![]() 「blast」の最後の号についていた「未来は暗くない」でSEEDA、ANARCHY、サイプレス上野、COMACHIとマイクをリレーしていたSIMONの(実質)1stアルバム「Simon Says」。 アメリカを含めたヒップホップの、特にサウンド面でだけど、アップデートされた日本語ラップの形という印象では、DABOの1stアルバム「PLATINUM TONGUE」に近い。 海外の血が入った彼ならではのリリック、フロウには小気味よく確かな英語が織り交ぜられ、それがサンプリングと打ち込みのあいのこである今っぽい、アーバンヒップホップ的なトラックによく合う。 ![]() リリックもスキルもの、マイクもの、金、女、夢、ルーツ、至ってヒップホップ的。 ヒップホップが好きで、ラップが好きで、これでオレは食ってくんだ、みたいな志がヒシヒシと伝わってくる。 ノーギミック。 清々しさと潔さを感じる、ある意味爽やかなアルバムですらある。 ネチっこい声質は遅めのトラックにまとわりつくように絡む。 発音そのものがすごく明瞭で、日本語にしても英語にしてもすごく聴きやすい。 フロウに際立った個性はないが、アメリカのMCに多く見られる裏で取るリズム感がSIMONにもあるっぽくって、あとから乗ってきてケツで踏んでくるライミングが聴き取りやすさをさらに助長している。 ホーンがけたたましくなるトラック上でドーベルマンインクのTOMOGENを迎えた「Who Got The Next?」、ピアノが叩きつけるスリリングなビートでへイターをぶった切る「Knock Out」、さらにはアメリカ産のバウンスビートを乗りこなす「Live On Stage」。 音も詞も攻撃的な曲に勢いがあっていい。 Jay'edがしなやかに歌う「Super Fly」とか、いかにも夜のBLっぽいスムーストラック「Gooday」あたりを気持ちよく乗りこなすところも様にはなってるんだけど、リリックがちょっと青いというか、最近こういうジブラ的なスムースオペレーターなテイストの曲を聴いてなかったから、若干拒否反応があったかも。 それよりも過去を歌う「The Locus -軌跡-」、同じくワンマイカーなANARCHYと熱く迫る「Dreams」とか、聴きやすい声質やフロウを持っているだけに、メッセージのある曲が意外とグッときてよかった。 すごく未来あるラッパーって感じがするので、これからどう進化し、変化していくのか楽しみな存在だと思う。
by blue-red-cherry
| 2008-08-09 16:23
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