ブレイブストーリー

子供だましではない。
主人公のワタルの台詞にハっとさせられた。
あんなに出来た子供がいたら、イヤんなるくらい、胸に刺さる言葉だった。
例えば連休のハッピーな日々のあとの仕事だったり。
例えば抜け出せない暗澹とした連敗の日々だったり。
そんなアナタにピッタリの映画「ブレイブストーリー」。

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宮部みゆきの原作はハードカバーの初版が上下巻、文庫は上中下巻のフルボリュームで、当然2時間の映画にまとめるにあたり端折ったところは多数ある。
といっても原作は未見で、唐突かつ強引なシーンを散見し、思った次第。
あまり問題ではない。
そもそもファンタジーに野暮な突っ込みは無粋だぜ。
別世界であるヴィジョンに、現世から主人公が飛び込んで、数々の出会いや試練を経験して人間としても勇者としても成長していくというストーリーはRPGそのもの。
ドラクエやFFでいえば、レベル上げとか装備そろえたりとかその辺が端折られてるわけで、唐突感こそあれど、大勢に影響なしだ。

絵も宮崎以降のファンタジー・ジャパニメーションて感じ。
人と擬人が同居し、リアルとファンタジーが同居する。
肉感的であり精神的である絵の動きが、人の内面を描くテーマに親和する。

何がよかったって、子供が主役なのに何でもかんでもハッピーにしないこと。
勧善懲悪じゃあ、片付かない。
必要悪というか、誰しもがもつ心の闇を描き、人と人で成り立つ社会だからこそ、光があれば陰がある、という分かってるようで分かってないことを言い切っているとこ。

現実が嫌だからって逃げていたら、そのたびに運命の女神さまに頼まなければいけない。でもそんなことはできないんだ。

でもって、

幸せの分だけ不幸なことがある。喜びの分だけ悲しみがある。僕はこの運命を受け入れていかなきゃいけないだ。

ワタルはちょっとあの歳で分かりすぎだが、幸せな日々があれば、そうじゃない日々もある、だから幸せな日々が幸せなんだ、なんてことを小学生が語るとは!
ハっとしてしまったよ。

豪華キャストによる声優だったり、派手なギミックもたくさんあるが、ストーリーとして、作品としてハマってしまった。
by blue-red-cherry | 2007-05-08 15:59 | 映画
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