ACミラン×レアル・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ

ACミラン×レアル・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ_c0025217_10431092.jpgACミラン×レアル・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ_c0025217_10432199.jpg
ACミラン×レアル・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ_c0025217_10433084.jpgACミラン×レアル・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ_c0025217_10433629.jpg
ACミラン×レアル・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ_c0025217_10434685.jpgACミラン×レアル・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ_c0025217_10435267.jpg

ミッドウィークのCL、ミラン×レアルマドリーを録画で見た。
前節、サンチャゴ・ベルナベウでの対戦では、シーソーゲームの末にミランが勝利。
調子を上げてきたと思しきミランと、ロナウド離脱、低空飛行ながら勝ち点を逃さないレアル。
拮抗したゲームを期待して見ていたが、互いの持ち味を出し合った、緊張感のある内容で大満足。

序盤は蹴り合いで入り、セカンドを激しく争う。
収めたチームがそれぞれの得意な形で、厚みのある攻撃を仕掛けあうといった立ち上がり。

その中で徐々にポゼッションを上げ始めたのがレアル。
ディアラの守備力が終始光っていたが、中盤にいたっては最終ライン手前からバイタルでのフォアチェックまで、ワイドは両サイドのサイドバックをフォローできるという、超広いレンジで存在感を発揮。
彼の献身とシャビ・アロンソのサポートで、レアルがセカンドを拾う回数が増える。
そこからカカ、トップのイグアインと縦関係の2トップを形成したベンゼマに収め、さらにはサイドアタッカーのマルセロや、セルヒオ・ラモス、アルベロアの両SBに展開して厚みのある攻撃を見せる。

一方のミランは、セカンドを拾われ、レアルにポゼッションを許すものの、耐える。
セードルフ、ピルロ、アンブロジーニのところで最低でもディレイ、しっかり人にプレッシャーをかけ、最終ラインはネスタ、チアゴ・シウバを中心に、ペナルティエリアギリギリのラインのところで踏ん張る。
ミランの主戦術はカウンター。
押し込まれながらも、多くの時間帯でトップのボッリエッロ、ワイドに開いたパトとロナウジーニョを前線に残す。
うしろ7枚がきっちり守って跳ね返すと、ピルロやセードルフから高精度のフィードで前線へ。
ボッリエッロが粘って開いたり、ロング一発でパトが抜けたり、もしくは左のサイドラインを背負ったロナウジーニョが、そのままカットインしつつ右足でパトに送るホットライン。

この、レアルのポゼッション×ミランのカウンターという構図が、この試合のほとんどの時間で見られる。
レアルの先制点は、押し込む時間の中で増えていったエリア外からのシュートが実を結んだもの。
右サイドでセカンドボールを争い、こぼれ球を左サイドで待っていたカカへ展開、2人かわして放った強烈なミドルをヂダがこぼし、詰めていたベンゼマが押し込んだ。
ポゼッションが高かったレアルは、とにかく多くのシュートを放った。
シュート数はミランの7本に対し、レアルは実に20本を数える。
しかし、そのほとんどがエリア外からのミドルだったと思う。
エリアの中に入って、崩すことはおろか、エリア内のシュートはベンゼマのゴールと、後半途中出場のラウルが放ったの、2本だけだったんじゃないかな。
サイドバックもよく上がるんだけど、ペナルティアークと並列くらいからのアーリーに終始してたし、崩しきった形はほとんど見られなかった。
ミランのディフェンスがスペースを与えず、かつ、レアルの前線はポストやパスワークにこそ長けてたものの、動きでの駆け引きが少なかったため、コンダクターたるアロンソの存在感が薄かったことが決定的。
ポゼッションこそ高く、ゴールへの執着心は見せていたが、崩しのアイデア、工夫が足りなすぎる。
正攻法で当たってはミランの壁に弾かれる、そんな展開に終始していた。
ロナウドがいればドリブル突破のアクセントなどもあったんだろうけど、ちょっと残念。
ミランほど固くはないにしろ、相手がスペースを消してくるケースなんて容易に想像つくだけに、この辺をどう解決していくのか、見もの。

ミランはすっかりカウンターのチームになっていた。
上に書いたように、弾き返したボールを前線の3枚に当てて、相手ディフェンスと少ない枚数同士で勝負する。
レアル相手にそれで脅威になりえたのは、ひとえに前線の3枚の充実ぶりに尽きる。
多く語られる復調傾向にあるというロナウジーニョは確かにいい。
左サイドライン際を拠点に、ドリブル突破こそ鳴りを潜めたが、パトとの阿吽の呼吸で見せる前線へのフィードはかなり効いていた。
キープ力もあるし、溜めを作りつつ、セルヒオ・ラモス、ディアラのマークを惹きつけることで、同サイドをオーバーラップするザンブロッタ、もしくはセンターで待つセードルフやピルロの時間とスペースを作ることにも寄与していた。
このパターンでザンブロッタやセードルフが前3枚に絡むとビッグチャンスが生まれ、レアルに先制点を許した数分後、ザンブロッタがエリア内に侵入し、折り返しをぺぺがハンドしてしまった場面は象徴的だった。
結局ミランのゴールはこのPKを、ロナウジーニョがきっちり決めた1点のみだったが、惜しいチャンスはいくつもあtった。
パトのキレはロナウジーニョのそれを上回るもので、スピード、パワーともに年を追うごとにパワーアップしているのがよくわかる。
ラインと駆け引きしながら斜めに抜け出していく飛び出しもかなり精度が高く、さらに正対しての1対1で抜けるテクニックもある。
ロングボールを蹴られがちなチーム状態だが、最終ラインからのフィードにも体を張って勝負できている。
前半36分だったか、ピルロが早いリスタートで高いフィードを前線に送り、パトとアルベロアが競り合ったんだが、高くジャンプしたパトはアルベロアの上で胸トラ、見事に足元にボールを落とし、バウンドしたボールをハーフボレーで逆サイドネットに叩き込んでいる。
これがファウルを取られて幻のゴールとなってしまったんだが、どうみても着地でバランスを崩したアルベロアの自爆。
空中戦をファウルとするのは難しい。
局地戦多く、ジャッジの難易度高い試合をよく裁いていたレフェリーだが、このゴールは認めるべき、認めてほしかった。
公式に認められたら、CLの歴史に残るゴールのひとつになっただろう。
とにかくパトは充実している。
ボッリエッロも厳しいマークの中、ひとり最前線で体を張る大役をよくこなしていた。
終盤、代わって入ったピッポ、インザーギも鋭い飛び出しを見せて、最後の攻め合いを盛り上げた。
序盤は不安定さを見せた最終ラインも、愚直に中央に当ててくる、クロスを入れてくるレアルの攻めを冷静かつ力強く跳ね返しつづけた。
元気のあるミランは見ていて面白い。

納得のドロー。
どちらも良さは見せたが、決め手に欠けるのも事実。
ミランはスペースを埋め、正攻法を跳ね返してはカウンターというゲームプランを遂行した。
崩しのアイデアこそ物足りなかったが、圧力をかけつづけ、かつ、ミランのカウンター対策を怠らなかったレアルも、やれるだけのことはやっていた。
局面の見せ場も少なくない。
上に書いたパトとロナウジーニョの充実、さすがのカカの力強さ、ディアラの驚異的な守備力。
それに加え、間の取り方、手の使い方、丁寧かつ力強いシュート、ストライカー然としたベンゼマのスタイルは期待を抱かせる。
ロナウジーニョと華麗なテクニックによる崩しを見せてサンシーロを沸かせたセードルフも健在だ。
ゲームトータルの駆け引きでも、局面のエンターテインメント性でも十分に楽しめる試合だった。
マルセイユも猛追してきているが、この2チームにはぜひ、トーナメントに勝ち上がってきてほしい。
by blue-red-cherry | 2009-11-08 10:44 | サッカー(FC東京以外)
<< 辛味噌豚もやし 蒙古タンメン中本 吉祥寺店 >>