アストン・ヴィラ×トッテナム・ホットスパー イングランドプレミアリーグ09-10 第14節

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プレミア第14節、ビッグロンドンダービー、マージーサイドダービーと好カード目白押しの週となったが、個人的に最も注目してたカードが、アストン・ヴィラ×トッテナム・ホットスパー
今季、チェルシーがちょっと抜けた強さを見せている中、最大の見所は4位争いだと思っている。
リバプールがこのまま沈むとも思えないが、この4位争いを面白くするもつまらなくするも、ヴィラやスパーズ、シティ、エバートンといったところの頑張りが絶対条件だ。
それは彼ら渦中のチームが最も分かっているところで、直接対決が盛り上がらないはずがない。
実際、前節9得点と勢いハンパないスパーズに対し、ホームながらも徹底して相手の良さを消しにかかったヴィラ、がっぷりよつの、緊張感溢れる試合を堪能させてもらった。

ヴィラの徹底したレノン潰し、対するスパーズはニコ・クラニチャルが奮闘、この構図が印象深い。
ヴィラの左サイド、ルーク・ヤングはほとんど上がらずにレノンからスペースを奪い、左翼のアタックを担うアシュリー・ヤングもまた、攻撃面よりも、下がってルーク・ヤングとのサンドイッチでレノン対策に多くの時間を割いた。
これにより、前節1ゴール3アシストのレノンは沈黙。
最低限の仕事はこなせていたが、持ち味の突破は完全に封じ込められた。

その分目だったのが、好調を維持するニコ・クラニチャル。
左サイドを基点にカットインする形で、レノンの右サイドを除きプレーエリアは中盤から前、ほぼ全域にわたる。
引いた地点からの配給、バイタルに入ってのミドルと、存在感が際立つ。
ヴィラのプレッシャーがかなり厳しかったため、スパーズの攻撃はその都度、クラウチ狙いに偏りがちだったが、ニコのところに収まると、展開力、仕掛けのアイデアとリズムが変わり、チャンスが生まれていた。
パスを出すにしても仕掛けるにしても、その懐深いキープと、寸でのところまで引き付けて相手をいなす技術の高さがベースになっている。
パスにしろシュートにしろ、キックは強く速く正確で、こんなにいい選手だったのかと、思わせるシーンの連続だった。
運動量も惜しみなく、両軍攻守に上下動激しいゲームの中、終盤はさすがに消耗が見えたが、十分すぎるほど働いていた。
つい1ヶ月前までは完全に浮いちゃってたのに、このゲームでスパーズの攻撃を裏でリードしていたのは間違いなく、ニコだった。

ピンポイントでハイライトを拾うとレノン封じ、ニコの奮闘ってところなんだけど、この試合がタイトだったのは両チーム、チームとしての集中した、拮抗した力関係に拠るところが大きい。
まず好調スパーズに対しリスペクトしてきた、ホーム・ヴィラの強烈なプレス。
レオ・コーカーとペトロフが中央、バイタルから前をどっしりと固め、前述のアシュリー・ヤングのように、右サイドのミルナーもSBとのカバーでサイドを埋める。
スパーズが最終ラインから3列目のセンター、ハドルストーン、パラシオス、ニコに入れるタイミングから猛然と、フラットに並んだ4枚のプレスがかかる。
寄せの速さは出色で、スパーズにパス回しをさせない。
弛まないプレスの連続は美しく、また、そのあともしっかりと見据えられていたからこそ意味があった。
ヴィラはこの激しいプレスのあとのショートカウンターで勝ち点3を狙い続けた。
カリューは楔、空中戦で体を張り、ワンクッション置いたり、ダイレクトで流れを加速したり、その体躯を遺憾なく活かす。
そこにアグボンラホール、アシュリー・ヤング、ミルナーとスピード溢れるアタッカー陣がサイドに裏に、駆け込むカウンター。
特に体力が充実していた前半、その強度はすさまじく、開始から縦への圧力で立て続けに奪ったセットプレーの末の先制点、コーナーキックの混戦をアグボンラホールが押し込んだ先制点は狙い通りだっただろう。
後半半ばからは、さすがに高い位置でのプレスが弱まり、スパーズに押し込まれる時間が続いたが、それまでのハイプレス+カウンター、押し込まれても最後の最後で体を張った守備(クエジャル目立った)、見事な戦いぶりだった。

ストロングポイントである片翼を封じられ、中盤の激しいプレスを前に劣勢を強いられたスパーズも、集中力は高かった。
跳ね返されては攻めなおす、その繰り返しのゲームだったが、セットプレーの失点以外は防いだ。
ヴィラの高速カウンターに対するケアは怠らず、能動的な攻撃を許さなかったスパーズの守備意識もまた、褒めて然るべきかと。
そしてレノンを封じられつつも焦れず、繰り返したクラウチアタック、リズムを変えたニコのコントロール、攻撃のバリエーションの多さも実感させる。
ハドルストーン、パラシオスは厳しいプレッシャーに遭い、たまのミドルくらいでしか見せ場がなかったが、焦れずに続けたことが後半、ずっとスパーズのターンという状況を生んだ。
中盤のプレスが弱まった後半半ば以降は、ニコとクラウチに加えて、パラシオスと交代で入ったジーナスが光った。
引き付けるキープと、縦横に変化を生む展開力が活き、若干ながらレノンのマークを剥がすことにも成功していた。
引いた相手をこじ開けようと腐心した結果、セットプレーからドーソンのボレーで追いつく。
どちらもこのゲームでやるべきプランを貫き、それで得たセットプレーから得点しているというのが興味深い。

だらだらと思ったより長くなったが、とにかく意地と意地がぶつかり合い、かつ冷静にそれぞれの持ち味を出し合った好ゲームだった。
両チームの状況、状態を考えれば、悪くない痛み分けだったんじゃないかな。
この辺が潰しあうのはもったいないけど、両軍とも高めあって、最後までビッグ4の牙城に立ち向かってほしい。
by blue-red-cherry | 2009-12-04 12:35 | サッカー(FC東京以外)
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