インテル・ミラノ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 1stレグ

インテル・ミラノ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 1stレグ_c0025217_11315356.jpgインテル・ミラノ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 1stレグ_c0025217_113252.jpg
インテル・ミラノ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 1stレグ_c0025217_1132145.jpgインテル・ミラノ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 1stレグ_c0025217_11322336.jpg
インテル・ミラノ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 1stレグ_c0025217_11323270.jpgインテル・ミラノ×チェルシー UEFAチャンピオンズリーグ 09-10 1/16ファイナル 1stレグ_c0025217_11323959.jpg

UEFA CL 1/16ファイナルの目玉カードの一つ、インテル×チェルシーの1stレグ。
インテルの監督にして長きに渡ってチェルシーを率いたモウリーニョ、その人の采配の妙に唸らされた試合だった。
地力に勝るのは恐らく、チェルシーだと思われるが、この試合の結果を受けての2ndレグ、名将の打ち手次第では下馬評を覆し、インテルが次のラウンドに駒を進める可能性が十分にあると思う。

満員に膨れ上がったサンシーロの雰囲気がまたすごくて、それにノせられるかのように、インテルの選手が高いモチベーションを、いいコンディションのプレーにうまく使えていた。
リスク少なめに蹴りあった序盤、寄せと奪ってからのスピードに勢いがあったインテルはわずか3分、モッタの楔をエトー、スナイデルと繋ぎ、エリア内流れたボールを受けたミリートがテリーをかわして鮮やかに先制。
すべてのプレーにキレがあり、一瞬ではあったが、チェルシー守備陣の対応が追いつかなかった。

このあとは守備に人数かけて、ラインを低めに保ちつつ、アタッキングサードから厳しく寄せて奪っては縦に速く、ワイドを混ぜながらのカウンターで仕掛ける、という似たタイプ同士のにらみ合いが続く。
若干ポゼッションが高かった分、チェルシーのほうにシュートチャンスが続く。
ドログバのストレート系の直接FKがバーを叩けば、センターでゆっくり回しながらバラックのミドルがセザールを強襲したり。
また、モウリーニョ仕込みのインテル守備陣もチェルシーよろしく、アタッキングサードまでは保持を許すため、右のイバノビッチ、左のマルダとサイドバックも頻繁に上がってくる。
ポゼッションはしつつも、チェルシーも守備意識、カウンターに対する意識は高く、インテルの効果的なカウンターは数えるほど。
それでもボールタッチも運動量も豊富だったスナイデルがエリア内に侵入し、決定的なクロスを上げるもエトーが豪快に空振りするなど、インテルにも見せ場はあった。
しかしモッタとスタンコビッチはワイドを埋め、センターのカンビアッソはほぼ、フォアリベロのような状態でバイタルの守備に集中するなど、その守備組織の徹底振りこそ、インテルの狙ったサッカーであり、ドログバに自由を与えなかったサムエル、ルシオのコンビ然り、手応えを感じる前半だっただろう。
マイコンが上がりを抑え、センターバックのように絞って守っていたのも印象的。

手堅い両者ががっぷりよつで組み合った前半を受けた後半、ゲームは動く。
ひとつのプレーに対し、次のアクションが練られ、繰り出された。
静かな立ち上がりを経て51分、それまでサイドを上がることが主だったイバノビッチが突如、カットインして中央にドリブル、インテル守備陣はディレイしつつも追い込まれ、エリア手前で一気に寄せるものの、引き付けられたところでボールはカルーへ。
待っていたカルーは狙い済ましたインサイドを置きにいく形で右隅に流し込む。
インテルの守備陣は遅攻からの縦パス、もしくは正面の勝負になる楔、アーリークロスなどを弾き返すことには長けていたが、2段、3段の圧力、追い越しに手を焼いていたがその象徴的なシーンだった。
しかし嫌な雰囲気は一瞬、わずか数分後、半ば強引な反攻で左サイドからクロスを攻めあがったインテルは、クロスの跳ね返りを押し上げていたカンビアッソがダイレクト。
一度は跳ね返されたものの、リフレクションを続けざまにダイレクトで強烈に振りぬくと、ツェフも一歩も動けない弾道でネットを揺らして勝ち越し。
先制点にしてもこの勝ち越し弾にしても、長く集中していたチェルシー守備陣に一瞬の綻びがあったというか、強引にこじ開けるインテルの何かが炸裂。

勝ち越し弾はカンビアッソが素晴らしかったのはもちろん、ある種勢いに拠った部分もあったが、面白かったのがインテルの交代の一手。
一点をリードした58分、モウリーニョが選んだカードはセントラルのモッタに代えて、右ウインガーのバロテッリを投入するというものだった。
これにより前線は2トップから、エトー、ミリート、バロテッリの3枚に。
逆に中盤はスナイデルがやや位置を下げ、スタンコビッチ、カンビアッソとともに低めでワイドを埋めてきた。
これが攻守に奏功する。
前半も多くの時間で主導権を握り、リードされたことでますます攻勢を強めたいチェルシーだったが、イバノビッチとマルダの両SBに、3トップ化されたインテルのウイングに蓋をされてしまう。
特に怪我人続出の応急処置、守備リスクを冒してまでの起用だったマルダは、攻勢の時間帯こそ期待された攻撃面が光ったが、不安視されつつ晒されなかった守備面の課題をバロテッリとのマッチアップで露呈した。
攻撃面では固いチェルシー守備陣に厳しくマークされてた前線も、ワイドに開いたことでマークが分散。
さらに寄せて開いてという、サイドチェンジも決まったり。
もちろん押し込まれていたので、サイド切り裂いて云々、みたいな崩しは見られなかったものの、ワイドを使えるようになったことで、多少ポゼッションも持ち直したように映った。
このサイド封じは上に挙げた攻守での効果だけでなく、チェルシーの同点弾の時点で露呈した、2段攻撃、3段攻撃に弱いという弱点も補完。
意外なようでいて実に理に適った交代策だった。

まあそれでもなんとかしちゃうのがチェルシー、なんとかしちゃうのがドログバだったりするんだけど、そのドログバ封じも素晴らしかったよね。
オレのフェイバリットディフェンダーの一人、ルシオの活躍が嬉しかった。
解説の方(ゴトタケさんだったかな)も絶賛してたけど、体をぶつけるだけだとかえってドログバはやりやすかったりするんだけど、微妙に持たせたり、トラップ直後やターンしかけたところを狙ったり、と、とにかく巧い。
サムエルも同じく、キツくいくところと使い分けができていて、あのドログバがフリーキック以外、ほとんど見せ場なかったんじゃないかな。

インテルの脈絡のないゴールにはいつも驚かされるw
あまりそういうの好きじゃないんだけど、それまでの集中した守備、そしてそのあとの指揮官の対応と、勝利に値するゲームだった。
ホームに戻って2ndレグ、チェルシーも、アンチェロッティも黙ってないでしょ。
予断を許さない状況だけど、チェルシーの反攻を逆手に取る采配ができれば、インテルの勝ち抜けも大いにあり得ると思う。
by blue-red-cherry | 2010-03-01 11:33 | サッカー(FC東京以外)
<< 手巻き寿司 トッテナム・ホットスパー×ボル... >>