トッテナム・ホットスパー×リバプール イングランドプレミアリーグ09-10 第1節

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個人的にプレミア開幕節、ナンバーワン注目カードだった、スパーズ×リバプールを視聴。
高速グラウンダーのパスを小気味よく繋ぎながらトライアングルをスライドしていくビルドアップが壮観なリバプールと、前線からのハードワークで高い位置でボールを奪い、スピードの右サイド、技巧の左サイド、両翼を素早く使ったショートカウンターが魅力のスパーズ。
スタイルは違えど、ともに求められるのはスピードとパワー、判断力とハードワーク。
シーズン通してで見ると、昨年の結果が表しているように、選手層含めて差が出てくるが、互いに持ち味を出し切ればそう大きな差はない。
好ゲームを期待した。

序盤は開幕戦らしい、慎重かつスローなスタート。
蹴りあいで探りあいながら、徐々にコンタクト、プレスがきつくなり、温度が上がっていった印象。
特に組織立ったスパーズの守備がエンジンのかかりが良かった。
前線の動きがあまり多くなかった序盤のリバプールは、トーレスとジェラード、右のカイトに左のバベル、狙いどころがはっきりしている上に、それぞれの距離が開き気味だったので、最終ラインで当たって中盤と挟み込むスパーズの守備網がハマる。
さらにスパーズは持ち味である前線からの守備でもキーン、デフォーが献身的に働き、リバプールのフィードのコースも限定し、プレスが奏功し始めた20分すぎからは鋭く速い攻撃を見せ、徐々に押し込む。

この前線からの連携した守備が実に素晴らしい。
キーンとデフォーは互いにサボることなく、単騎でムダプレスになることがないので、きっちりコースを潰していく。
レノンとモドリッチも運動量豊富で、キーンとデフォーが敷いたプレスのレールにしっかり追随する。
これだけパスコースが限定されればパラシオスとハドルストーンのセントラルハーフも、キングとバソングのセンターバックも守りやすかったはず。
中盤では先のセントラルハーフが読み鋭くインターセプト、2人とも足元あるのでそのままカウンターに突入するショートカウンターが冴えたし、最終ラインではトーレスとジェラードを徹底マーク。
キングのトーレスへのマークは強烈で、ほとんど前を向かせなかったし、躊躇したところに2、3人で囲い込み、ジェラードとのホットラインは終始分断されたままだった。
怪我が不安視されたキングは万全、新加入のバソングは強さと手堅さを感じさせるオーソドックスなスタイルで貢献しただけでなく、決勝点まで挙げてみせた。
右SBのチョルルカはセンターもこなせるガチの守備職人だし、相変わらず空気なバベルにまったく仕事をさせない。
カイトにも目立った活躍はなく、アスーエコトが仕事していた証拠だろう。
昨季、レドナップ体制になってからの好調を支えた守備が今季も健在なのは大きい。

奪ってからの速攻に迷いがないのもいい。
そりゃあ、空打ちも多いんだけど、高い位置からの守備意識は被カウンター対策としても充分機能していて、前へのフィードに逡巡するものはいない。
目立ったのはパラシオス、モドリッチ、それにレノンかな。
パラシオスはセカンドボールへの反応が異様に早く、ポジショニングがいいからなんだろうけど、体勢よくマイボールにするので、そのまま攻め上がる形が効果的だった。
技術高く懐も深いので、カウンター封じにきたプレスをかいくぐり、高い位置でのフリーキック奪取にも多く貢献した。
見た目が似てるってのもあるんだけど、今はなき横浜フリューゲルスで活躍したセザール・サンパイオを思わせるプレースタイル。
独特のリズムはゆったりしてるんだけど、それでもセンスの良さがあの激しく速いプレミアでの活躍を可能にしている。
かなり注目の選手だと思う。
注目といえばモドリッチのテクニックも目が離せず、そして彼もまたセンスの光る選手だ。
右のレノンに比べると縦への推進力、個で突破する武器は劣るものの、レノンが尖ってるこその右肩上がりのフォーメーションで、左サイドの受け皿として抜群の位置取りを誇る。
前半29分にはショートカウンターで右サイドを抜けたパラシオスのクロスがファーに流れたところ、難しい処理だったが巧みにコントロールし、右アウトで難易度の高いクロスを、しかもどんぴしゃでキーンに合わせている。
この場面はレイナの好セーブに阻まれたが、右サイドからのアタックを大きな武器とするスパーズにおいて、トップが潰れた裏のエリアを確実に突いてくるモドリッチの動きは欠かせない。
また、右に寄せることでできた中央のスペースで前を向けば、仕掛けの意識高く、そこから裏を突くパスも選択できる。
常にフルスロットルで動きながらも、ブレない技術が素晴らしい。
派手さはないが、非常にレベルの高い選手だ。
レノンのスピードも健在。
勢い余って止まれなかったことでファウル取られたり、ひとたびスピードに乗って相手との間があれば、ハーフラインからゴールラインまで、あっという間にたどり着いてしまうドリブル、規格外。
実戦感覚はまだこれからといったところで、あの間が定まる前に上げてしまうアーリークロスや、チョルルカとのコンビネーションなど、バリエーションが増えてくればさらに危険な存在になるだろう。

代表クラスが4枚そろう前線や、怪我人が戻ればバックアップも万全な最終ラインに比べると、この3人、中盤の代えの効かなさが気にかかる。
レノン、モドリッチ、パラシオス、ここが一気に抜けてしまうような自体になるとかなりしんどい。
出てないメンバーでクオリティを落とさずにいけそうなのはジーナスくらいしか思い浮かばない。
数少なくも効果的な補強ができているように映るスパーズだが、ここが補強できれば充分、上を狙えるはず。
後半投入されたクラウチもまだ活かしきれていないが、投入直後、シンプルな放り込みがリバプールの反攻を押し下げていた時間帯は確かにあった。
逆に彼の存在感が増しすぎて放り込み一辺倒になってしまう弊害も早速露見したが、今までになかった武器を手にしたのは明白だ。
アクシデントがなければ、リーグ戦に集中できる環境でもあるし、スパーズ、いい位置狙えるかも。

勝ったのと、若干贔屓目に見ているのでスパーズの話ばかりになっているが、リバプールはまず、全体の運動量で劣っていた。
トーレスもジェラードもカイトも、コンディションに問題はなさそうだったが、いかんせん攻撃が流れなかった。
カイトとバベルは開きっぱなし、マスチェラーノとルーカスのセンターはあまりリスクを冒せずといった状況で、それぞれが点在、孤立。
最終ラインからお得意のグラウンダーのパスが、サイド、センターあたりまでは回るんだけど、楔やサイドチェンジ、ギアを上げる展開が出てこない。
これは前に動きがないためギャップが作れないこと、そしてシャビ・アロンソの不在、両面が負のスパイラルで繋がってしまった感じ。
ラスト20分、ベナユンが入ってからは、一人気を吐くベナユンの多彩で効果的な動きが前線の停滞感を打ち破り、トーレスやジェラードと絡んで昨季終盤に見せたような厚みのある展開が生まれた。
あれは単純にベナユン>バベルの問題だと思うけど、トーレスとジェラードの軸は動かさずに、カイトやベナユンのサイド、そこにSBやセンターが絡んで崩していけばある程度はやれると思う。
しかしアロンソの、あの独特のタイミングかつ、精度の高い縦パスの穴は少なくない。
チームで埋めるのか、人で埋めるのか、ルーカス(バベルもだけど)はかなりベニテスに好かれてるっぽいけど、今のタイミングで彼がアロンソの代わりを務めるのは難しそう。
新加入のグレン・ジョンソンは時間が経つごとに存在感を発揮。
アルベロアも攻撃参加、悪くなかったけど、個人で仕掛け、打開できる能力の高さは魅力。
PK奪取のドリブルも見事だったし、スタミナもあるし、額面どおりの活躍はするだろう。


スパーズは期待以上、リバプールの出来を差し引いても、上出来すぎるスタートが切れた。
問題は続けられるか、だけど、ベースがしっかりしているのでアクシデントさえなければいけるんじゃないか。
一方のリバプールは意外に深刻かも。
アロンソの穴はそう簡単には埋まらないし、いいときのように前線の動きを活性化させて、ストロングポイントを強化することで勝ち点を拾っていくべきだろう。
緊張感のある、面白いゲームだった。
by blue-red-cherry | 2009-08-18 17:26 | サッカー(FC東京以外)
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