レアル・マドリード×リバプール UEFAチャンピオンズリーグ 1/16ファイナル 1stレグ

レアル・マドリード×リバプール UEFAチャンピオンズリーグ 1/16ファイナル 1stレグ_c0025217_1665725.jpg

二日半も経ってしまったが、今回のUEFA CLラウンド16でもっとも楽しみにしていたレアル×リバプールの一戦を長くならないように振り返る。
ベナユンがユンユンだったことに異論を挟む余地はないが、それ以外にも見どころはたくさんあった。

まずサンチャゴ・ベルナベウの雰囲気が良かった。
レアルのサポーターはピッチに程近いスタンドで味方のプレーを鼓舞し、相手のプレーに罵声を浴びせる。
ホームの雰囲気作りは完璧に近かった。
それに対し、マドリードまで大挙したリバプールのサポーターも負けていない。
完全な敵地に自らのアイデンティティーでもあるユルネバを野太い声で響き渡らせる。
この掛け合いだけで、遠く離れた極東の島国のリビングまでテンションが上がる。

解説のヒロミも実況のクラッキーも言っていたが、両者凄いテンションで入った試合だった。
ラウルのファーストプレーがアロンソへの強烈なタックルだった時点でその気概は感じられた。
両チームのプレッシャーは激しく、タイトで、その網をかいくぐるために両チームともに速いパス、正確な技術を駆使する攻防は見応え充分。
早朝にも関わらず(日は経ってしまったが、一応生で視聴)、眠気が吹っ飛んだ。
特にホームで勝利での勝利に掛けるレアルの勢いが際立つ。
両サイドはワイドに開き、主にロッベンのドリブルが仕掛けの中心になる。
中央は深めに構えてプレス合戦に備え、上下動を厭わない2トップの動きが縦の距離を調整し、非常にコンパクトな陣形を保ったまま激しく動く。
白い巨人のハイプレッシャーの前に引き気味にならざるを得なかったリバプールだが、20分すぎ、レイナのパントキックのバウンドをぺぺが見誤り抜けたボールにトーレスが鋭く反応、カシージャスの好セーブに阻まれたもののはじめて決定機を迎える。
レアル優勢は変わりないが、ここからは一進一退の様相を呈した。
厳しいプレッシャーの前に持ち前の最終ラインからのビルドアップこそ鳴りを潜めたが、ならば中盤を省略した速い展開でトーレスやカイト、ベナユンに当てる。
いかんせんトーレスが完全に狙われており、またトーレスも多少ナーバスになっていた様子で、ここに起点を作るのは難しかったか。
結果として中盤の激しい潰しあいがメイン、お互いチャンスらしいチャンスはつかめない前半だったが、その激しい中盤での争いは非常にハイレベルで見応えがあった。

特筆すべきはレアルのガゴ、リバプールのマスチェラーノの働き。
両チームとも、前線からのプレッシャーやサイドハーフが意識高くボールホルダーへプレッシャーをかける守備網を敷き、そこへ奪う男が突進する。
ボールホルダーがもたつけば挟み込みに、ボールホルダーがはたけば受け手の足元に激しく。
ガゴもマスチェラーノも奪う男の本領を発揮しまくった。
奪ってからの展開も早い。
出しっぱなしなことはほとんどなく、パス&ゴー、攻撃面でのサポートも忘れない。
セカンドボールを読む力も優れ、まさしく今のサッカー、ハイプレッシャーの中で切り替えの速さが求められるサッカーの中心で躍動した。
インテルのカンビアッソにも同様のプレーが見られ、アルゼンチン、メッシやアグエロ、テベスらの前線に加え、セントラルハーフの充実度も世界最高峰の恐ろしさだ。

序盤のハイペースがたたったか、後半は両者ともに前後が間延び。
ボールを奪っては前線へ送る、速い展開になるが、セカンドボールの奪い合いでリバプールが優位に立つ。
トーレス(途中からバベル)とカイトが潰される一方で、マークがルーズだったベナユンが両サイド、トップ下を自在に動く。
ギリギリのボールの奪い合いはほぼ互角だったが、奪ってからの処理、アロンソの落ち着いた捌きがチーム全体に余裕を与えた。
同じような役割が期待されたグティは対照的に、試合に入れないまま時間が経過していった。

素早く前線にボールが入る試合展開で、両チームともに最終ラインの集中した守備も際立った。
カンナバーロとぺぺ、レアルのセンターは人への強さを発揮し、レアルの右サイド、ロッベンの度重なるアタックに冷静に対処したファビオ・アウレリオのディフェンスも光った。
ロッベンに引っ張られる形で下がる機会が多かったリエラも、攻撃面での貢献が低かったのは不本意だろうが、その献身は効いていた。
最終ラインやボランチを除いても守備意識が高く、試合そのものが引き締まった。
局面の激しさだけでもご飯3杯いけるってのに、それが各所で見られるんだから、気が抜けない。

スコアレスで終わってもおかしくない試合だったが、レアルは後半、ラウルにほとんどボールを入れられなかった。
攻め手といえばロッベンのドリブルシュートくらいで、ホームであれでは勝ち目がない。
ベンチにファン・デル・ファールト、スナイデルを座らせたままの消化不良はどうなんだろう。
アウェーで最良の結果を得たリバプールはジェラードの試運転を行う余裕まで見せた。
チームの完成度はここまで見たベスト16のチームの中でもかなり高い安定感。
アクシデントがなければこの先のステップでも期待ができるんじゃないだろうか。
リーグ戦との兼ね合いが鍵になりそう。

それにしてもイングランド勢の強さ、アルゼンチン代表選手の活躍が目立つラウンド16だった。
2ndレグが今から楽しみで仕方ない。
by blue-red-cherry | 2009-02-28 16:07 | サッカー(FC東京以外)
<< 鹿島アントラーズ×ガンバ大阪 ... 恵比寿 だだ >>