バルセロナ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ

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ゴールデンウィーク前半と後半で雌雄を決するUEFA CL準決勝、1stレグ初日はバルセロナ×チェルシー
なんだかんだで今季、バルサの試合をちゃんと見るのは初。
楽しみにしてたパスサッカーの片鱗は見せてもらった…けどね。
さすがにこのレベル、スコアレスドローの試合にも見どころがたくさんあって楽しめたよ!とか、強がりたいんだけど、正直つまらんかったね!
局面の激しさはあったし守備の妙、みたいのもあったかもしれないけど、9バックはねーよ。

それでも前半はまだよかったね。
チェルシーにもアウェーゴールで一刺ししたいという狙いが見られた。
試合開始早々からバルサのポゼッションに対し、チェルシーが受ける形。
バルサはどんな攻撃も中央のシャビ、イニエスタを経由する。
そこから左サイドのアンリ、右サイドのメッシ&ダニエウ・アウベスを使ってスピードを上げていくやり方。
バルサのポゼッション、パス回しは常にギリギリ、ギリギリのところを突いてくる。
例えばリバプールのように、ある程度の距離を保った選手間を強く速く正確なパスで崩して受け手がフリーに近い状態を作るのではなく、相手のプレスが届きそうなギリギリのパス、相手の足が届きそうなところへボールを置くギリギリのドリブル、そういった通ればビッグチャンス、抜けばビッグチャンスというポイントを突いてくる。
マルケスにピケ、ヤヤ・トゥレが備えてはいるものの当然リスクは高く、相手とすればそこで取れれば逆にビッグチャンスを得られる。
このシャビ、イニエスタのゲームメイクはホットスポットで、バラックとミケルを中心にチェルシーも終始タイトマーク。
しかし序盤こそ高めの位置でプレスをかけてきたんだが、ある程度かわされるパターンが増えるとあっさり引いてきた。
高い位置で奪ってショートカウンターを狙うより、前向かせてもパスコース、ドリブルのコースを消すことを開始10分かそこらでチェルシーは選択してきた。

真ん中だけではない。
メッシにボシングワの徹底マークはわかるとして、気合い十分のダニエウ・アウベスの高くアグレッシブな位置取りに対しマルダが引っ張られ、一方のアンリも右で引きつけた分イバノビッチとの1対1の回数が増え、エッシェンも引きずられる。
かくして9バックの完成であるww
エトーにはテリーとアレックスが交互に前を向かせないハードマーク。
バルサの選手でフリーで前向いてボールを扱えたのはセンターバックとキーパーくらいだったんじゃないだろうか。
それでもトライアングルを作り、トライアングルを動かしながらポゼッションの位置を高めていくバルサのボール回しは美しく力強かった。
一重にやはり、シャビとイニエスタの技術とサッカーセンスは図抜けていて、常にルックアップして全体が見れているし、自身で仕掛けもできる。
サイドからサイドへ、エトーを使いながらトライアングルのメンバーを変えながら、勝負のポイントをずらしていく様はさすがだった。
チェルシーのディフェンスはプレスのかけどころを失い、ズルズルと下がるほかない。

いや、ズルズルと下がるというとヤラレ感があるが、彼らは意識的に完璧なまでにスペースを消した。
いかにバルサがボールを動かし、人が動こうと、エリアにはまったく隙がない。
パスを出すスペースも、ドリブルを仕掛けるスペースも、ミドルの弾道にすらコースはなかったように思う。
カウンター対策という意味もあるが、ポゼッションしながら、例え奪われたとしてもすぐに取り返せるようにラインを高く保ち、コンパクトにプレッシングしてきたバルサとは、守り方も対照的だった。
前線は早い時間からドログバ一人のみを残す徹底ぶり。
前半はそれでもドログバに入ればマルダがサポートする場面がいくつかあったし、狙いを定めてバルサのミスを誘い、ドログバが決定機を2度迎えるなど、守って一刺し、アウェーの戦い方として認めざるを得ない部分もあった。
しかし後半はもう、点を取る意思がほとんど見られなかった。
エトーが高い位置でボールを奪い、テリーとアレックスを一人でかわして持ち込んだ決定機を除けば、ほぼ多くの時間、自陣、しかもエリア近辺に9人のフィールドプレーヤーを並べたまま。
バルサこそカウンターでないとスペースがなく、チャンスが作れない状況に。
アンリがアレックスとの競り合いで頭を打ったり、マルケスがピッチに足を取られて負傷退場したりと落ち着かず、不穏な空気で試合が推移したが、よりポゼッションを高めつつも手詰まりなバルサ、疲労もありファウルが増えるチェルシー、なんとも見るのもツライ内容になってしまった。
ランパードを下げてベレッチを入れたあたりからその構図はより顕著に。
再三仕掛けては倒れるイニエスタ。
厳しいタックルにイライラを隠せないダニエウ・アウベス。
エトー、メッシ、アンリの3トップにチャンスらしいチャンスは訪れず、時間だけが過ぎていく。
グァルディオラはボージャン、フレブを送り出すが大勢に変化はなし。
なぜかアディショナルタイム、その2人が一回ずつ、決定機を迎えたが決められずにドローで終了。

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貫かれた守備に美学はあったか。
確かにあそこまでやればすごいのかもね。
マルダとエッシェンまで含めてかなり厳しく守ってた。
イバノビッチはこの大会のキーマンになりそう、と思わせるくらい、アンリ封じに貢献した。
アシュリー・コールがいればもう少し打ち合う姿勢も出せたのかもしれないが。
どちらにしろヒディングは素晴らしい監督であり、オレは大っ嫌いだ。
対してバルサもちょっと正直すぎたかも。
彼らは彼らでショートパス主体、アタッキングサードを個の能力と組み合わせて打開する自身のスタイルを貫いたが、あまりにも正直に壁に立ち向かいすぎた。
あれだけ守られるとそれこそどう崩すか、素人のこっちが答えを出せるはずはなく、その答えを出せる可能性があったのがバルサなのかもしれないが、もう一工夫、欲しかった。

まあ半分が終わっただけだ。
チェルシーはホームで同じ戦いはできないだろうが、打ち合いになるとは思えない。
マルケス、プジョルを欠くことになりそうなバルサがドログバを抑えられるのか。
バルサのアタッカー陣は、チェルシーの堅牢を崩す策を見出せるのか。
点を取らなきゃローマへの道は開かれない。
ゴールを奪い合う、ダイナミックな試合を期待したい。
by blue-red-cherry | 2009-04-29 13:27 | サッカー(FC東京以外)
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