日本×バーレーン 2010FIFAワールドカップアジア最終予選

日本×バーレーン 2010FIFAワールドカップアジア最終予選_c0025217_11555097.jpg日本×バーレーン 2010FIFAワールドカップアジア最終予選_c0025217_1156287.jpg
日本×バーレーン 2010FIFAワールドカップアジア最終予選_c0025217_11562178.jpg日本×バーレーン 2010FIFAワールドカップアジア最終予選_c0025217_11563366.jpg

ワールドカップアジア最終予選、2順目スタートの緒戦はバーレーン戦
今年5度目ってどっかで聞いた響きだが、宿敵じゃねえ。
バーレーンは5回やったら5回勝てる相手だと思いたい、思えるようになりたい。
カレー食いながらテレビ観戦。

岡田監督は前節、オーストラリア戦を終えたあとにここからは「積み上げ」「精度」の向上を課題とした。
約1ヶ月半のスパンを経て迎えたバーレーン戦、果たして積み上げはあっただろうか?精度は増しただろうか?
前半15分までの日本攻撃陣の動きは見事だった。
1トップ2シャドーとも3トップともとれる玉田、大久保、田中達也の関係は実に流動的で、3者の縦横の動きでバイタルや最終ラインの裏にギャップを上手に作り、使えていた。
この3人を遠藤と俊輔が巧に使う。
序盤の俊輔は前3に対しトップ下1のバランスで中央から左右に前に、危険なパス出しに成功していたし、遠藤は楔の受け皿として万全の安定感。
そこに長谷部や両サイドバックが加われば厚みのある、人数かけたトライになり、その回数は増えてきている。

ただし、崩しきれた場面は散発。
バーレーンがしっかり引いてきたとはいえ、底で崩しきれずに世界ベスト4とはいかに、という点ではまたしてもエリア内に入れていない。
岡田監督は試合後のインタビューでワンボランチで守るバイタルを狙ったと語っていたが、結果としてバーレーンは4番を前目に置いて残りはブロックを崩さないトレスボランチのような形だった。
下がってくる日本の3枚のうちどれか、もしくは長谷部の上がりを警戒しつつ、俊輔や遠藤のボールキープにもプレスをかける。
基本、ハーフラインより低い位置でのハードワークは大いに日本を苦しめた。
序盤の流動的な動きが適った時間帯こそ、この守りにも綻びが見出せそうだったが、20分過ぎ、徐々に日本の攻勢が落ち着いてからはバーレーン願ったり叶ったりの膠着状態。
引いた相手に対し横→縦のギアチェンジで活路を見出したかったが、運動量が落ち、トップにフラットに並ぶことすらあった3トップをはじめ前線での上下動が減ると相手のディフェンスも動かず、スペースがない。
単純に縦ポンよーいどん!だと体躯の部分、パワーとスピードで封じられてしまう。
前半はテロ朝で見てたんだが、松木のサイドチェンジもセルジオのシュート打て!もラインをバラけさせる手段として間違ってはないと思う(ただ連呼には辟易。2人とも自分好き過ぎやでw)。
ただ、サイドチェンジでサイド勝負の場を作ったところで中のマッチアップは変わらない。
ただシンプルなサイドの崩しでは確度の上昇はあまり見込めないだろう。
またエリア外や早めのシュートに関しては、ほぼ8人でブロックを作っていたバーレーンの守備網に、長めですらシュートに持ち込めるチャンスは少なかったと見る。
ミドルを打っていくような崩しを志向すれば別なので(それならば楔落として横パス2、3本繋げば、遠藤、俊輔絡めば可能なはず)、そういうパターンをとりいれるのはやぶさかではない。
それを考えるとああいう状態になったとき何が求められるか、ということでいえばやはり序盤からの前線の攻撃面でのハードワークを落とさないこと。
そして局面でのパスワークの精度を上げて、そこにドリブル、シュートをどう絡めていくのか。
狭いエリアでの崩しはまだまだ物足りない。
守備意識高くやれてるわけだし、もっともっとチャレンジしなければならない。
闘莉王が絡んで大久保がエリア内で細かく突破を選んで倒された場面、確かに打てるタイミングはあったかと思うけど、このチームに無理目な体勢からぶち込めるようなストライカーはいない。
相手が列強になればなおさらだ。
だからこそ、徹底して崩してからのフィニッシュを目指す、オレはその志向で間違ってないと思う。
だからもっともっと、チャレンジすべき。
そしてそのための基礎体力をもっともっと上げなければいけない。

チームの守備意識の高さと切り替えの速さはかなり研ぎ澄まされてきた。
少なくともJリーグにこのレベルで出来ているチームは見当たらないし、ここにきて日本代表に相応しいプレーが続いている。
大久保がかなり目立っていたが、前線の選手はロスしたボールを必ず追う。
ここは攻撃でのチャレンジからの連続性が見られ、もはやチームとして体に染み付いているようだ。
同じく攻→守の切り替えの速さでいえば、サイドバックの戻りの速さも特筆もの。
特に長友、長友は依然攻撃面での連携に不満が残るが(終盤の爆発的オーバーラップを誰も活かせない!)、相手の速い攻撃、ひとり危険なシーンを対処する形がよく見られる。
相手のカウンター、速攻を防ぐという点では遠藤のシュアなディフェンスも支えている。
楔のひとつ前、相手の配給役へのチェックが非常に的確。
いつのまにか懐に入り、またそこからの体の使い方も実に巧。
それでいて奪ったボールを速攻に繋ぐこともできるし、また、カウンターへ移行する体力がない中盤・終盤戦ではそのままボールを落ち着かせてくれる。
俊輔も長谷部も欠かせない選手だが、心臓はやはり遠藤だ。
「守備しかしてなかった」「必ずワールドカップにいきま~す」、発言も頼もしい。

カウンター対策も見事だったが、ここにきて冴えを見せたのが日本のカウンター。
ここ長短の鋭いパスが出せる遠藤、俊輔が奪ったタイミング、もしくはその次でボールを持つことが条件だが、それが叶えば彼らに対する信頼からか、前線に加え両サイドバック、長谷部あたりも加えた人数かけてのカウンターが発動する。
内田が2度決定機に顔を出した場面が印象的。
あのダイナミックなカウンターは迫力十分、そしてしっかり練習してきたものと思われる。
人の動きとボールの動き、能動的なポゼッションサッカーでの崩しを前面に押し出しながらそれの対策としてのカウンター封じ、さらにはそれを逆手にとったカウンターというオプション。
なんだ、しっかりチーム作ってるじゃないか。
だだ漏れのジーコ時代にすっかり慣れてしまったか、情報規制の度合いが強い岡田ジャパンって、こういう成熟の仕方してくのか。
この見えない成長曲線を試合で小出しにされるあたり、まだ伸び白があるんじゃないかと期待してしまう。

結局のところ崩しきれなかった事実、また、後半の大半は押し込まれていた事実もある。
攻守にベストな状態を保つのは各ハーフ、最初の20分がいまのところ分岐点だと思う。
前半の20分過ぎのダウンは90分のペース配分もあるとして(それでもやりきる、せめて45分ぶっ続けでハイテンションくらいは一度見せて欲しいけど。7人替えられるテストマッチとかでどうかな)、後半20分過ぎからをただただ耐える時間にしないためにはバックアップメンバーのさらなる充実が求められるのではないか。
遠藤や俊輔は替えが効かないとはいえ(効いてほしいけど)、攻勢を弱めないためには前線でギャップを埋められるシュアな上下動ができる人材がほしい。
それも少ない変更で、疲れたチームを再起動できるっていう。
その交代選手に合わせるのか、交代選手がチームのやり方を甦らせるのか、パターンはいくつか考えられるが、ここもしっかり、90分を見据えた本格的な練習が今後必要になってくるだろう。
ワンタッチプレーのアーティスト、柳沢は楔のスピードを進化させられるだろうし、佐藤寿人は少ない手数でかける攻撃にこれほど頼もしい選手はいない。
バックアップという観点でいけば闘莉王、中澤のバックアップの層の薄さも気になる。
Jにアジアに、激しい戦いが続く今後この2人を欠くことも想定できるし、センターバックに頼れる人材がいれば闘莉王を攻撃のオプションでも使える。
チームのコンセプトの積み上げは反復練習、限られた時間でどこまで高められるかにかかっているが、人材の発掘、充実はもうひとつの積み上げのパターンとして欠かせない。
Jリーガーの奮起に期待する。

甘口ではいけないとは思うが、ここにきてのチームの成熟度の高まりは正直、一年前には描けなかった。
見えない、見えないでボロクソに言ってきた身としては素直に謝らざるを得ない。
雑音にぶらされずに進んでいるこのチームがどこまでいけるのか。
残された時間は決して多くない。
危機感を持ちながら見守りたい。
by blue-red-cherry | 2009-03-29 11:58 | サッカー(FC東京以外)
<< ソーセージロールと卵焼きとツナ... トマトチキンカレー >>