マンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ

マンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_0595445.jpgマンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_10049.jpg
マンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_101772.jpgマンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_102522.jpg
マンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_103593.jpgマンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_10428.jpg

イングランド勢同士のマッチアップとなったマンチェスター・ユナイテッド×アーセナル
ホーム、オールド・トラフォードにて終始、ユナイテッドが圧倒したが結果は最小得点に留まった。
この結果はファーガソンが望んだものなのか、ベンゲルが望んだものなのか。
予断を許さない状況のまま、ローマへの切符を賭けた戦いは2ndレグに向かう。

先週末のリーグ戦での劇的、そして圧倒的な逆転劇の勢いそのままに、序盤からユナイテッドがアーセナルを押し込む。
逆転を呼び込む交代出場を果たしたテベスが先発、トップに名を連ね、両翼にルーニーとロナウド、中盤はセンターに3枚、アンデルソンとキャリック、フレッチャーを並べた。
この6枚が手堅く自分の位置、役割をこなしつつ、自在に入れ替わることで効果的な攻撃、そしてアーセナルの攻撃を抑止する。
入り方から抜群だったユナイテッドは開始2分にはオシェイのクロスにルーニーが決定的なヘッド。
その後も相手陣内深くから積極的にチェイシング、とりどころもセンターハーフより奥に設定し、3枚のセンターが猛然とプレスをかける。
アーセナルはアデバヨールを頂点にトップ下にセスク、右にウォルコット、左にディアビと前の駒をそろえたが、最終ラインがユナイテッドの3トップに押し込まれ、3センターに対してナスリとソングの2枚がミスマッチで後手に回ってしまい、持ち味の連動性が断ち切られる。
対照的に前線と中盤が有機的に絡んだユナイテッドは17分、テベスのポストからオシェイがフリーで折り返し、再びテベスが詰めて決定機を迎える。
アルムニアがここは抑えるが、続くコーナーからファーに流れたボールをキャリックが冷静に折り返し、最後はオシェイが詰めて先制する。
ゴールでフリーだったけど、決して簡単なシュートではなかったし、オシェイはよく決めた。
強烈な運動量と勢いでアーセナルを圧倒していたユナイテッドが、その時間帯にきっちり先制。
これはひょっとすると大差がつくかも、と思わすほどユナイテッドの強さが光った序盤戦だった。

その後も流れは変わらない。
ロナウドのヘッド、テベスの飛び込み、最低でも2度の決定機をアルムニアが防いでなんとか凌いだものの、アーセナルは前半、まったくサッカーをさせてもらえなかった。
テベスが体を張り、ロナウドは決定的な仕事を狙う。
キャリックとフレッチャーのプレスは速く強く鋭いし、マイボールの扱いも正確無比だ。
だが特筆すべきはルーニーとアンデルソン。
ときに左ウイングでゴールを脅かし、ときに左ハーフとして組み立てに加わり、ときに左サイドバックの位置まで戻りウォルコットにプレッシャーをかける。
ユナイテッドのナンバー10は、貢献度がハンパじゃない。
アンデルソンの若さも好転している。
ブラジル人らしい独特のリズムで狙った獲物は逃さないプレス、奪ってからの巧なボールコントロールと虚をつく狙いはスケールの大きさを感じさせる。
勢い任せの荒削りな部分も多いが、試合を追うごとに成長する若きセントラルハーフ、大詰めの大舞台でも持ち味を遺憾なく発揮した。
想定されたバテがくる後半途中まで、役割は十分に果たしたといえる。
最終ラインがきっちりブロックを作り、中盤、前線はそれぞれの持ち場からハードにプレスをかけることで包囲網が途切れない。
バイタル、アタッキングサードはおろか、アーセナルが2列目でまでも自由になれなかったのには確固たる理由がある。

3トップと3センターがバランスを取り、バランスを崩しながらギャップを自在に使ってくるユナイテッドに対し、アーセナルの前線は対照的といっていいほど動きが少なかった。
これは90分通じていえることだが、アデバヨール(そのあとのベントナーも)はリオとビディッチの視界から外れることなくトップに愚直に張りつづけ、ウォルコットとディアビの両翼はそれぞれの持ち場を離れない。
セスクが比較的自由にボールを扱えたものの、動きのない前線に対し、サイドバックとボランチは上に書いたとおりユナイテッドのアタッカー陣のプレッシャーに押さえつけられフォローもない。
これではタクトの奮いようもなく、持ち味であるパスワーク、そこから一気にギアを上げるスピーディーなアタックは終ぞ、目にすることができなかった。
はっきりいって不自然なくらい、動きが少なかった。
申し訳程度に後半、ベントナー、エドゥアルドとフレッシュな選手が送り込まれたが、問題は個にはなく、まったく機能しない連携にあった。
マーク厳しく、そこかしこにミスマッチがあったのは火を見るよりも明らかで、誰が見てもナスリのセントラルでの起用は宝の持ち腐れに映った。
週末のプレミアでうまくいってたそうだが、数的不利のセントラルの争いであの位置を任されれば必然的に守備に追われる時間が増える。
両翼後手に回ったストロングポイントであったはずのサイドにおけば、相手攻撃の抑止力としても、崩しのチャレンジにしても、左前でプレーするナスリの成功パターンは想像しやすい。
ディアビも窮屈そうにサイドに張っていて、身体能力は微塵も活かされていなかった。
解せない。
誰が見てもそんな状況だったのに、頑なにそこをいじることはなかった。
ほかのポジションにしてもそうだ。
チェルシーのように貝のように守るでもなく、スパーズのようにここぞのカウンターに備え、仕掛けるだけの準備も運動量もなかった。
すべてが中途半端で不完全燃焼な感じがするのはなぜだろう。
勝ちにきたのであれば、もっと手は打てたはず(それでも力負けした可能性は十分にあるが)。
アルムニアの神がかりなセービング、トゥレやシルベストル、ギブス、サーニャ、最終ラインのギリギリのディフェンスで得た0-1という結果はそもそも、狙いどおり、満足のいく結果なのではないか。
沈黙を貫いた知将のアウェーでの戦いに、不気味な印象が拭えない。

マンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_11109.jpgマンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_111761.jpg
マンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_112842.jpgマンチェスター・ユナイテッド×アーセナル UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 1stレグ_c0025217_113567.jpg

ユナイテッドでの公式戦800試合という偉大な記録を達成したギグス。
引いて守る相手に対してそのキープ力と独特のリズムでアクセントを生む展開力が非常に嫌な存在だったであろうベルバトフ。
出し切ったテベスとアンデルソンを下げ、またさらに追い討ちをかけたユナイテッドだが、チャンスを作れども、圧倒的にゲームを支配すれども、ゴールが遠かった。
ルーニーは交代によるポジションチェンジで終盤は右サイドハーフを任されたが、これまた自陣でボールを奪ったかと思えば強引な突破で右サイドを蹂躙したりと、最後まで随一の存在感。
一方、ベルバトフと2トップを組んだロナウドは、バタバタと倒れる悪い癖。
体躯で勝り、体のぶつけ合いで勝ててたのにファウルをもらいたがるもんだから、ほとんどのケースで取ってもらえなかった。
ルーニーが良いだけにサボる場面も目に付きやすいし、印象悪いな、と思ってるときにバー直撃の弾丸ミドルを放ったり、波は激しいが一発の力強さは群を抜く。
それでも2点目が取れなかった。
上に書いたように、アーセナルの不可解な戦い方が気になるだけに、最少得失点差のリードでは笑顔が見られなかったのも仕方ない。

ユナイテッドはほとんどノーミスで、外しまくったとも思わない。
アルムニアは当たっていたが、アーセナルのディフェンス陣が例えばアメリカW杯でのイタリアのように死力を尽くし切った末に抑えた、そんな感動も覚えていない。
なんだか勘ぐりすぎは多聞にあるとしても、狐につままれたような感じがする。
ユナイテッドは強い。
それは間違いない。
しかしアーセナルがこのまま終わるとも思わない。
いや、案外ホントに実力差は正しいかもしれないし、1点以上の差があったこの差が埋まらなければ例えエミレーツであろうと、ユナイテッドが再び圧倒するかもしれない。
でもなぜか、そうは言い切れないこの微妙な感じ…。
正直、決勝はバルサとユナイテッドが見たいんだが、すんなりそうはいかないんだろうなあ。
一週間後、果たしてヨーロッパの覇権の行方、どんなドラマが待ち受けているのだろうか…。
by blue-red-cherry | 2009-05-01 01:04 | サッカー(FC東京以外)
<< 張家 恵比寿店 ガンバ大阪×FC東京 J1第8節 >>