今更ながらルペ・フィアスコ

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ちょうどリリースから1年くらいか。
なぜか当初はまったく興味がもてなかったルペ・フィアスコに今更ハマってる。

確か、まず視聴してピンとこなかったこと。
それから親日派としてドメスのブランドきまくってたり、気がついたら来日しまくってたり。
「タイタニック?見たことねえけど一生見ねえ」症候群に陥ってた。

きっかけは次のアルバムに収録されるというこの曲。

Superstar ft. Mathew Santos
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なんだか、そのポップ感というかミュージック感?
例えばファボラスの新譜を聞いて感じた、取り残されてる感じ。
いろいろ新譜はチェックしてたんだけど、実はついに、メインストリーム=この場合は売れ線、から脱線してしまってる自分に気付いたのが半年前くらい。
そしたらそんな人が多かったのか少なかったのか、最近のチャートではコモンやクウェリが上位にいたりしてるわけで。
そこで感じたのはヒップホップという枠を超えていろんな人の耳に訴えかけている、所謂音楽的に優れた作品が残っているというか受けている良心。
音楽的に優れている≠嗜好性の追求の末、なんだなと。
パっと聞き、同じループミュージックなはずなんだけど、クランクだかなんだかとは明らかに違う聴き心地。
気をつけたいのが、耳触りがソフトなだけにきちんと聴かないと気付かないこと。
オレは自分のヘッドフォンでガンガンにして聴いて初めて気付いた。
要はアプローチの問題で、聞きやすさってのは間口の広さとイコールかもしれない。
その中の何がドープかってことは、気付かれないことが多いかもしれない。
とにかくオレは、この男の作品がトライブの一連の作品と同じように、オサレな人とか大人とか、「カッコいい音楽」を好んで聴いてる人たちが受け入れつつ、Bボーイズにもささる作品だと思ったのよ(ついこの前)。

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それで焦ってタワレコに走り、ようやく買った「FOOD&LIQUOR」
ああ、いいわ、コレと思ったんだわ、期待通りに。
まず言葉わからないにして洋モノ好きなオレとしては音なんだけど、それこそゲストヴォーカル込み込で聴いて、アレだ、ジガのコールドプレイとやってたやつとかカニエがマルーン5とやってたやつとか。
あの辺に近い質感?
たぶん、ヒップホップ普段から聴かない人たちも聴けるだろうな、って思った。
最初単調に感じたループだったけど、ホーンと、BEYOND REAL時代のスピナ的なウワモノがかぶさってくる「JUST MIGHT BE OK」とか、ヴァースでもネタを慣らしブレイクを作らない、JAY-Zの「U DON'T KNOW」的な作りで、それなりにテクニックを要するトラックだし、一聴しただけでロックオリエンテッドであることがすぐにわかる、リンキンのマイク・シノダ曲「The Instrumental」とか。
でもルペのラップがバリウマなんだよなあ。
声質とか「ィヤッ!」とかないけどよく聴くと、ジガに似てる。
スキルフルだけどライミングだけに縛られないし、シンプルでキャッチーなメロがあるトラックでもメロを追うだけのヘボとは一線を画すデリバリーの豊富さ。
トラックとともにルペのラップは、その響きだけですでにカッコいい。

I GOTCHA ft.Pharrell
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スケーターつながりでファレル作の「I GOTCHA」は、クウェリの「GET BY」を彷彿とさせる硬質なビートとピアノループの奇跡的な融合だけど展開はすごくシンプルで、起伏をつけてるのはルペのラップだと思う。

KICK, PUSH
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HE SAY SHE SAY
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そもそもデビューにいたるまで数年間をともにしてきてる同胞、サウンドトラックなるプロデューサーが手がけた「KICK, PUSH」「HE SAY SHIE SAY」「SUNSHINE」といったこのアルバムの肝となる楽曲群は、ホーンを中心にした叙情的なサンプルのループが気持ちよく、涙腺を刺激するんだけど、そこに語りかけるようなルペのラップがいい。
ああ、多分ルペのラップがいいんだな。
トライブもトラックがいいのはもちろんだけど、みんなQティップが好きなわけでしょ。

さらに歌詞カードを読めば、これまた魅力的な世界。
ジガを慕いつつ、MONEY, CASH, HO, MONEY CASH HO!じゃないところがいいよね。
メタファーもナスとかコモンとかジェルー的というか。

うーん、何度も来日してたし、ライブ見に行けばよかった。
酒を悪とされるのはちと辛いが、それ以外はほぼ同意。
食わず嫌いやめてよかった。
アートワークもPVも全部好きだわ。
今、いちばん好きなラッパーのひとりで、アルバムも聴きまくり。
2nd楽しみだなー。
by blue-red-cherry | 2007-10-03 23:01 | 音楽
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