柏レイソル×FC東京 J1第23節

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日立台、柏戦
月末の平日のナイターで、ゲリラ雷雨真っ只中。
おまけに柏には4年勝ててない。
ネガ要素満載なこの試合、環境、事情、いろんなものに無理いわせて行った甲斐あったぜ。
平山キープショー!眠らない街!We are Tokyo!シャー!

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松戸で腹ごしらえを済ませたあとは、携帯片手に天気予報と現地情報を探り、徹底して雨(つうか雷)を避けるべく時間つぶし。
最善を尽くしてキックオフ5分のロスやむなし、レイソルロードにたどり着く頃は奇跡的に雨がやみ、結果試合中もたいした被害にはあわなかった。
オレの極端な怯えっぷり、徹底した回避ぶりには自分でも引くが、背に腹だ。

たどり着いた日立台、ピッチはまさかの水浸し。
浮き球はパントキック並みの高さをもってしてもバウンドせず、グラウンダーのパスは10㍍と転がらない。
そんな中、今回もまずはディフェンス陣から。
もともとそうなのかもしれないが、繋ぐという選択が難しいピッチで、柏は後方からフランサの一点張り。
とりあえずフランサ、サイドは開いて彼からの展開を待ち、センターはつかず離れず、フランサ崩れのセカンドをさらうという意図。
東京は当然の如くフランサを潰した。
モニと佐原は分担せず、流れの中で受け渡しながら前を向かせない。
一瞬でも躊躇があれば今ちゃんや梶山がサンドイッチ。
後半バーに当てた一本のシュートを除けば完封した。
ここでの勝利が絶対条件であり最低条件だっただけに、よくやった。
サイドの攻め上がりというオプションがほとんどない代わりに、フジの左サイドは不可侵エリアだった。
スペースのケア、足元にボールが入ったときのチェック、ボールが落ち着いてからのインターセプト狙いと、持ち味を出し切った。
ごくたまーにプレゼントパスをやっちゃうセンターの2人のケアもできるし、佐原出場停止の時節は恐らくセンターでスタメン、ミスター東京に便利屋仕事をさせるのは忍びないが、本当に頼りになるミスターである。
対面の菅沼実がかなりアグレッシブに来てて、長友はさぞかしやりがいのある仕事だったのではないだろうか。
菅沼の前進には自信とモチベーションの高さが満ち溢れてて、清々しさを感じると同時に対戦相手としてはやっかいだった。
やや押され気味ではあったが、抜ききられた場面はないし、逆にオーバーラップの回数も多く、長友も復調傾向にあると思う。
なんだかんだで守備が安定すると、強い。
厳しい条件の中、最後まで集中切らさずよく頑張った。

攻撃陣もよかったと思う。
なんつうか、重馬場で繋げないシチュエーションで繋がないサッカーをしなければならないときに、繋ぐサッカーというか目指してきたムービングフットボールの精神が生きてたような。
あの状況で細かいパスを繋いで繋いでっていうのが難しくって、シンプルに楔、裏ってのは間違ってないんだけど、それだとやっぱり消耗するし局面での打開力が求められる。
となると増してくる一人ひとりの負荷をどう分散できるかが、最終的にチームとしてのリードを生むのではないかと。
何を言いたいのかというと、繋ぐサッカーやボール、人が動いてスペースを作る・使うサッカーを志向することで、適正なポジショニングや正確なボール捌き、それらのための的確な状況判断が磨かれてきたのではないかと。
重馬場で思うようにボールが動かせない中、選手間の距離を近く極力ミスがでないような形を作り、無理をしない。
思い切った前への動きをするのならば、ショートカウンターを喰らわないようにシンプルに手数をかけない。
無理をしない前半と、ボールが転がるようになってからのパスワーク、試合の中での変化もスムースで、ちょっと感心したよ。

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攻撃の形でいうと、後半開始から20分あたりまでに見せた左サイドの攻勢が面白い。
カボレのコンバートに起因する部分は大きい(収まり=タメと、スペース作り=突破)が、そこをどう使えるかが重要で、サイドが守備を優先したフジでありながらこのサイドを活性化できたのは羽生と今野の動きに尽きる。
それぞれがクロッサーになったり、ホットコーナーでのプレーをするんだが、どちらかが縦へ動くのであればどちらかはフォローにいたりと、ここが相互に同じ意識で使えていたこと。
今まで攻撃面で物足りなさが露見していた今野だが、昨年までもその持ち味を存分に発揮していた左サイドへの飛び出しで活路を見出し、そこに羽生やカボレが絡めてくるとなると今後に大きく期待がもてる。
重馬場で輝く今野。
いつにも増して職人っぽかったシュアなボール奪取に加え、自らが動くことで流れをつける「展開力」。
なにもボランチの展開力は縦横に長いパスである必要はない。
その無尽蔵の運動量と爆発的な突破力でゲームにリズムを生む、自分の持ち味をチームの中で活かせばいい。
迷いのない今野ほど頼もしく、怖い選手はいない(迷わず息の根を止めるゴールを入れたりしたら、鬼復活で)。

個人の推進力といえば、エメの動きの質・量には目を瞠る。
一時期のカボレしか見えない症候群は鳴りを潜め、赤嶺のゴールにいたった場面のようにカボレとのコンビネーションを保ちながら、周りがよく見えている。
もともとトリッキーではないが高い基礎能力を使い方のうまさで有効活用する(切り返しとか)スタイルが、いよいよ本領発揮。
雨の中長短のパス、浮かしながらのドリブルと引き出し多く、東京のアタックの心臓といえる。
彼が才能を遺憾なく発揮できてる裏にはきっと羽生の惜しみない走りがあるから。
どちらがかけてもきっとうまくいかない。
当たり前のようになりつつあるのが怖いが、羽生の動きのありがたさは、毎試合感謝しておかないと罰が当たるよ。

殊勲の赤嶺はゴールもそうだが、やはりカボレとの共存に未来がある。
前線での張り具合と足元のバランスがとれた万能型で嗅覚がある。
字面を見るとどんだけ優秀なストライカーかよ、という感じだが、すべてが荒削りなのでまだまだ磨いて光ってほしい。
この形で今カボレが活き活きしている以上、これがファーストチョイスだね。
しかしああいうシチュエーションの試合でやるよね、真吾。

ひとつ注文をつけたいのが梶山。
あの懐の広さと技術の高さ、体の強さ、重馬場で貴重な戦力だったが、10番の選手があんなに多く、しかも簡単にパスミスばかりしてちゃダメでしょ。
たとえそのあと全速力で奪い返したとしても。
展開にしてもラストパスにしても凡人の斜め上をいく発想と技術、確かにすごいんだけど味方とのズレが一向に治らないのはなぜ?
パスの精度以前、そこの認識に問題があると思う。
今のままでは宝の持ち腐れだ。
周りがよく動いてリズムが出てきただけに、彼のようなタイプがペースチェンジで重要な役割を果たすだろうし、なんとかならないものか。

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やってることは浦和戦、ベルディ戦と大差ない。
できてること、できてないこと、多少の修正はもちろん生かされているからの勝利だと思うけど、勝敗は常に紙一重。
チャレンジを続けるチームに、楽な勝利などないんだな。
浦和戦だって1点入ってたら、ベルディ戦だって2点目が入ってたら。
悔しい思いをした一方で、歓喜する運命も紙一重のところにあったのかもしれない。
そんなゲームが続くリーグで何かを得るならば、目指しているものに向かって続けることが、曲げないことが肝になる。
監督とキャプテンが曲げないことを力強く宣言し、ブレてないことを昨日はピッチで見せてくれたような気がする。
未熟なオレたちはついつい一喜一憂しちゃうけど、オレたちこそ曲げずに見守らなきゃいけないよなー(偉そうかな?)。

とりあえず久々の勝利は理屈抜きに嬉しい。
ナビスコで上に進めないのは残念だけど、この気持ちのまま中断を迎えられたのはよかった。
今ちゃんと長友は代表参加がいい方向に進むといいな。
チームはしっかり休んで、自力半分くらいの7位という位置で臨む終盤戦を実りあるものにできるよう、エンジンかけなおそう。
後半戦の関西方面での試合を激しくしびれる状況で迎え、急遽参戦したくなるような…そんな秋冬を夢見てしばし休憩~。
by blue-red-cherry | 2008-08-29 17:15 | FC東京
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