ボルドー×ユベントス UEFAチャンピオンズリーグ 09-10グループリーグ

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UEFA CL、グループリーグ第5節、2日目はボルドー×ユベントスを見た。
このグループはユーべとバイエルンの2強と思われていたが、両者が苦戦を強いられる中、ボルドーが早々にGL突破を決めている。
ユーべも勝てばバイエルンに差をつけられるし、負ければ俄然苦しくなるという状況で、名門の意地を期待してこのカードを選んだんだが、ボルドーの小気味よく、清々しいサッカーに、終始魅了された90分だった。

ホームの後押しを受けてか、首位通過を目指すボルドーが序盤からユーべを圧倒する。
前半のシュート数はボルドーの10に対し、ユーべはわずかに2本。
どちらもセットプレーとカウンターから、万全ではない状態のシュートに終わっている。
主導権を握ったボルドーのスタイルは実にシンプルで無駄がない。
両翼が前後に上下動多く、精力的なので、1トップとも3トップとも取れる布陣だったが、縦に速い攻撃はこの3枚が担う。
最前線のシャマクはハイボールに競り勝つ高さとバネがあり、ロングボールに一歩早く抜け出すスピード、足元ではワンタッチで叩いても良し、時間作っても良しな技術がある。
ベンゲルが目をつけているというのもうなずける。
さらに両ウイングが良かった。
右のグフラン、左のベンデウともとにかく速く、さらにテクニックも十分。
状況判断もいいのでドリブルの種類、コース選びも間違わない。

この3枚だけでも相当な脅威なのに、ボルドーの攻撃は全体が見事に絡んでくる。
サイドが強いのは明白で、ウイング的に縦への推進力を持った両翼に咥え、右のシャルメ、左のトレムニアス、どちらもガンガン上がってくる。
特にシャルメの攻め上がりはかなりの回数を数え、スピードで縦に抜けても、切り返してもまずまずの精度のクロスを送る。
前半最大の決定機だった、シャマクとブッフォンの1対1の場面を演出したのはシャルメの斜めに、ラインの裏に落としたフィードからだった。
そしてこの攻撃をコンダクトするセントラルの3枚。
前にプラシル、後方をディアラとフェルナンドで見る三角形は、大きな武器であるサイド攻撃とトップを生かすべく、上下では押し引きで間、スペース、リズムを作り、ワイドでは片方で寄せて大きな展開で突く、とコントロールが実に巧み。

縦にもワイドにも、ピッチを広く使われ、ボールの動きでも人の動きでも後手に回ったユーべにチャンスがほとんどなかったのも、至極納得。
ボルドーの選手の動きに一切の迷いはなく、攻守の切り替えは早く、いや、もはや一体のレベル。
これを実現すべく、すべての選手が頭と体をサボることなくフル回転させていたのは明白だ。
ウイングとサイドバック、そしてトップがオフェンス面で印象に残るプレーを連発していたが、フェルナンドとディアラのコンビの存在感も絶大だった。
中盤に入ったボールにはかなり早く寄せ、カモラネージ、デルピエーロはおろか、フェリペ・メロ、シソコのボランチにすら、自由を与えない。
それは受けの時間も、ボールロストの瞬間も変わることはなく、ユーべに残された数少ない希望の光だったカウンターの芽をことごとく摘んだ。
フェルナンドは結果、後半開始にプラシルの高速FKにバックヘッドで合わせて先制点を記録しているし、キャプテンマークを巻いたディアラのプレーエリアはピッチ全域に渡り、その貢献度は計り知れない。
そうそう、アマウリに入れた楔のボールをほとんど機能させなかった、最終ラインのファーストディフェンスの厳しさも見逃せない。

初めて見た試合で、名門を沈黙させる最高のパフォーマンスを見られたということもあり、褒めるところがありすぎてキリがない。
54分のフェルナンドの先制点のあとは、さすがにユーべが攻勢を強める。
後半はアマウリとデルピエーロの2トップにし、基点を分散させたことで前半よりはだいぶ機能していたし、なにしろトップに入ってからのデルピエーロはさすがのプレーを見せた。
63分、エリア右深くでボールを受けたデルピエーロは、対峙した2枚のディフェンス相手にじっくりとフェイントをかけ、にじり寄り、ディフェンスの足が出てくるギリギリのタイミングで2枚の間を抜けるチョップキックで中央に合わせる。
完璧な崩し、フリーでジエゴがニア、ファーにはアマウリが飛び込んだがどちらも合わせられず。
ユーべの最大にして唯一の決定機だったが、このデルピエーロの一連のプレーは、これを見るためだけに早起きした価値があった、と思わせてくれるものだった。
しかしボルドーのゲームであったことは変わりない。
切れ味鋭いジョビンコが入れば、ディアラの力強さがそれを抑える。
それに前半から感じていたことだが、運動量豊富なウイング、力強さとしなやかさを兼ね備えたトップ、3枚のオフェンスはそれぞれ武器を持ちながら共通して恐ろしく速い。
この3枚がいる限り、強力なカウンターが仕掛けられるだろうと。
実際、幾度かゴールに迫り、セットプレーの数も増えた中、アディショナルタイム、コーナーキックからエース・シャマクのヘディングでダメを押した。
シャマクは怪我を押しての出場だったそうで、このエースの一発は、ゲームにケリをつけるだけではなく、今後のボルドーの戦いに勢いをつけるような、価値のあるゴールだったと思う。

ボルドーの素晴らしさが際立ったが、後半から終盤にかけて、ユーべが意地を見せてくれたおかげでゲームトータルで見ても、面白い試合だったと思う。
ヨーロッパサッカー界の地殻変動は絶えず起こっていて、ネームバリューだけでは語れない。
ポルトやフィオレンティーナ、そしてこのボルドー。
バリュー的には中堅どころだが、その素晴らしいサッカーはグループリーグ突破に相応しい。
こういうチームに出会える嬉しさがあるんだから、サッカー観戦はやめられない。
ノックアウトラウンドでは、上に挙げたポルト、フィオレンティーナ、ボルドー、この辺の活躍に期待したい。
いきなり潰しあいとか、ナシの方向でお願いしたいな。
by blue-red-cherry | 2009-11-27 12:38 | サッカー(FC東京以外)
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