明日に向かって捨てろ!!

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「ほぼ日」で連載されていた企画に大幅加筆して単行本化したスチャダラパーの赤レンジャーことボーズの、「明日に向かって捨てろ!!」を読んだ。

BOSEの脱アーカイブ宣言、というサブタイにもあるとおり、またスチャでの活動に見え隠れする嗜好性を考えれば必然のごった煮サブからポップから集まったコレクションをタイトルどおり捨てていこう、という企画。
取材者であり聞き手であり編集者である「ほぼ日」の永田さんって人がまた、ボーズとバイブス合いすぎで、基本的にヤなものである片付けが遅々として進まない様を綴っている。
というと分かりづらいが、ようは自分の片付けが進まない様を思い出してみれば分かる。
漫画・雑誌やアルバムを開いては読みふけり会話が弾み、なつかしのCDが出てくれば聴きだしては思い出話に華を咲かす。
ボーズ家にある多様な不要物(世間的には大層価値あり、だったりする)を引っ張り出してきては思い入れとウンチク、エピソードが語られ、そのエピソードがセンスにも知識にも長けた2人の掛け合いだったりするところの面白さがこのくだらない企画を単行本化するに至るクオリティを担保している。
読む人それぞれに共感し、ツボなところがあるはず。
それをあーわかる、わかる、と頷いては楽しみ、度を超えた展開にはバカだなーこの人、っと突っ込んでは楽しむ。
これが正しい使い方かな。



個人的にリンクしたのをざっと挙げてみると、「半端フィギュア」(コンプリートしない食玩とかガチャガチャ)、「5センチのNumber」(意外と薄いので詰めると5センチ程度だった「Number」誌)、「出前チラシ地獄」、「コンビニマンがのワナ」(持ってるのに出先とかで買っちゃうっていう)、とか。
多少世代のズレがあるだろうから誰でも、とはいかないだろうけど、多くの人はツボ、広く30代ならば笑えてドキっとできること請け合い。
やたら詳しいドラえもんの話とか、バカすぎてウケる。
曲がりなりにも読者向けに作ってる企画なのにそのドラえもんのくだりだと最後、四次元ポケット欲しいとか、大人の禁句言っちゃってるし。
あとたびたびボーズがハニカムのブログで発言してるアンチ地デジ的な発想、「壊れてない電子機器」あたりでは無駄に社会派な展開が楽しめる。

こういうネットで掲載されていたものを単行本化したものを買うのって結構抵抗あるんだけど(ブログ本とか論外)、そもそもこの企画は(つか「ほぼ日」は)書籍化に耐え得るクオリティで作ってるからストレスがない。
おまけに加筆部分、ロケ取材とかかなり面白い。
同じ血を分けた兄弟にして正反対の部屋を持つボーズ弟編、落合博満と松田優作マニアなリリーフランキーマネージャー編、父母娘三者クリエーター家族のしまおまほ編。
どの家もその人となりの面白さがまんま反映していて単純に楽しめるのと、家と人のあり方みたいなものを考えさせられるものがある。
特にしまお一家の家は度肝を抜かれること必至。
まだガッツリアーカイブが残ってる「ほぼ日」の同連載ページを見ると、ウェブのほうでもボーズ部屋を飛び出したロケ企画やってて、本とは被らない企画も読める。
しっかりモノづくりしている感じがして、気持ちいいな。

結果として片付けは遅々として進まないまま、だったり、片付けとか捨てるとかとは違ったところに価値観が見つかって大団円みたいな強引な終わりなんだけど、まあそれもよし。
今ちょうど引っ越し準備をしているオレなので参考になるかなーって思った部分もあったけど、ならんなww
半端フィギュアも書籍関係も大量のレコード・CDも、とか構成要素は似てるんだけど、ボーズが捨てられないのは分かるよ。
だっていいもんばっかだもん。
逆にいうと、アレは捨てらんないだろー、みたいな感覚を受けたのでいざ自分のアーカイブを見つめ直すと、イラねって判断できるものが結構あったという意味では役に立った。
つか普通に読み物として面白かった。
1500円という値段を考えると、たいした写真ないんだから白黒にして300円くらい下げてくれればよかったのに、不満はこれくらいかな。
読書でチルりたい人には絶対オススメ。
by blue-red-cherry | 2009-02-05 23:24 |
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