つけ麺に鴨って発想、ありそでなかなかないよね。 「つけめん TETSU」のつけ麺は、品達にて。 パフォーマンスに近いけど、つけ汁を再沸騰させる焼き石のアイデアは素晴らしい工夫だと思います。 拍で豪雨に見舞われながらも30人の列を並んで食べた「中華蕎麦 とみ田」、懐かしいなあ。 六厘舎系というくくりでいえば群を抜く力強さで、とにかく手抜きなし、を感じさせる佇まい(店もつけ麺も)。 最後は神泉の「轍」。 無化調でありながら、物足りなさのない味わい。 もうやらね。 絶対来年はやらね。 こうやってね、並べて見たかったのよ、一度。 風邪で寝込んでたからいいものの、編集に半日くらいかかったわ! それにしてもよく食べたな。 これを見て、改めて自分の腹を見て、体重も体脂肪率も納得です。 ラヲタは自称できないレベルのミーハーなので、これからも自分の好きな味だけを追い求めて行こうかと思います。 去年はコレクター的な動きにある程度満足してるので、今年は控えめに…。
by blue-red-cherry
| 2009-01-05 00:18
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