スウィートスウィート糞メリケンが! 勝てば銀以上確定、なでしこの夢を賭けた準決勝アメリカ戦。 ここぞってところで規格外の力が出るアメリカ、まだまだなでしこにとって高い壁となって立ちはだかり続けそうだ。 蹴ってきたね、アメリカ。 日本は澤と阪口のところで奪って、一気呵成にショートカウンター、というのが大きな得点源だったから、蹴られて中盤を省略されると攻守で2重のダメージなわけだ。 さらに出し手を潰しにいく前線とロングボールに対する最終ラインは間延びするし、その間の上下動を強いられる中盤の4人の消耗も激しくなる。 先制する、しないは別として、思い切ってラインが上げられないのであれば前線もハーフくらいまで下がってカウンター狙い、らしさは失われるかもしれないが勝負にこだわるのであればありだったかもしれない。 変わらぬファイティングスピリッツを見せてくれたと思う。 可能性を感じる場面もあったし、何より2点奪った。 3失点目は向かってくるシュートに対し自分のポジションを修正する時間は十分にあったと思うし、2点目にしても彼女であれば守備範囲。 この大会抜群のセーブを見せていた福元は不本意な出来に悔しい思いをしているだろう。 彼女は特にキーパーとディフェンスの間に入れてくるようなロングフィード、サイドからのクロスへの反応が絶品で、幾度となく日本のゴールを守ってきたが、ひょっとすると正面に課題があるのかもしれない。 安藤と近賀の右サイドもこの試合に限り、機能しなかった。 というよりサイドは全体が下がってしまうことによって、攻守ともに中途半端になってしまった。 そこにアメリカの中でも群を抜くスピードとテクニックをもった9番と8番があてがわれたのだからばつが悪い。 ノルウェーと中国、そしてこのアメリカしか見ていないが、日本の攻守における組織はかなりレベルが高いものだと思う。 特に守備面での囲い込みのうまさは特筆できる。 一方の攻撃では、実はフォワードへの負担が相当高かったように思う。 基本はショートカウンター、守備の第1波としてサボれないし、攻めに転じた際も裏へ抜け出すか体格差のあるディフェンスを背負って楔になるか、どちらにしろ求められるタスクは多く質も高いものであった。 その意味で小柄な大野の奮闘には正直驚いたとともに目を瞠った。 体の使い方、トラップの置き所、すべてあの体格で世界相手に通用していた。 永里がもう一皮剥けてくると、グっとやりやすくなるだろう。 体を張るところまではいいんだが、そのあとの状況判断が若干遅れ気味なところがある。 澤以降が求められるであろう今後、彼女にかかる期待も大きい。 戦い方の部分で組織としての良さを消され、個々の部分でまだ足りないところを見せ付けられた。 アメリカはまだ、追いつづける目標だ。 あの先制点のあと、2点、3点と奪って完勝するその日がくるまで。 躍進を遂げたこの大会、締めくくりにメダルがほしい。 今持てる力のすべてを振り絞れば、叶わぬ夢ではない。 さあ最後、頑張れ、なでしこ!
by blue-red-cherry
| 2008-08-19 09:02
| サッカー(FC東京以外)
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