アメリカ×ブラジル FIFAコンフェデレーションズカップ2009 決勝

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いまさらコンフェデ決勝、アメリカ×ブラジルを振り返る。

予選リーグの対戦では端っから引き、耐える戦いを選んだアメリカも、スペイン戦同様失うものはない精神で中盤から激しくプレスをかける。
奪っては速攻を徹底し、ブラジルは高い位置でのプレス、中盤での繋ぎと、攻守の持ち味を活かしづらい状況を前に手を焼いていた。
アメリカはスポーツ大国なわけで、体の強い選手が多い、頑張れる選手が多いというのは代替わりしても貫かれている。
球際の強さが目を引き、攻守に乗り切れないとはいえポゼッションを高めるブラジルに対し、サイドや中盤では耐え、エリア付近とエリア内のセンターでは徹底して体を張っていた。
徐々にブラジルの時間が増えていく中での、右サイドからのアーリークロス1本を流し込んだデンプシーの先制点、さらに前がかりになったブラジルの連携ミスをつき、ドノバン、デイビス、ドノバンとあまりにもシンプルで美しい、理想的なカウンターで追加点。

見事な戦いぶりだった。
ギリギリのところで体を張る、集中を切らさない戦いぶりは美しかった。
でも、弱者の戦い方の域は脱しない。
絶対強者を前にして、この戦い方は「どこまでもつのか」、でしかない。
思えばこの大会で見た対戦の多くは、このように強弱のコントラストがはっきりしていたように思う。
ブラジルやイタリア、スペインを前に、しっかり守ること、カウンターに活路を見出し、あとは耐える。
潔く、果敢に挑み、散っていったエジプトの印象が強いのは、そういうところにも起因しているかもしれない。
まあ南アフリカみてないし、アメリカ×どこか、こればかり見てたからかもしれない。
アメリカのブラッドリー監督は終始冷静な面持ちで試合を眺めていたが(息子が退場になったときすらも)、大会途中で1トップ→2トップの変更でリズムを掴んだり、相手とのパワーバランスをしっかりと把握できる、リアリストなんだろうな。
華試合的要素も含んだ大会だし、スペインとブラジルが打ち合うような試合も見てみたかったが、プレワールドカップという意味では、このようにリアリティを追求したチームの活躍は「いかにも」な国際大会だった。

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しかしあれだけ強固で、しかも頑張れるアメリカの守備を相手に圧力でねじ伏せるんだから、ブラジル恐るべし、だ。
引かれても、先制されても、追加点を奪われても戦い方はブレない。
ルイス・ファビアーノを前線の基点に、両サイドバックの高い位置取り、カカとロビーニョの自在な動き。
さすがに2点差をつけられたこともあり、ここにフェリペ・メロやジウベルト・シウバのセンターハーフも次々と追い越し、フォローをかけ、かつてない厚みのある攻撃を見せていたのは確か。
かつてのスター軍団との対比から物足りなさを指摘される個の力だが、引いた相手を組織的に追い詰める一方で、フィニッシュではついに、個の力を見せ付けた3得点で見事に2点差をひっくり返した。
まず反攻の狼煙を上げたルイス・ファビアーノの1点目だが、後半開始早々、前半のような密着した守備ラインが引かれる前、ちょっとだけ、対峙したデメリットとルイス・ファビアーノの間に距離ができていた。
それを差し引いてもシュアなトラップ、迷いないダイナミックな振りによる、見事な振り向きざまのシュートだった。
楔をこなすプレーヤーにあのパターン、フォワードのツーアタック©CHONOさん、これがあるとディフェンスは守りづらくなってしまう。
2点目はカカ。
エリア内でゴールに向かって正対、もしくは半身でもいい、カカとゴールの線が繋がれてしまうともう、ディフェンスはどうしようもない。
コースが限定されていればいいんだが、2個以上コースがあると、一瞬の伸びがハンパないので、賭けて飛び込むくらいのことをしないと確実に半歩は置いてかれる。
この場面ではエリア左で2人のディフェンスを見事にかわし、ベストのクロスを上げ、ロビーニョが合わせたシュートがバーに当たったところをルイス・ファビアーノが詰めた。
逆転弾は闘将・ルシオのヘッダーだった。
引いた相手、固い守備の相手との対峙で欠かせないのがセットプレー。
ブラジルのようにポゼッションを高め、仕掛けの一手ももてていれば必然的に被ファウルや、コーナーへ追い詰めるシーンも多くなる。
ショート使ったり、これといったパターンは多くないが、キッカーは押しなべてレベル高いし、ルシオのような高さもあるわけだから、ここもきっちり武器にできていることを証明した。

なんだかブラジルばかり見ているが、ドゥンガのブラジルは今までにない成長の仕方をしている。
組織が熟成されていくのが手に取るようにわかるし、試合を経るごとに出てきた課題と向き合っては克服するイメージもある。
ハードワークをベースにした確度の高いショートカウンター、組織的なブロック作りはイングランドのチームを想起させる。
一方で王国らしさを感じる高い技術に、これまた運動量が支えた適切な距離感を保つことで実現するポゼッションはスペインのそれに劣らない。
らしくないが、欠点を挙げるとすれば試合を決められる、スター選手の少なさか。
とはいえどの選手もレベルは高く、贅沢な悩みなんだけどね。
ここにロナウジーニョあたりが来季、まさかの復活を遂げ、南アフリカではブラジルが圧倒的な強さを見せる…と夢想してみる。

しかしコンフェデ、出ておきたかったよなあ、日本も。
by blue-red-cherry | 2009-07-01 10:53 | サッカー(FC東京以外)
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