弁護士 灰島秀樹

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踊るレジェンドシリーズ最新作「弁護士 灰島秀樹」。

そもそも警察を離れてる時点でもはや<踊る>ではない、との見方もあったようだが、踊るの世界から飛び出したキャラであり、そのキャラや作品の根底にはイズムが見え隠れする。
「室井」のときは、クライマックスでのチョンボ以外、まったく体温を感じさせないイヤ~な人格が、敵キャラとして最高に腹を立ててくれてたんだが、今回はその意味では裏切られた。

環境問題に抵触する恐れがあるイベントを開催したい国側と、環境を守りたい地元住民、そして環境など知らずその土地を奪いたいIT社長の三つ巴バトル。
灰島はお金を主眼に動き、国を相手どるんだが、ここまでは今までどおり。
金とゲーム感覚で法の絶対性を説く訴訟マシーン。
しかし、地元住民の中に、封印してきた自分の過去を思い出させる出会いがあり、ここから加速度的に灰島は人間・灰島秀樹になっていく。

やや極端なくらい、人間になる灰島に若干面食らったが、人間味こそ踊るの醍醐味。
最終的には賢く抜け目ない弁護士・灰島に戻るし、よしとしよう。
ストーリーも展開もややおとなしめだったが、味のある仕上がりだった。
警察機構の争いはもちろん、踊るシリーズ出演者の登場も少なく、「真下」「室井」はともかく「木島」よりも異質な印象の今作。
深津絵里のみすずさんに繋がるエピソードがちらっと挿入されてたが、この一連のスピンオフシリーズの行く末は、やはり踊る大捜査線の本線に繋がるのだろうか。
by blue-red-cherry | 2006-10-29 20:04 | テレビ
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