ストロベリーナイト

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久しぶりに読書。
誉田哲也の人気作、「ストロベリーナイト」
「こんな警察小説を待っていた!」だっけな、とにかく店頭ポップで推されまくってた印象がある。
篠原涼子主演でドラマ化できそうな女刑事モノだけど、グロが多いから映像化は無理かなあ。
映像化といえば同じく誉田哲也の、毛色はまったく違う青春ストーリー、「武士道シックスティーン」の映画化は決まったね。
北乃きいは盲点だった。
成海璃子は…まああの立派な体躯で豪快な面を打ってくれるかと思うと、ちょっと期待。



どうして女刑事モノってああいうトラウマがベースになっちゃうかね。
確かに刑事になる動機付けとしては素晴らしいし、実際、レイプにあって立ち直るきっかけを与えてくれた女刑事の殉職を経て、勇気を出した裁判での男らしい立ち回りに傍聴席の警察が敬礼(ざっと書くとこんな感じ)!なクライマックスはグっときちゃったんだけど。
そうじゃなくって交通安全のお姉さんが綺麗だったから憧れてました!みたいな女の子がなぜかあれよあれよと警察に、みたいなのがあっても良さそうなもんだ。
そんなトラウマが根っ子にあるもんだから、いや、なくてもか、男社会だっつうのをベースにしてるので主人公・姫川玲子のMe against the menという姿勢は一貫してる。
この設定が陳腐というか、ありがちすぎて嫌なんだよな。
社会には有無を言わさぬ女の上司とかいっぱいいたり、ある種女社会で生きづらい男の事情があったりするんだから、もうこういうステレオタイプな女刑事とか、流行らないと思うんだけどな。

とにかくなにからなにまでスタンダード、あるいはベタ。
姫川班のベテランがいて、恋仲っぽいやつがいて、熱血な若手と冷静な若手がいて、見守ってくれる今泉みたいな上司もいれば、手柄を取り合うライバルがいる。
公安を経て様変わりしたかつての熱血刑事、ガンテツこと川俣なんて、それ自体が警察組織をあらわすようなうってつけのキャラだ。
そこそこキャラを投入している割りには内部のエリートボンボンが黒幕だってのも、半分読む前には読めたな。
登場人物の中に、ほかに怪しいヤツが一人も出てこないんだもん。
どちらかというと警察内部、姫川とその愉快な仲間たちに焦点を当てた、そうだな、「踊る大捜査線」的なつくりかな。
殺害方法がグロの域なのが特色ってのもちょっと寂しいが、こちらの動機もトラウマが原因。
犯人のそのトラウマをフラッシュバック的に挟み込んで描いたのは興味を引っ張るのにもよかったかな。
単行本での初出は2006年か。
ネットを使った犯行ってのも、もう定番だ。
姫川の勘に頼った操作、ひらめきは探偵モノの域だが、基本を抑えたオーソドックスな犯罪モノなのは変わらない。

いろいろと思うところはあるが、グロこそあるものの、つくりはオーソドックスで、しかもノリはライト。
小説読むのは遅いほうなんだけど、あっという間に読めた。
シリーズ化されているようなので、次作以降の深化を期待して読んでみようと思う。
by blue-red-cherry | 2009-06-06 11:03 |
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