ハンコック

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先行上映、しかも舞台挨拶の回で、「ハンコック」を見てきた。
改装した新宿ピカデリーの初訪問も達成。
バルト9といい、キレイな映画館が増えるのはいいことだ。

たどり着くとピカデリーの裏口だったんだけど、入り待ちの集団と遭遇。
せっかくなので便乗して待つことしばし、ウィル・スミス、キタ━(゚∀゚)━!!!!!
カッケーよ、顔ちいせえよ、足なげえよ、テンションたけえよ(泣)。
シャーリーズ・セロンは出るのに手間取ってて時間かかりそうだったので舞台挨拶までお預け。
で、舞台挨拶。
そもそも舞台挨拶自体オリジナル「花より男子」の内田有紀以来だから、15年ぶりくらい!?
見知らぬ司会者さんの微妙な仕切りのもと、10分間。
サービス精神旺盛なウィル・スミスは、最前列に構えるプレスのカメラを奪って客席撮ったり、プレス向けのフォトセッションに客席から一般の子あげちゃったりでやりたい放題。
短い間だったけど、オレらが見てて好きでこの日も期待していた魅力は十二分に堪能できた。
吹き替え版に出てるとかでなぜか出てきたEXILEのMAKIDAIの喋りが長くって、ウィル・スミスとシャーリーズ・セロンが割り食ったのだけは納得いかねえがな。

さて映画本編。
既報どおり、嫌われ者のスーパーマン=ハンコックが、真のスーパーヒーローになっていく物語。
その出自だったりは深く語られないので見終わっても謎な部分が残っているが、描かれる世界はまんま現代のアメリカなので、唐突な設定にも違和感なく入れる。
すっかりヒーロー役が板についたウィル・スミスだが、「アイ・アム・レジェンド」に続き、孤独なヒーロー。
今までのヒーローものって、みなに愛され大活躍され、その中で生まれるジレンマや悩みから、華やかな振る舞いその実孤高の存在、みたいな描かれ方だったと思うが、ここ2作続いて存在そのものがすでに孤独。
異形の者として敬遠されたりするマーベルものといい、現実との距離感、さじ加減でヒーローの描かれ方も変ってきているような気がする。

ウィル・スミスのカッコよさはその見た目のスマートさと、反して気取ることなく底抜けにフランクだったりラフだったりする振る舞いだ。
嫌われて飲んだくれて暴れて飲んだくれて嫌われての無限ループにある物語初期の似非ホームレスライクな衣装が若干リアルすぎて汚いんだが、それすらも似合ってしまうゆえんもそこにある。
笑顔がいいんだよね、また。
だから彼が苦しんで、それを乗り越えて笑顔になっていく、というある種ありきたりなストーリーでも支持されるんだと思う。
事実、「ハンコック」も中盤から後半にかけてひとつのどんでん返しが起こるんだけど、そこまでの展開はあまりにもハリウッド的予定調和で、退屈な人には退屈かもしれない。

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後半戦はシャーリーズ・セロンなしでは語れない。
ネタバレなので内容には触れない。
ストーリー上、重要な役割を担っていくが、それ以前の単なる1キャストのときからどうにも目に付く。
今まで彼女が出た作品を見たことなかったんだが、めちゃくちゃ美しすぎるだろ。
動いてる絵なんだから少しくらいブサイクなとこがあってもいいものだが、まったくもってすべてのカットで美しい。
彼女が出てるシーンではあまりストーリーが入ってこないくらい。
そんなんだからストーリー上で重要なキャストになっていく後半は、さすがにストーリーも頭に入ってきて助かったよ。
こんなに美しいと知っていたならば、入り待ちも粘ったし、舞台挨拶でも凝視したっつうのに、ちくしょう。

それまくりだが、ウィル・スミスがカッコよくてシャーリーズ・セロンが美しい映画だったというのが一番の感想。
ヒーローものとしては、アクション的にはちょっとドラゴンボール的な動きもあるしそこそこ斬新だが、深みを出していくならば(続くならばだけど)、もう少し深いエピソード混ぜないと厳しいかな。
ウィル・スミス好きには問題ないかと。
いつもどおり若干おセンチで基本痛快、な作品でしたわ。


by blue-red-cherry | 2008-08-26 17:18 | 映画
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