![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 今季のUEFA CLもいよいよ8強が決まる。 アーセナル×ポルト。 ホームで奪ったリードをどう生かすのか、ポルトの立ち上がりに注目していたが、キックオフからエンジン全開、凄まじい勢いと強度、精度で圧倒したアーセナルがその強さを見せ付ける格好で、準々決勝へ駒を進めた。 クリシーとサニャはほぼウイングの位置、アンカーのソングもセンターラインをはるかに越えてセカンドを拾い捲る。 ベントナーのポストワークも使いながら、ナスリ、ディアビを中心に、ロシツキー、アルシャビンのワイド含めてめまぐるしく人とボールが入れ替わる。 開始5分と経たないうちに、両サイドからは次々にクロスが、バイタル付近では楔、スルーパス、ドリブルでの仕掛けと休む間もなくアタッカーが顔を出す。 ポルトのゲームプランがどうだったかはわからないし、当然カウンターは狙っていたと思うが、ものの数分で彼らは自陣エリア付近まで押し下げられ、そして釘付けにされた。 圧巻だったのは7分前後のプレー。 自陣右サイドでマイボールにしたアーセナルは、ソング、ディアビ、ナスリ、クリシー、ベントナー、フィールドを広く、多くの選手の足元を経由しながら、10数本のパスを繋ぐ。 そのひとつひとつの中継点、相手の寄せを受けながらも体の向き、トラップの位置、そして素早い判断ともにすべての選手が優れ、ときにドリブルで仕掛け、ときにダイレクトで叩き、外から中、中から外と寄せて広げてにじり寄る、アクションサッカーの真髄が詰まった1分間だった。 大きな展開をもたないまま最後は右サイドでフリーの選手を作り、そのクロスを逆サイド、ファーでアルシャビンが合わせるフィニッシュまで、目も心も奪われてしまった。 圧倒的なポゼッションの中、時間の問題だった先制点は10分、相手クリアを拾ったナスリが迷いなくスルーパスを送ると、アルシャビンが潰れてこぼれたボールにベントナーが鋭く反応して生まれた。 これでアウェーゴールの計算上、点が必要になったポルトも徐々にカウンターを見せるもののいかんせん、全体が押しあがらない。 可能性を感じさせるのはトップに張ったファルカオの強引な突破、それにフッキ、バレラの両翼、ラウル・メイレレスのどれか1枚が絡んだときだったが、もう1枚絡んでこれず、クロスが空を切ったり、ボールホルダーが囲まれたり。 それもアーセナルのペースが落ちなかったからだろう。 中央にポジションを置いたなすりのキレ具合がハンパじゃなく、自分で動かして突っかけても良し、簡単に叩いても良し、広い視野で攻撃陣をコントロール。 ディアビやソングのフォローも効いていて、セスクの不在を感じさせない。 さらにアルシャビンがまた、手のつけられない状態だった。 エリア左手前でボールを受けると、幾度となくドリブル突破を仕掛け、対面のフシレは相当疲弊しただろう。 そのフシレが25分、安易なクリアミスをアルシャビンに渡してしまい、受けたアルシャビンは3人のディフェンダーを引きずりながらエリア深くまでえぐっての高速クロスを折り返すと、すっかりフリーになってたベントナーが合わすだけ。 さすがに2点リードでペースは落ちたが、このあともアーセナルの余裕あり、仕掛ければ鋭いポゼッションが続く。 最終ラインとソングはしっかりスペースを埋めてるし、ワイドのロシツキー、アルシャビン、センターのナスリ、ディアビも運動量多く、守備もサボらずで、ポルトはカウンターの芽すら掴ませてもらえない。 3トップと最終ラインの距離が開き、中盤も守備偏重になってしまうと攻撃の人数がどうしても足りなくなるという、ポルトのいつもの構造的・状況的欠陥。 これを打開せんと後半は頭から、センターハーフのコエーリョを下げてサイドアタッカーのクリスチャン・ロドリゲスを投入。 これでファルカオ、フッキの2トップに、ワイドはロドリゲスとバレラ、分かりやすく、かつ基点ができたポルトが少し持ち直し、さらにアーセナルの対応が遅れだしたことで後半序盤はオープンな打ち合いに。 前半から続いたファルカオの奮闘、そしてロドリゲスの運動量と仕掛け、ここでいくつかチャンスを作るものの、どうにもフッキ、バレラに元気がない。 フィニッシュがフリーで打てない、ラストパスが繋げない、そうして時間を費やしているうちに、攻撃に乗せた分もちろん、アーセナルにもチャンスが出てくる。 ポルトの反攻をいなした60分過ぎ、何度かカウンターで押し返すと、右サイドフリーで受けたナスリが突如エリアに仕掛ける。 ディレイするディフェンスを微妙に操りながらエリアに入ると、キレある切り返しとスピードであっという間に3人を置き去りにし、角度ないところを強烈なシュートで打ち破った。 重すぎる1点、これで勝負あり。 1点返せばという思いで前がかりになろうとしたポルトに対し、わずか3分後、アルシャビンがまたもフシレとのセカンド争いを制すると、速く力強いドリブルから途中出場のエブエにスルーパス。 エブエがキーパーをかわして沈める、という典型的なカウンターで4店目。 なんとか一矢、という気持ちは見えたが、さすがにこの状況でモチベーションを保つのは難しかっただろう。 フレッシュな途中出場選手を中心になんとか攻めたポルトだったが最後までゴールは奪えず、逆に90分にはPKをベントナーに決められてハットトリックを許す。 5-0、勝敗は正当な実力差だと思うが、得点差は実力差以上のものとなった。 開始10分に尽きるかなー。 アーセナルのモチベーションの高さ、それをプレーに結びつけるコンディションの良さがとにかく圧倒的だった。 今季結構見てきてるけど、いちばんの迫力、勢いを感じた。 セスクを欠く中、ビハインドで迎えた後がない状況で開き直ったかね。 キャンベルちょっと危うい?とか、フェルマーレンイラついてる?とか、万全ではなく映った守備陣も最後まで守りきったし、やっぱり強い。 ここに来て調子上げてきてる感じがするし、リーグもひょっとしたら、って気になってきた。 視察に来てたハリー・レドナップの目には、どう映ったんだろう。
by blue-red-cherry
| 2010-03-10 20:12
| サッカー(FC東京以外)
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