エバートン×マンチェスター・シティ イングランドプレミアリーグ09-10 第22節

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延期続きなあちらの事情や、なんやかんやのこちらの事情、久しぶりのプレミア観戦となった22節はエバートン×マンチェスター・シティをチョイス。
シティがマンチーニ体制になってからは、初めて見る。
リーグ4連勝中と、その好調ぶりを見られるかと思ったんだけど、アクシデントもありながら、それを上回るエバートンのハイパフォーマンスを前に沈黙。
順位差、勝ち点差がそのまま逆じゃないかと思えるほど、エバートンの見事なサッカーを堪能した。

トップ、ハーフ、ディフェンスと、どちらも3つのラインが綺麗にそろった立ち上がり。
ボールがよく動き、局面では激しい当たりが見られ、まさにプレミアらしさを感じさせる。
どちらも好調なチームらしく、どちらともなく推移していたが、サンタクルスに当て、激しく衛星的に動き回るテベスと中央に寄せ、右に大きく開いたペトロフがゲームを作る、シティがやや優勢な状態でゲームは始まった。
しかしわずか8分、そのシティの攻撃の基点となっていたサンタクルスが負傷退場。
サンタクルスに代わりロビーニョが入ったシティだったが、その後は前線に基点を作れず、テベスとロビーニョは役割分担が不透明。
ペトロフの右サイドも使えずに、もともと存在感の薄かったベラミーはまったく映らない時間が続いた。

このシティの窮状は、アクシデントと自滅、それだけではない。
とにかくエバートンの勢いが凄まじかった。
それをサンタクルスが作った時間、ワイドを使った攻撃などで少しずつ削ぐことに成功していたシティだったが、その預けどころを失い、がっぷりよつに組み合うと、バリーとデヨングのセンターは最終ライン付近まで下げられ、あっという間に連携を遮断された。
サハを前線に残し、縦関係の2トップを組んだケーヒルが先頭、右はドノバン、左はビリャレトディノフ、惜しみない運動量でプレスとショートカウンターをかけ続ける。
この前線からの激しいプレッシングを後ろからパーフェクトに支援したのが、ピーナールとフェライニのセントラル。
完璧だったといっていい。
預けどころを失い、3ライン、中央とサイド、あらゆる連携を寸断されたシティもしかし、ギリギリのところでは踏ん張って跳ね返すものの、前線に送られたフィードはことごとく、このセントラル2人の下に収められた。
50/50のボールは空中戦だろうと、体をぶつけ合う白兵戦だろうと、フェライニの無双状態。
勘所よく、ここぞ、という場面でその体躯を存分に活かした。
最近までフォワードやトップ下を勤めていた選手だけに、奪ってからの足元も問題ない。
エバートンがそうしてペースを掴んだような、取られてから取り返さんとするシティのディフェンスをあしらう。
このフェライニと常に良好な距離感を保ち、フォローしながら攻撃をリードしたのが相方のピーナール。
彼は小気味いいドリブルや、テクニックが持ち味だと認識していたので、3列目での起用はその持ち味を消してしまうのでは?などと不安に思っていたが、見事なゲームコントロールを見せた。
上に書いたフェライニの競り合いにより奪ったボールはほとんど、ピーナールを経由し、彼からドノバン、ビリャレトディノフら両サイド、または一気にサハ、ケーヒルを狙ったスルーパスなど、バリエーション豊富な攻撃が見られた。
ギブンのファインセーブもあり、幾度か演出したチャンスは防がれたが、36分、サハが奪ったセットプレーのチャンスに、そのピーナール自身が見事に直接フリーキックを沈めて先制。
ゲームの中心で完璧な動きを見せていたピーナールだったが、ゲームを決めるゴールまで奪う活躍。
まさにマン・オブ・ザ・マッチ。
いや、フェライニの奮闘もそれに劣らないものだったけどね。
この2人の運動量、動きの質は90分落ちることがなかった。
攻撃を主務としてきた2人とは思えないほど、守備面での貢献度の高さが光った。
プレミアにまた、新たに強力なユニットが誕生した。

2点目のPKに関しては厳しすぎる判定といわざるを得ない。
リチャーズは明らかに引っ張ってたし、サハはそれで体制を崩してたけど、踏ん張って次のプレーに繋げられていたし、止めない・吹かないのプレミアにしては珍しく過敏な判定だった。
あれで大勢決まった感は否めないが、サハの前線での奮闘、効きっぷりは目立ってたし、あれが仮になかったとしても、残りの45分もエバートンがほとんどの時間でシティを圧倒していたわけだし、1-0での勝利あるいは後半での追加点が生まれていたかもしれない。
それにシティもサンタクルス離脱以降のリカバーは最後まで出来なかった。
後半16分、サンタクルスに代わって入ったロビーニョを下げてライトフィリップスを入れたという事実自体が迷走であったが(ロビーニョとチームの関係も気になる)、しかしこの交代で後半頭から入ったベンジャミを前線に張らせてライトフィリップスが走り回る形で、10分程度はそれなりの反攻は見せた。
でもこの10分だけだったなー。
あとの時間は上に書いたセントラルの2人を中心に、ドノバン、ビリャレトディノフの両翼や2トップは運動量落とさず、交代選手もきちんと仕事をこなした。
最終ラインも集中力高く、決定機はまったくといっていいほど作らせなかった。
エバートン、完勝であった。

ドノバン、ビリャレトディノフ、今季からのこの2人もよく動き、スキルの高さも見せつけたが、ケーヒル、ピーナール、フェライニと、相変わらずクオリティの高さとハードワークが目立った。
アメリカ、ロシア、オーストラリア、南アフリカ、ベルギー。
エバートンのようなプレミア中堅クラスが、こういった世界のサッカー勢力図における中堅どころの代表選手を中軸に据えて良いサッカーをしている事実が興味深い。
怪我人が多発しているとはいえ、大量補強で実現したスター軍団のシティ相手だったというのも、さぞかし痛快だっただろう。
ただ、こういった並びに日本の選手が入ってきてほしいというか、いないのが寂しい。
アメリカ、ロシアはともかく、オーストラリア、南アフリカ、ベルギーあたりは代表戦で考えれば勝っておきたい相手。
そう考えれば、日本からもプレミアで戦える選手をどんどん送り込みたい。

エバートンの小気味良いサッカーに魅了されつつ、厳寒のイングランドの地で活躍する日本人選手を夢見る、そんな試合でした。
by blue-red-cherry | 2010-01-18 22:25 | サッカー(FC東京以外)
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